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森と林業の本

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2023/11/21

再エネ新税の現実味

脱炭素の動きから、再生可能エネルギーが持て囃されている。そして拡大が焦眉の急なのだが、肝心の中身が森林を破壊して行うメガソーラー、風力、そしてバイオマス発電なんだから本末転倒である。炭素を溜める森林を破壊して、どこが脱炭素なんだか。

そこに投げかけられたのが、再エネ業者に課税して、森林破壊をさせないようにするもの。その初導入に取り組んでいるのが宮城県だ。宮城県にはメガソーラーや大規模風力計画が目白押しだった。

その計画に、総務省が了解した模様だ。総務省の同意がないと施行できなかった。おかげで7月に可決した条例も実施できる。来年度(4月)からの導入が見えてきた。法定外普通税(使い道は決めない)として徴収する模様。ただ宮城県としては再エネ関連に絞ることを想定している。

具体的には、新税の課税対象は、森林開発面積が0.5ヘクタールを超える太陽光と風力、バイオマスの発電施設とする。
税率は営業利益の2割程度になるよう設定し、固定価格買い取り制度の売電価格に応じて変わる。
太陽光が1キロワット当たり最低620円、
風力は同2470円

バイオマスは1050円。

この金額だと、利益の多くを税金で取られるためたいていの業者が森林地域における施設建設をしなくなるだろう。もともと狙いは、税収確保ではなく、森林保全なのだから、それでよしだ。再エネを否定するのではなく、再エネ事業を平地などへ誘導するのが目的だという。なんなら利益の5割を吐き出させてもよいぐらいだ。

国はなりふり構わず、目先の数値目標だけ達成するために再エネ推進を進めてきたが、ようやくブレーキがかかる。

森林ではなく、0.5ヘクタール以上の面積となると、陸上ではなかなか厳しくなる。可能なのは、大規模な未利用工場団地や放棄農地ぐらいではないか。まあ、そうなると手続が大変で投げ出すかもしれない。

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でも、すでに工事を始めたところは適用されないだろう。それが悔しい。今、再エネを看板にして、ぼろ儲けしている業者から徴収してほしい。そして宮城県に続いて全国に広がることを期待する。

かつて高知県が始めた森林環境税が、全国各地の都道府県に広がり、とうとう国が悪のりして二重課税をものともせずに登場したことを思うと、この課税も早く展開するべきである。

 

 

 

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