無料ブログはココログ

森と林業と動物の本

« 『盗伐 林業現場からの警鐘』の表紙デザイン | トップページ | 宮崎県で、盗伐案件で逮捕者出る »

2024/03/02

古代メキシコ展と広岡浅子展

大阪の国立国際美術館で開かれている古代メキシコ展に行ってきた。

以前より気になっていた子供時代からの憧れの古代遺跡。私の推し?は、エジプト派より中南米派で、やはりマヤ、アステカ、インカ文明に興味津々だった。今回はそれに加えてティオティワカン文明も。本当はオルメカ文明も入っていたら嬉しかったんだけどね。あの、巨大石面像があったらたまらん。

1_20240302162501  Photo_20240302162101

なかでも圧巻は,やはり日本初お目見えの「マヤの赤の女王」。このとおり遺骨が真っ赤に水銀朱に染まっている。この時代、そしてこの文明では、金よりも緑(エメラルド)、そして朱(硫化第二水銀)に重きを置いていたと言われる。

実は、日本でも古代では金より朱の時代があった。まさに邪馬台国時代だ。当時の古墳の石棺には、朱が一面に塗られているのだ。当時、大和は朱の産地であり、邪馬台国~大和王権は朱の王国とも呼ばれる世界だった。なかなか類似性を感じるではないか。さらに飛鳥時代は、マヤ文明に共通する石の文化、石の装飾が多数ある。

Img_20240302153835

この図で気付いたことがある。私は、子供心にマヤ文明が衰退してからアステカ王国が誕生して征服し、それがスペイン人に滅ぼされたように記憶していたのだが、どうやらスペイン人がきた時も、まだマヤ文明(王権のある国の形を取っていたどうかは定かではないが)は存続していたのだね。そしてはっきり滅んだ年数もわからぬまま消えていった文明なのだった。

ほかにも見どころ満載で、古代文明ファンには美味しい展覧会であった。

ここを出て、前を通ったのが、大同生命本社ビル。そこに「大同生命の源流~広岡浅子の生涯」の展示があると記されていた。すぐ飛び込む。

Photo_20240302163601

広岡浅子は、日本の赤くない女王だった! というわけでなく、目当ては日本女子大創設に関わる運動をいかに紹介しているか、である。すると、渋沢栄一だの大隈重信だのは登場するのに、肝心の土倉庄三郎には触れていないのだ(-_-;)。そりゃ、おかしい。どう考えても運動を支えたのは土倉翁だし、金も多く出している。浅子は吉野の土倉邸を訪れて泊まっている。また土倉家と加島家は、子供同士の縁談まであったほどの結びつきだというのに。

なんだか、浅子の事績を強調するために、わざと避けたようにも感じる。

6_20240302163701

わずかに土倉庄三郎の名が登場するのは、ここだけであった。これは成瀬仁蔵側の説明である。

アンケートに文句書いてきた(笑)。

« 『盗伐 林業現場からの警鐘』の表紙デザイン | トップページ | 宮崎県で、盗伐案件で逮捕者出る »

土倉家の人々」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 『盗伐 林業現場からの警鐘』の表紙デザイン | トップページ | 宮崎県で、盗伐案件で逮捕者出る »

February 2025
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28  

森と筆者の関連リンク先

  • Yahoo!ニュース エキスパート
    Yahoo!ニュースに執筆した記事一覧。テーマは森林、林業、野生動物……自然科学に第一次産業など。速報性や時事性より、長く読まれることを期待している。
  • Wedge ONLINE執筆記事
    WedgeおよびWedge on lineに執筆した記事一覧。扱うテーマはYahoo!ニュースより幅広く、森林、林業、野生動物、地域おこし……なんだ、変わらんか。
  • 林業ニュース
    日々、森林・林業関係のニュースがずらり。
  • 森林ジャーナリストの裏ブログ
    本ブログの前身。裏ブログとして、どーでもよい話題が満載(^o^)
  • 森林ジャーナリストの仕事館
    田中淳夫の公式ホームページ。著作紹介のほか、エッセイ、日記、幻の記事、著作も掲載。