能登の真脇遺跡は軸組建築の出発点!
能登半島地震で能登町の国の遺跡「真脇遺跡」の竪穴式住居(復元)が、無事だったというニュースが流れていた。
能登町の国史跡「真脇遺跡」で、竪穴式住居を再現した「縄文小屋」が能登半島地震でも無傷だったことが分かった。小屋は高さ約3・5メートル、幅約5メートル、奥行き6メートルあり、屋根には重さ15キロの石が40個載っている。柱は直径10センチほどの掘っ立てだが、関係者はその強度に驚いている。(北國新聞)
これで、ピンときた。この真脇遺跡、覚えがある。というのは建築の歴史を変えた存在だからだ。
そこで探してみると、本ブログにも書いていた。
林業発祥は縄文時代!?
改めて説明すると、木材で建築物を作る際に、単に縄で結ぶなとするのではなく、仕口をつくる、つまりほぞ穴に差し込む加工を施すのは、これまで中国伝来で、弥生時代くらいからと思われていた。ところが真脇遺跡から出た仕口は3000年前だというのだ。縄文時代である。しかも角材に製材もしている。これは立派な軸組工法による建築である。
しかも、こんな木による環状木柱列まであるとされる。だから、以前より行きたい思いがあったのだ。
こちらは加工された角材。(写真は、真脇遺跡縄文館のサイトより。)
まあ、今回の竪穴式住居とは関係ないが、日本の伝統建築の出発点であり、そうした木材加工をしていたとなれば、日本の林業の出発点でもある。そうした歴史的な場所の大地震である。
ここに、ちゃんとした避難所および仮設住宅を建ててほしい。竪穴式とは言わないが、軸組工法でも可能なはずだ。
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