ジビエが売れない理由は?
ジビエで農作物の獣害を防げ……そんな声は今も強いが。
シカ1500頭で食肉200キロ… 進まない食肉生産の現実 ほぼ犬の餌「ありがたく食べ命頂いて」/兵庫・丹波市
こんな記事もあるわけで。
シカの有効活用処理施設「丹波姫もみじ」(同市氷上町)に搬入された約1500頭のシカのうち、食肉にできたのはわずか200キロ強
シカ1頭当たり平均重量30キロのうち、精肉歩留まりが3割とし、内臓や骨を除き、1頭当たり10キロの肉が取れる
丹波姫もみじに昨年度の狩猟期に推計45トン搬入されたシカのうち、食肉にできたのは224キロで、実態は肉のほとんどがドッグフードになっている
都内だったらソースと付け合わせを添え、ロースト肉2切れを9000円で提供する。
こんな言葉が並ぶのだが。
ここで、なぜ、獣害駆除の個体がジビエにならないのかを説明すると長くなる。この記事のとおりではないと私は思っているが、それはともかく私もジビエに貢献してみた。
これは、某地に売っていたジビエ、つまり鹿肉缶詰を、ものは試しと購入したもの。オイルで低温処理したコンフェである。消費税を入れると880円になったかな。
そして中身はこれだけ。キノコ(エンリギ)を除くと、本当に一口で食べ終わりそうだった。上記の記事でもレストランで2きれを9000円?
本気か (@_@)
まあ、そんな料理をどんどん売れるというならよいが、そもそも需要がないだろう。美味しい美味しいというが、やみつきになるものでもない。言っておくが、高すぎるというわけではない。捕る苦労、解体する苦労、猟にかかるコスト。衛生管理も大変だ。缶詰にするのも設備がいるからねえ。飼育している牛や豚、鶏よりいかに手間がかかるかと考えたら、こんな値段になってしまうのだろう。
私はドッグフードにするのが、もっとも適した利用法だと思うよ。愛犬家は金を惜しまないし(笑)。
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