「気候変動とは言ってはいけない」法律+α
アメリカのフロリダ州で「気候変動と言ってはいけない(Don’t Say ClimateChange)法」が成立したことをご存じだろうか。(通称だけど)
フロリダ州には、2050年までに100%再生可能エネルギーに移行する計画があった。それを削除。海岸から1マイル以内の洋上風力発電禁止も廃止、州が購入する自動車は低燃費車とする義務も廃止。一方で電力会社は政府の承認なしで天然ガスパイプラインを建設(最大100マイル)できる。そのほか気候変動に関する記述はほとんど削除している。
すでに小学校の低中学年ではLGBTQ+教育を禁止する法律「ゲイと言ってはいけない(Don’t Say Gay)法」を通しているし、強硬な移民対策法もある。トランプ大統領の唱える政策を手ぬるいというほどの方針だ。
この法案に署名したのはロン・デサンティス知事。共和党の大統領候補にもなっていた男だ。
世界中の選挙で、環境保全政党は後退している。そしてナショナリズムや反環境を前面に出す右翼が進捗する。それぞれの国・地方に個別の事情はあるのだろうが、立派な理念(ポリコレ)より目先の自身の損得と感情を優先したい民意なのだろうか。
日本でも、同じ傾向はある。政治的に正しい理念(まさにポリコレ)を強く掲げたら、より強い反作用で本音が出てくる。
環境より便利快適。
平等社会より階層社会。
公正より上から目線。
持続性より目先の利益。
善行善意よりシャーデンフロイデ(妬み・悪の快感)。
ダイエットより甘いケーキ。
もうダイエット止めようっと。
閑話休題。
日刊ゲンダイに『盗伐 林業現場からの警鐘』の書評が出た。感謝。
私は、本書ではっきりとは明治神宮外苑問題に触れていないが、読み取ってくれている。同じ趣旨の書評は信濃毎日新聞に書いてくださった武田砂鉄さんであった。目先の外苑、見なかったことにする盗伐。
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