流行る田舎のパン屋の秘密
下北山村を去る前に、村内の国道425号線を走っていたら「たもとパン店」に営業中ののぼりが立っていた。
これはチャンス!と集落内の道を約1キロほど入ってたどり着いたパン屋。昼飯し用に買っておこうと思ったのだ。
が、車から下りると「今日は開けてないでえ」の声が。なんとパン屋の主人が店前の畑で農作業をしていた。
「でも、のぼりが立っていましたよ」
「ああ、仕舞うの忘れたんやな」
なんとものんびりした声(^^;)。しかも、店前には「営業中」の看板も立っている。開店は、金土日の3日間らしい。もっとも、これもよく変わるらしいから、要注意だ。
それでも中へ入れてくれて、味見させてくれた。そして「なら、残り物を半額で売るわ」とのことだった。そして冷蔵庫から出してくれる。
ちなみにここのパンは、天然酵母パンだ。しかも、麦も自家栽培中。麦から栽培してパンを天然酵母で焼くのは、もはや「鉄腕DASH!」ぐらいしかあるまい(笑)。こんなパン屋が山村にあるのだ。
味見すると、なるほど天然酵母らしい、もっちりした生地で素朴な味わいだが、かみしめるうちに麦の味が湧いてくる。営業日は惣菜パンもあるそうだが、今あるのはバゲットだけ。
もともと料理人だったが、故郷に帰って来て、何をするかと考えたときにパンを焼くことにしたが、まったく独学だという。今は一人でやっているので、のんびり商売のようだが、カフェを開くとか、どこかに卸せば流行りそうな気がする。
ちなみに田舎で開くと流行る店というテーゼがある。
まず蕎麦。豆腐。そしてパンなのである。カフェも、アイスクリームとか石窯にすると人気がある。もちろん特色のある、美味い商品があってのことだが、そうした食品には遠くから足を運ぶ客がつきやすい。
もっとも、このパン屋はのんびりしすぎ(笑)。値段も安すぎ。しばし、主人と生駒の歓楽街(笑)について語り合ったのであった。
« “秘境”よりの帰還 | トップページ | 「歴史の証人」と川上村の源流学園 »
「地域・田舎暮らし」カテゴリの記事
- 道の駅と富雄丸山古墳(2024.12.05)
- 熊野古道の雲海の村(2024.12.03)
- 道の駅「なら歴史芸術文化村」(2024.11.30)
- 流行る田舎のパン屋の秘密(2024.07.11)
- “秘境”よりの帰還(2024.07.10)
コメント