伊吹山の森林限界
なんと、伊吹山に登ってきた。滋賀県北部の標高1377メートルの山である。
台湾からの客人が登るというので着いていこうとしたら、登山道の崩壊があり、麓から登るのはダメ。残るルートはドライブウェイ終点からしかないというので、私の車で行ったのであった。ドライブウェイの終点の駐車場の標高は、なんと1260メートルあって、そこから登ると標高差は100メートル程度(笑)なのであった。30分ほどで到着したが、いやあ、きつい山でしたよ(^^;)。
ただ、驚いたのは、たかだか1200~1300メートルの山頂付近には、木がないことである。森林限界を超えていたのだ。そして季節によってはお花畑になるのであった。
この高さ、亜高山帯でさえない。日本の本州で森林限界を超えるのは3000メートル以上だろう。北海道でも2000メートルは必要ではないか?
それなのに、1000メートル付近から木が消えていくのである。
おかげで、岩山を登る気分で、琵琶湖を見下ろせたのだ。
お花畑の片鱗も見られた。種名は確認していない。
伊吹山と言えば、歴史的には日本武尊などが登場し、織田信長がポルトガル人の持ち込んだ薬草を栽培させたとか、そして今もヨーロッパ原産の草が生えているとか(異説あり)、いろいろ伝説がある山なのだが、生物的にも面白い。
なぜ低山で森林限界ができるかと言えば、日本海側と太平洋側の両方から風が吹きつける位置的な条件で、水分が少なく、しかも石灰岩質の地質のため、樹木が育ちにくいからだと思う。
そう言えば、伊豆諸島の神津島に行った際も、森林限界を見た。なんと標高300メートル程度の山であった。こちらは、火山性の地質と、やはり周囲からの海風が強くて樹木が育たないからだろう。
おもろい現象である。
ちなみに伊吹山、山頂に立ったとたんにガスに覆われた。雲の中に入ったみたいで、何も見えなくなった(泣)。雨も降ったのであった。
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