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森と林業の本

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2024/01/10

温室生活

能登半島地震で、自宅が全壊もしくは傾いた人が、農業用ビニールハウスで暮らしている様子がテレビに映る。

雪の積もる環境では寒いだろうなと同情しつつも、何か不思議な明るさがある。ちょっと異空間の暮らし。もちろんビニールの壁だから全方位で光が差し込み明るいのだが。

実は、我が家にもビニール温室がある。

もともと家を引き継いだ際に、あまりにも多くの観葉植物をどうしようかと思ったのがきっかけだ。いずれも寒さに弱く、冬は全部家の中に入れねばならない。しかし、暗い場所はよろしくないし、何より部屋が埋まる。歩くのも窮屈になる。

そこで温室を建てて、そこに全部入れようと思ったわけだ。それはうまくいき、部屋すっきりしたのだが、昨冬のある晩、どか雪が降った。さすがに寒さがきつくなったのだろう、観葉植物の多くが枯れた。しかも大風で飛ばされたり……。

そこで今冬は、また家の中の各地に観葉植物を避難させることになった。おかげで温室は空く。一部の耐寒性の強い植物だけにした。あるいは枯れてもいいか、換えがあるし……と思うものだけ。その代わり、しっかり固定した。

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なお温室内に椅子を置いてある。そこに座ってこもっていると、これがなんだか快適。秘密基地というとおかしいが、隠れ家的感覚になる。自宅の庭は、周辺の家からも覗ける状態だが、温室内に入れば、誰にも見られるまい。

それでいて明るい。春秋は、ここで読書をしたりもする。冬は、さすがに長居はしないが、それでもたまにぼんやりしている。人は、狭い空間の方が落ち着く面があるのだ。電源もあるからストーブを入れることも考えている。また雪が降ったら、どうするか?

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被災者の境遇とはまったく違うが、この体験が農業用ハウスの生活を楽しそうと感じさせてしまうのかも。

 

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