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2024/03/05

ヤマイヌとニホンオオカミ

先日からNHKで流れていた、このニュース。私は、正直呆気に取られた。何?これ。

はく製は絶滅したニホンオオカミか 気づいたのは都内の中学生

ようするに国立科学博物館に所蔵されていたヤマイヌの剥製を見て、当時小学生だった小森さんが、「ニホンオオカミではないの?」と感じて、その後調べて、今回はとうとう科博の研究員も加わって論文にした、やはりこれはニホンオオカミだった、というもの。

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しかし、この前提であるヤマイヌとは何?

そんな動物は日本にはいないはずだが。まさか山で、野生化したイヌ、ノライヌ、ノイヌを指すわけではあるまい。

江戸時代は、ヤマイヌとオオカミは別の動物とされてきた。しかし、現在ではどちらも同じか、イヌとオオカミの混血をヤマイヌと呼んだとされている。実際、両者の混同はややこしくて、シーベルトがオランダに持ち帰ったニホンオオカミの毛皮とするものも、実はラベルにはyamainuと書かれているらしい。

このニュース、科博の研究員も加わっているのだから、まさか単なる混同だと思わないが、それならヤマイヌの定義をしてもらいたい。完全に独立した種としてヤマイヌが認められたのなら、そちらの方が大発見に思う。

同時にニホンオオカミとどう違うのか、今回の“発見”は、どこをどう調べてそういう結論に達したのか。

ちなみにニホンオオカミは、DNA的にはイヌ、それも日本の柴犬に酷似しているそうだ。ユーラシア大陸にいるオオカミとは離れているのである。西洋イヌと日本イヌ、タイリクオオカミ(ハイイロオオカミ)とニホンオオカミ。これらの関係はどうなってるの?

こうした点を押さえずに報道されても困る。ただ少女がこんな研究して論文書きました、これにニュースバリューかあるぞ!そんは発想ではないか。かなり生半可な、いい加減な記事、ニュースだ。

まあ、昨日は東吉野村に行って、最後のニホンオオカミ像の前で記念撮影してきたこともあり、ひっかかる。

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