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2023/11/26

再造林率という数字

最近は、かなり再造林の推進が取り上げられている。一頃の「伐って伐って伐りまくれ」政策からは多少マシになったかもしれない。

そこで気になるのが再造林率。この数字は、どのような根拠で導き出すのだろう?

再造林率ナンバーワンは、北海道で90%だという。ほか目にしたのは、大分県が73・5%、宮崎県が73%。ところが国は、全国の再造林率を3~4割としている。事実、こんな図表もある。

Photo_20231126132302

これによると、直近平成30年(2018年)で主伐8・7万ヘクタールに対して3万ヘクタールだから、ざっと34%。
しかし伐採面積が圧倒的に多い北海道や宮崎県が7~9割も植えているとするのが不可解だ。ならば全国平均が4割以下になるのは、再造林を2割以下しかしていない都府県がものすごく多いということ? ちなみに調べると、秋田県は3割。高知県は3~4割、栃木県は55%…なんて数字が出てくる。(いずれも各県の自己発表)

その前に7割だ9割だという数字は信用できるのか。主伐の面積は伐採届で集計したのかもしれないが、無届け伐採も多い。盗伐まで含めたらどうなる。私の感想だが、林野庁の3~4割は3割に限りなく近いと思っている。

まず、どんな状態を再造林とするのかわかりにくい。上記の図が示すのは主伐(皆伐)面積に対する造林面積だと思うが、それではこれまで言い訳に使ってきた天然更新はどうなのだろう。含めないことにしたのか。というか、天然更新は否定したか?

一度植えてからの不成績造林地はどんな扱いをするのか。獣害にも遭うだろうし、植えたものの管理放棄してしまう所有者だっている。

この「再造林率」の導き出し方を、誰かご指導ねがえないか。

なお宮崎県は、再造林率全国1位を目標に、全国初となる都道府県条例「再造林の推進に関する条例」(仮称)の制定を目指しているそうだ。

高知県は再造林推進のためのプランに「林業適地」の考え方を示している。まず適地から植えていくというわけだ。具体的には、傾斜35度未満で林道などからの距離が200メートル以内の面積が50%以上を占めるエリアとするが、それ以外の「不適地」面積は膨大だろう。

そして木材団体も、再造林費用を上乗せした木材価格で売買する「立木市場」の創設の検討を行っているというのは、以前も紹介したとおり。本当に立ち上げる勇気があるのか怪しいが…。同床異夢ぽい。

数合わせでない、再造林を模索してもらいたい。

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