鹿児島に林業大学校?
鹿児島県に林業大学校を設立する案が、検討会でまとめられたとか。林業大学校は、現在、24道府県に設置されている。道府県のほか市町村、森林組合、製材会社が主体とさまざまだが、鹿児島にはなかった。
林業大学校では、1年間の研修を行うことや、就業後の専門研修を拡充することなどが検討会の案となっている。
県は02年以降「鹿児島きこり塾」を開き、年間25人ずつ人材育成を進めてきた。ただ、期間は2週間ほどで研修内容も限られ、即戦力を求める現場のニーズに合っていないとされる。
19年3月に県が策定した森林・林業振興基本計画は、28年度までに木材生産額150億円、生産量150万立方メートル、再造林面積1200ヘクタールの目標を設定。達成するには、約1400人の林業従事者を25年度までに1700人まで増やす必要があるとしている。
県が22年9月に実施した県内事業体向けのアンケートで、林業大学校の必要性について回答した177事業体のうち「必要」としたのは72事業体(40.6%)。「現在、県などが開催している講習や研修などで十分」との答えも70事業体(39.5%)に上った。(南日本新聞)
へえ。ちょっと大丈夫か。。。
すでに各校で定員割れが発生しているのに。九州も宮崎県、熊本県などにあるからなあ。でも検討会で検討したんだから。。。
が、それ以上に私が思ったのは、その先。県など公的機関が学校を作ったら、簡単には閉校にできないだろうな、ということ。定員割れでも当面は続けざるを得ないだろう。そして莫大な経費がかかり続ける。いいのか。でも検討会で検討したんだから。。。
そもそも人材も増やしたら、勤め先があるのか。そして仕事があるのか。鹿児島だと、鹿児島大学に林業の学び直し講座が設けられているが、これはすでに林業で働いている人、林業経営をしている人向けに新しい現代的な林業を学び直してもらう目的のはず。それならよいかもしれないが、新規作業員はどうだろうね。でも検討会で検討したんだから。。。
林業も始めたら、維持しなくてはいけない。高価な林業機械を購入したら稼働させなくてはならない。稼働させる現場を確保しなければならない。同じことを人材でも求められる。
まだ開校が決まったわけではないのだろうが、検討会の案は、たいてい実行するのだろう。検討会なんだから、私の疑問の点もすでに検討しているかな?
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人材育成のためというより、周りが作ってるんだからうちの県にも、!と学校を作ることが目的になってるような県が多いように思えます。知事か県議あたりが実績作りのために職員に圧をかける姿が目に浮かぶようです...という邪推はさておき、多すぎますよね。学校を作れば担い手が増えると考えるのは何十年前の考えなのか...
投稿: | 2023/09/05 10:14
あっちこっちに、林業作業員の学校なんて作ってどうするんでしょ?
しかも教えているのは、現場経験が無い人なのに。
林業作業員より、地域の森林経営を担える人材を作ることの方が急務だと思いますが。
そもそも、木材が適正な価格で取引されていない時点で、森林経営も何もないのですが。
投稿: チンパンジー | 2023/09/06 22:26