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森と林業の本

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2024/06/15

盗伐~読者からの手紙

『盗伐 林業現場からの警鐘』の書評、今日はを出版してから、東奥日報に共同通信配信の書評が掲載されたという情報が寄せられた。さらに南日本新聞にも。

かなり増えてきたねえ。各地の地方紙は、かなり網羅したかのように思う。

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ところで意外と多いのは手紙による反響。版元経由で届くのだが、手紙を書くというのはご年配の方の読者が多いのだろうか。盗伐に遇った、というのはまだないのだが、なかには何を書いているのかわからない????ものもあるし、昔の思い出を綴ったものもいくつか。自分の山の山仕事の思い出も。

その中で農林系の高校の教師をしていたという人からの思い出もある。

本人は「アホらしい経験」と記すが、10年間を高校の林業科で教師していたというのだ。植栽や下刈り、製炭の実習は自分自身の勉強になったなど思い出を語るが、「古くさく、くさりきった体制」の高校には心底げんなりした様子(笑)。

そもそも生徒は林業とは無関係のどこも引き取り手のない生徒であることが多く、林業家の子弟もやる気がないそう。林業家は補助金をあてにした生活で豊かで高級車を乗り回し、贅沢三昧。地方のボスなども暗躍して「教育」をしていたそうな。結局、生徒の将来など、誰も考えていない状態。「宮沢賢治のうさん臭さを知った」らしい。

もちろん、ン十年前の個人の体験であり、農林系の高校にもいろいろあるわけだが、まあ、こうした傾向を否定しきれない。本当に林業に興味を持った生徒が入学しているのか、という点から問われるべきだろう。それは現在は全国的に盛況の林業大学校も同じである。(その点は.私も経験した笑)。

私的には、この手紙の嘆きの肝は、学校の話ではなくて、親の林業家の現実だろうと思う。補助金生活を送っていて、本音は林業そのものに未来を見ていない人も多いのではないか。

一般に林業の補助金が出るのは経費の7割までというし、林業は儲からない、とみんな口をそろえるが、では残り経費の3割を負担しているのかというと、かなり怪しい。実は事業者が申請した経費の7割の補助金が出たら、その枠内で全部賄ってしまうことで、自己負担はゼロでなかろうか。そのうえで山主にも経費分を支払わせる話を聞くし。なんと収穫した原木を売った代金さえ山主に渡さない。

どうやら拙著『盗伐 林業現場からの警鐘』は、盗伐そのものには縁がない人も、林業界の違法行為に関心を示しているように感じる。

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