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森と林業の本

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2024/10/14

モリノラネコ

日台比較第2弾。 阿里山で見かけたネコ。

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飼い主がいるのかいないのかわからないけど、遊歩道口に居ついていた。人に慣れているから、いつも餌をもらっているのだろう。

一方で生駒山にも、森の中にノラネコが増えている。

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こちらも人には慣れている様子だが、一定距離まで近づくと離れていく個体が多い。群れを成して藪の中に住んでいる。

こいつらをなんと呼んだらよいだろうか。

野山に住みつくネコ。私は便宜上、モリネコと呼んでいる。野山に住むならヤマネコと呼びたくなるが、ヤマネコは生物界では別種として存在する。しかし野外で生まれ生活を送る野生化したネコは、公式にはノネコと呼ぶ。

命名が複雑になってきた。野生動物としてはヤマネコがいて、それを家畜化したのがイエネコとなる。でもイエネコが野生化したらノネコで、人とつかず離れずのネコはノラネコ。飼い主はいなくても人間社会で暮らす。

写真のネコは野山に住んでいるが、人から餌をもらっている(やっているジイサンを見かけた)から、モリノラネコかもしれない。

厄介なのは、ヤマネコとイエネコの遺伝子の差が小さいということ。現在、世界中に分布しているイエネコの祖先はリビアヤマネコとされるが、実は両者の遺伝子的な違いは小さい。家畜化したのに遺伝子があまり変わらないのである。その点は、ほかの家畜と大きな違いだ。イヌとオオカミなどは遺伝子的にはかなり違いが見られるのに。ウシやウマも、みんな人が品種改良して遺伝子も変わってきた。

人になつくという習性は、遺伝子では決まらないのかもしれない。

 

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