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森と林業の本

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2024/08/23

宅地の境界線杭探し

日本の山林地の問題は、その境界線が明確化されていないことである。

とまあ、幾度も書いてきた。実際、日本の山間部の地籍調査はあまり進んでいないわけだが……その裏返しとして、宅地や農地などは比較的地籍調査が進んでいるので境界線が明確だと言える。都会の宅地の場合、境界線が数センチずれただけで裁判になったりもする。数センチも敷地の辺の長さ全体となると1平方メートルくらいの誤差となり、それを宅地価格に換算すれば何十万円になることもある。それだけに厳密だ。

その我が家に境界線調査の依頼が来た。

なんでも我が家の裏手に当たる宅地+一軒家が売りに出されており、そのための計測なのだそうだ。我が家とは3メートル程度接しているだけなのだが、確認しなければならないという。

住宅地は新興住宅地で造成した際に地籍調査は済んでいるのだからたいしたことはないだろうと思えた。事実、別の接地隣家では、少し土をかぶった部分を掘って杭を見つけたとのことである。場所は庭の奥の角。

その調査が本日あったのだが、立ち会ったものの簡単には見つからない。場所は地籍図に載っているものの、杭が出てこないのである。

そこで掘ることになった。おそらく、造成した土地の上に庭を造るための盛土をして埋めてしまったのだろうという。しかも隣家とは高低差があって、我が家は低い方だから、余計に深くなる。

かくして土木工事に(^_^) 。

ようやく見つかったのは1メートル以上掘ってからだった。

2_20240823172601
こんな状態に。底にわずかにコンクリート杭が見える。これでは境界線を見るのは無理。

1_20240823172601

杭の上に塩ビパイプを置いてみた。

終わってから測量士さんと雑談で、山林土地の境界線確定が大変なことは知っていたけど、宅地も甘くないねえ、という話に。

奈良県は全国でもワーストぐらいに地籍調査が遅れている。進捗率は13%でしかない。その理由は、地主・山主が調査を嫌がるから(^^;)。だって、調査の結果土地が増えたら固定資産税が膨れ上がるし、そうでなくても隣家との土地争いにつながるから。それで旧家は調査拒否する。

私の山林も調査どうしようかなあ。ちゃんと確定させておかないと、後々困るかも。でも、面倒くさい(-_-;)

 

 

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