林産物貿易の思い込み打破
今月のモクレポより。
特用林産物の輸出額推移。つい椎茸などキノコ類だと思ったら、実は圧倒的に非キノコ類の方が多かった。
では非キノコの特用林産物とは何か。
ロジン(松脂)が対前年同期比116%、植物性ろうが143%、テルペン油が213%。2024年1~5月の輸出量は994トンで、対前年同期比106%。主要な輸出先では、中国が対前年同期比134%、韓国が78%、米国が157%となっている。
ほとんど意識しない林産物であった。
2023年の生産量で見ると、食用きのこ類の生産量は43万3,035t(対前年比94.3%)。たけのこの生産量は1万6,611t(対前年比76.2%)。木炭の生産量は1万4,214t(対前年比119.6%)となった。木炭以外は、どんどん減っている。
こちらは品目別、木材輸入量。
合板はインドネシア、マレーシア、ベトナムで大半だが、ほか丸太、製材、集成材は、ヨーロッパにカナダ、アメリカが圧倒的。ロシアが今も結構あるのは笑えるが、今や木材資源の輸出国は欧米中心である。合板も過半が国産だから、熱帯産材製は随分縮んだ。
こうして、「なんとなくの思い込み」は破られていく。
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