認証パームオイルの需要に思う
今や世界中で欠かせぬ油脂となったパームオイル。だが、その生産では森林破壊や労働環境などが厳しく問われている。
そんなところに、こんな記事。パームオイルにも環境認証RSPOがあるのだが、日本の油脂会社不二製油グループでも、その調達に頑張っているとか。
だが、気になるのは、この部分だ。
調達した認証パーム油の6割は、日本ではなく欧米に輸出しているのだ。なぜなら、欧米は認証を取っていないと、輸出させてもらえないから。ヨーロッパは、もはや貿易のパスポートとなっている。
ところが、日本の企業は、1割ほど高くなる認証油を嫌がってなかなか買わない。だから非認証の問題あり油が日本に流れ込んでくるという。
なんか、ヤバい。森林認証の木材は、さらに低いだろう。言い換えると、日本に入ってくる木材は非認証材ばかりになのではないか。日本人は、これほどに環境意識が低いことを示している。
これは、輸入材だけの話ではない。国産材も非認証ばかりだ。国産材を国内で使うだけではなく、輸出できなくなる可能性がある。
実は、未確認情報だが、この認証を審査する海外の団体が、日本にも入ってきたそうだ。低リスクと思っていた日本の木材にも、違法性があることを嗅ぎつけたのかもしれない。もし、判定されたら、非認証材の輸入をたたかれるだけで済まない。日本の木材を輸出することも警告を発せられる可能性がある。
そのことを意識しているのだろうか。
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