本を読む順番を廃棄本で考える
地元の図書館に行ったら、廃棄本をリサイクル本と名付けて、「欲しい方、持って行って」とやってる。多くが童話など子供本なのだけど、さまざまな分野の本が並んでいた。そこで私も2冊ばかりいただく。
『野生イネの自然史』という専門書と、『ラーメン屋の看板娘が経営コンサルコントと手を組んだら』。アンバランス? いやバランスよく選択したのだよ。
前者は専門書だが、後者は小説スタイルの実用本だ。この手の本は、もしドラこと『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』以降、結構増えた(今はもしドラと言ったら「もしトランプ大統領が再登場したら」のもしトラに間違われてしまうね)。
で、当然ながら後者から読む(^^;)。読みやすいからね。まあ、ライトノベルみたいなものなのだが、ラーメン屋などの小規模店舗経営のノウハウを女子大生を主人公に据えて教えてくれる。作者は経営コンサルタントで、マーケティングの専門家だから、その手の勉強になる。
しかし文章だけでなく、キャラも構成も稚拙だしストーリーは単純なのに、面白く読めるのはなぜ? これは見習わなくてはならない。私もライトノベルぽく書いてみるか。もっとも、いくつか読んだライトノベルは途中で投げ出すものが多かった。高齢者が高校生みたいな話し方されたらなあ。
思えば、美味いラーメンをつくる人は職人であり、販売や経営の専門家ではない。チェーン店は自店の商品の美味さのレベルを把握した上で、売る方策を考えているのだ、という理屈はわかる。
しかし、大枚はたいて購入した新刊書も読まずに山積みなのに、なんで無料の廃棄本から読んでいるのか。
「読まねばならない本を放置して、無駄な本から読みたくなるわけ」という実用書を書きたくなる。主人公は締め切りに焦る新人ライター(笑)。もしかして人生論になるかも。
ラーメン屋にも必要なマーケティングのテクニックを取り入れるべきか。「美味いラーメンだけは売れない、美味さほどほどのラーメン屋の方が流行らせる方が簡単」とする法則にしたがって、渾身の力作よりも中身ペラペラの空疎な本が売れる秘密を探ろうか。
あ、前者の「野生イネ」もパラパラめくっただけだが、イネの野生種はアジアだけでなくアマゾンなど南米にもあるなど、面白そうではある。でも野生種は絶滅寸前らしいが、その遺伝子は大切だ。今後のイネ栽培に何をもたらすか。専門書で難しいけど、なんとか後で読みたい。
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