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森と林業の本

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2024/07/15

世界でもっとも美しい切株……

タイトルを本気にしないでくれ。

不定期に「切株の上の生態系」というシリーズをやっていて、切株の上にさまざまな動植物が育って別のワールドをつくっているのを発見したら紹介している。

今回は、下北山村で見かけた切株。これが美しいと感じたのだ。これまでのシリーズでもっとも美しい生態系がつくられている切株のように思えた。

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木は広葉樹のようだ。サルスベリぽい樹肌をしているが、伐採後も少しは生きて切り口を塞ごうとしたのか、伸びて巻き込んでいる。おかげで真ん中がへこんだのだろう。結果的に切株の中心部が腐って、そこに苔も生えて土壌ができたのか小さな草花が繁っている。さまざまな種類が育っているおかげで森ぽくなっているのがよろしい。

ちなみに、生駒山の森林公園の木道で見かけた杭の上の生態系は、こちら。

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これもお気に入り。生け花のようで美しいではないか。

ちなみに、通常なら丸太は外側から腐るが、この場合は防腐剤を塗っていたか注入されていたかで、むしろ薬剤が届いていない中心部から腐ったのではないか。おかげでへこんで、ほかの植物が育つ余地ができたのかもしれない。

小さくても、水分があって、分解された木質部が土壌となれば、植物や菌類が育ち、すると節足動物も住んで……と生態系ができるのだなあ。

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コメント

その切り株はスギではないかと思いますが、まだ枯れていないのではないでしょうか?スギの人工林、特に挿し木林ではよく見かけます。試しに削ってみるとはっきりするかと思います。
以前は周囲の木と根が癒合して、養分を貰って生きているのかと思っていました。しかし同じ状況のモミの切り株をエアースコップで掘った実験では、根の癒合を確認することはできませんでした。今は菌根菌が関係しているのではないかと思っています。
このような生きている切り株を見つけるたびに嬉しい気持ちになります。

この木は河川敷に生えていたので、スギかなあ。

まだ生きている可能性はありますね。

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