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森と林業の本

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2024/02/24

獣害対策には不味い苗を!

植林しても食われてしまう……という嘆きはよく聞かれるが、その対策には「食べて不味い苗」を作ることじゃないか、と思っていた。

以前、講演で話したら失笑が会場に広がったのだが……(-_-;)。

その際は、山取り苗はあまり食われない、畑でつくった苗はよく食われる、という例から、苗づくりに工夫はできないかという提案だったのだが、林業家的には興味なさそうだった。

が、こんな研究があった。

カモシカはとってもグルメ?食物の選り好みを直接観察により解明

東京農工大学と山梨県富士山科学研究所の研究だが、ポイントを次のように上げている。

  • 個体識別したニホンカモシカの採食行動を直接観察して食べ物の好みを検討しました。
  • カモシカは多様な植物を採食しましたが、その採食割合は個体ごとに異なっていました。
  • ただし、各個体の生活範囲に存在する植物の量から食べ物の好みを算出したところ、どの個体も消化しやすく高栄養な落葉広葉樹(葉・果実・冬芽)や広葉草本(葉・花)を好み、消化しにくいササやイネ科、針葉樹を嫌っていることがわかりました。
  • カモシカが良質な食物を選り好みして採食することと、個体ごとの食べ物の違いは生活範囲に生える植物の供給状況によって左右されることが示唆されました。


まあ、詳しいことはリンク先を読んでもらうとして、好みがわかれば不味いと感じる味もわかるんじゃない? と思ってしまった。例えば苦いしゅう酸をたっぷり含んでいる、表皮に毒性のアルカロイドが集積している、など。

樹木の葉などにシカの食わない味にする遺伝子をスギやヒノキに取り入れて苗づくりをするというアイデアもあるのではないか。

Photo_20240224111101

遺伝子編集、つまりゲノム編集技術が発達しているのだから、わりと簡単な気がする。

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