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森と林業と動物の本

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2024/10/01

東洋一だった嘉義製材所の目玉は

阿里山観光の基地でもある嘉義の町は、かつて阿里山から運ばれてくる木材の基地でもあった。だから「木都」と呼ばれたそうだ。

そこに残る「嘉義製材所」は、かつて東洋一の規模を誇ったとも。今は、博物館に隣接して展示しているのだが。そう聞けば、なんとか見たい。しかし最初に訪れた日は、なんと休館だった。そこで台北に帰るのを遅らせて、朝一番に製材所見学をねじ込んだのだ。

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嘉義市立博物館のジオラマでも、嘉義製材所は大きく描かれている。

Dsc06083

これが、かつて大木を運んだ阿里山森林鉄道の車両。これぐらいの木はいくらでもあったようだ。

Dsc06106

この鉄塔……と見せかけて実は木造なのだが、これが2基建っている。この間に架線が張られていて、丸太を運んだらしい。
そして、その間の窪地は、かつての貯木場。池があった。

このように、昔在りしの製材所風景と施設が残されているのだが……どうも展示を見ていると、それが目玉ではなさそうだ。

製材所前には阿里山森林鉄道車庫区があり、阿里山鉄道が走っているほか、過去の車両が多く展示されており、さらに博物館や製材所内の展示も鉄道関係ばかり。部品や路線や細かなルートまで、実に詳しい。どうも、これは製材所施設の保全展示をしているのではなく、鉄道博物館の様相を示している。

そうか、嘉義は、台湾の3つの鉄道が全部あるのだ。台鉄、高鉄(高速鉄道)、そして阿里山鉄道。つまり鉄ちゃんの聖地なのであった。

木材だとか製材とかに目を向けているのはマイナーなんだよ(-_-;)。世間は鉄道ファンの方が多いのであった。嘉義の自慢は林業や木材ではなく、鉄道であった。

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現役の阿里山鉄道。

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