林業を記事にするということ
今朝、オンラインで取材を受けた。昨夜、某新聞社から申し込まれたのだが、来週は台湾に行っていないよ~ということから急遽、本日朝から行ったのである。
その女性記者、農水省担当とのことで、これまで農業や水産業の記事は書いてきたが、林業の記事を書いていない、林野庁には顔を出すが、記事になるネタがない。それで調べているうちに「プライベートキャンプ場をつくるための山林売買」という3,4年前の話題というかブームがあったのを思い出し、その後の状況を……という申し込みであった。そして放置林問題などに広げられないか、というわけである。
まあ、素人の山林売買について話せないこともないが、一般人に読ませるためのトバ口にするにしても、そもそもブームが薄っぺらい。なぜ、そんな無理をするのかというと、ようするに林業を記事にしようとしても、一般人から遊離している、なんとか興味の引く話題としてキャンプ場のための山林売買から入りたいということがわかってきた。
まあ、その点は同意する。真面目に林政だの林業の危機だの、あるいは森林の効用、環境問題……などを記事にしても、一般読者は食いつかないのだ。それは誰よりも私が感じている。彼女は、社会部から農水省担当になったので、余計に感じるのだろう。
たとえば林業家や林業系官僚・公務員、林業研究者などは、林業は大切な産業だと勝手に思い込んでいる。林業マニアの運動家はもっと酷い。林業しか目に入らない業界脳だ。林業の話題を伝えないといけないと張り切る。そして世間の目に気づかない。客観的に伝える役割を持つメディアの記者でさえ、林業林政を専門にするとミイラ取りがミイラになる……ではないが、世間の林業に向ける目を見誤る。
はっきり言う。世間は林業なんぞに興味の欠片も持たない。専門用語まじりの記事が目に止まっても鬱陶しいだけだ。
その呪縛から離れているメディア関係者は、私ぐらいのものだろう( ̄^ ̄)、と思っているが、稀にこうした正常の感覚を持つ記者もいたということだ。
結局、なぜ放置林が生まれるのか、山主が林業のやる気を削がれるのか、再造林をすっぽかす事情、皆伐したがる林野庁の罪、ウッドショックとコメ不足の相似点、盗伐の横行、メガソーラーの非道と矛盾、森林組合の犯罪、外国人の森林取得……など一般人が興味を持つネタを探して専門的に説明し続けた1時間であった。
さて、この中でどれをネタに林業記事にしてくれるかな。林業に素人の読者が読めるような記事にするか。それは、私自身の課題でもある。
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