軽トラ仮設住宅?
富山県氷見市で開かれた「ひみの森づくり塾2023」。(開いたのは24年2月4日でした。)
そこで楽しませていただいたが、その門前に乗り付けられた軽トラがあった。
軽トラの荷台に設置された小屋。
私はキャンピングカー?と思って覗いたのだが、なんと茶室だった。
設計したのは、設計工房MandMの丸谷芳正さん。富山大学の名誉教授でもある。
わざわざ会場に運んできて展示しているのだと思っていたら、普段からこの車で移動しているらしい。つまり、日常的に使っているのであった。そのついで?に展示したわけである。ちなみに、この小屋部分はひみ里山杉でつくられている。ひみ里山杉というのは、ボカスギのこと。この需要拡大と、使い方の展示でもあるわけだ。
さて、肝心の小屋の中。お茶を立ててまったりするのもいいが、家具(テーブルだけ)を片づけると、大人二人が寝転がれる広さ。これならキャンピングカーにもなるが、ふと思ったのは仮設住宅にもなるかもしれない(^^;)。まあ、長く住むのではなくても、プライベート空間確保としたらよいではないか。木造ゆえに落ち着く面もある。15センチのスギ材だから断熱性も高くて、金属ボディの車中泊をするよりも、冬の能登半島に耐えられるような気がする。窓は覆わないといけないが。
そういや、今回の震災も含めて災害では、軽トラはいろいろ活躍している。実際に軽トラで運べる仮設住宅ユニットもあるし、仮設・移動店舗としても使える軽トラ……。避難民の足として軽トラを提供する動きもあるよう。狭い悪路でもぐいぐい進める能力は侮り難し。
思えば木造の仮設住宅、そして仮設住宅のストックづくりや(移動させられる)モバイル仮設住宅などの案は、東日本大震災の頃からあった。実際に動き出した計画もある。
だが、いつしか止まってしまう。喉元過ぎたらナントヤラで、徐々にテンションが落ちて実現しない。やっぱり金もかかるからなあ、とみんな諦めるみたいだ。
だから、普段は茶室とかキャンピングカーとして貸し出しておく。小屋部分を取り外して、庭の納屋にするとか畑の農作業小屋にもなる。いや、フツーに軽トラで荷物を運ぶのに使っておいて、いざとなると接収し被災地に送る仕組みでもあればよい。循環型仮設住宅。
我が家も、庭に設置したら入り浸りそうだ。あ、軽トラ買わねば。
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