駆け足探訪「ヒルの森」
ある巨木のある森を紹介する記事を書こうとしている。そこは何度も行っているし、写真も豊富に撮っている。また森に関する裏情報も仕入れているから、現地に行かないでも、さささと書き上げるつもりだった。
が、ふと「あの森では伐採もしたはずだよな」と思って調べると、なんと2年前に伐っているではないか。私の持っている写真は、みんなコロナ禍前だから、伐採前だ。つまり、手持ちの写真を使うと、今とは違う景観を紹介してしまうことになってしまう。伐られたのは超弩級に太い木。それがあるのとないのとでは風景が違う。
それに気付いて、本日大慌てで行ってきました。撮影のために。自宅より車で2時間20分。そこから急傾斜の山を登ること約30分。道は草やシダで覆われていて、結構きつい。
それでもたどり着きましたよ。昨日には雨が降ったらしく濡れた地面を踏みしめて……。
そこで首筋を触ると、ぬるり。ん?はっと気付いてこすり落とすと、やはりヒルだった。ワッと飛び逃げそうになるも、ヒルは木から落ちてこない。つまり足元から登ったはずなので、靴と足首、靴下の下をチェック。
ギャッ! ヒルがいっぱいついているではないか。
さすがに体にヒルをつけたまま撮影する余裕はなかった。払い落としてからのヒルである。
もちろん踏みつぶす。が、間に合わない。すぐ指で直接足についているものを潰す。ビシ、と弾ける。幸い体表に付いたばかりらしく、血はほとんど吸っていない。それでも血しぶきの上がるものもいたが……。
私は比較的耐ヒル性が強いと思っていた。これまで一緒に行った人がヒルに襲われて悲鳴を上げていても、私にはヒルが付いていたことがないからだ。ヒルにも好き嫌いがあるのだろう……。
が、今日は、この山は違うね。とにかくヒルだらけ。この巨木の森がヒルの巣窟らしい。
それから10分ごとにヒルチェックを繰り返す。その度に発見してしまうのだからたまらん。全部で10匹を超す。早期発見なので、たいした傷はないが、それでも3カ所くらいは血を吸われたみたい。靴下の一部に血がにじむ。ただ、血はすぐ止まった。血液凝固阻止はできなかったみたいだ。この点だけ、ヒルに勝った(^-^)/ 。
せっかく、その森でゆっくり弁当食べながらくつろごうと思っていたのに落ち着かない。撮影を大急ぎで済ませて、さっさと下りてしまったのであった。
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