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森と林業と動物の本

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2024/07/14

林業遺跡・幻の軌道と随道

紀伊半島は山深く秘境のイメージから、人の手が入らぬ原生林が多くあるように思われている。

だが、むしろ古くから人が入ってきた土地のようだ。一つは修験道だが、もう一つはやはり林業。それらは実は戦後まで現役だったところが多いのに、今はほとんど忘れられている。

その一つを探して下北山村の某川の上流部に分け入った。

実は、比較的大きな製材所もあったらしい。そこにはトロッコ軌道も敷かれて切り出した木材を製材しては運び出していたらしい。その跡を探したのだが……。

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こんなエメラルド色の淵が続く。ああ、ここに飛び込みたい……と思ったのだが、泣く泣く自重した。しかし、ここで夏の休暇を送りたいものである。(ちなみにキャンプ禁止。ものすごいゴミを捨てて行ったキャンパーがいたらしい。)

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ふと気づくと、山の中に巨大な石積み。この上はトチノキダイラと呼ばれる平坦地で、そこに製材所があったのではないかと睨んでいる。古びた鉄とコンクリートの道がある。腐りかけているので通るのは危険だったが。しかも、これだけでない。

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ついに発見。この上の穴こそ、上流部から丸太を流した随道らしい。川は滝があるので、トンネルを掘ったようである。しかし、丸太を流す、つまり管流し用の随道なんて、すごい林業遺跡ではないか。筏流しだけではないのだ。そしてこの崖を落としたの? 当時は滝壺があったのかもしれない。どういう仕組みだったのか。行きてえ。確認してえ。。。
が、そのためには落差30メートル級の垂直の壁を登らねばならん。トロッコ軌道の道は、途中で崖崩れにあって消えたらしいので遠回りしても行けるかどうかはわからない。今回は泣く泣く。。。しかし、丸太を流すためのトンネルを掘っていたというのは日本の林業史上も特筆すべきではないか。

実は村には、ほかにも管流し用トンネルはあるそうだ。

誰か、これら林業遺跡を探検して、林業遺産に認定されるべく頑張らないか?

 

でも、勝手に行かない方がよいよ。沢登りできる技術と装備があったほうがよいし、何より最近はクマが出るそうだ(> <;)。

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コメント

古座川のうちの山にも材木流しトンネルあります。登れるみたいです。

やはりありましたか。多分、紀伊半島の各地にあると思うのです。それらを調査したら、今際忘れられた木材搬出法が浮かび上がると思います。筏流しだけじゃないんだぜ、と。
それにしても、当時はトンネル掘っても採算が合うほど、木材価格は高かったのだろうな。

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