木材の輸出と輸入の貿易統計の謎
月一度の「モクレポ」は、わりと楽しみである。どんな荒探しができるかと……(笑)。
わりと注目しているのは、林産物、そして木材の輸出入の推移。
どうやら、どちらも頭打ちになってきたようだ。
まず木材輸入額の1~8月という変則的な3年間統計だが、2022年が大きく伸びたのに比べてガクンと落ちているのが目立つ。その内訳を見ると、ロシアが減ったのはわかるとして、ヨーロッパが大きく減った。これも、ウクライナ戦争の影響だろうかと思いきや、21年⇒22年の大きな伸びの理由がわからんので、結局は基にもどったと見る方がよいか。
一方で林産物輸出額だが、やはり減っている。
ただ木材は減っているのに比べて木造家具は伸びている。
なお、日経新聞によると、22年の木材輸出量は21年を下回ったとある。輸出額だけで見ると伸びているように見えるのだが、このカラクリはなんだろうか。
ただ、そんな各論以上に気付いたのは、輸入に関しては輸入額と輸入量の両方が示されているのに、輸出は額だけで量の記載がない。
それは目次で確かめられる。
輸出額は林産物と木材に分けて示すものの、輸入は木材だけながら額と量に分けている。なんで、こんなアンバランスになるのだろうか。額と量の両方を示して輸出と輸入を比べることができない。また輸出は林産物と木材という微妙な分け方をするのも不思議だが、それを輸入品の方に示さないのはなぜなんだろうか。
毎回、政府の統計を見ると、このような不可思議な点を見つけてしまう。誰か、説明してくれませんかねえ。
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