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森と林業の本

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2024/11/21

Wedge12月号とクマスプレーの仰天案

Wedge12月号が出た。「令和のクマ騒動が人間に問うていること」特集である。
大手書店かJR東海の駅、そして新幹線で発売している。もっとも、リンク先からかなりの部分が読める。またWedge ONLINEにも転載されていて、こちらでは全文読める記事もある。

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なぜ、ヒグマとツキノワグマが一緒に写っているのか……この表紙写真 (@_@)。

実は私も一部を執筆した。と言っても、クマに限らず獣害対策に関わる行政の対応に関する記事だ。もはや猟友会に頼る時期は過ぎて、自治体が全力を上げて野生動物に向き合わなくてはとならない時代になっているのだ。そして、その際の問題点は、公務員は定期異動があること。通常2、3年で別部署に移ってしまう。それに、どう対応するか。。。という視点である。
ちなみに奈良県は、奈良県フォレスターという異動のないポストを設けたが、それが可能であったのだから鳥獣害対策ポストも異動なしで設けてほしいものだ。

さて、実は先日の東京では、青海支所で「クマ対応」についての講演を行った。別にWedgeとは関係ないのだが、時節が重なったのである。

研究者でない私が話すことに抵抗もあったが、報道の立場からということなので、せっせと情報収集に務めて多くの事例を元に話させていただいた。提案もさせていただいたのだが、そこで驚くべき質問が出た。

「クマスプレーは、なかなかクマに向かって発射するのが難しいということですけど、いっそのこと自分の身体にかけたらクマに襲われないということはないでしょうか」

目が白黒した(笑)。たしかにクマが人を襲う局面で、スプレーを出して俊敏なクマに命中するように発射するのは難しいとは各種の事例で報告されている。私も話した。しかし、自身の身体にスプレーを噴射するというのは……。成分はトウガラシですぞ。クマも痛がって逃げ出す(はず)のスプレーを人間が浴びたらどうなるか。七転八倒するほど痛いだろう。

ただ、クマもトウガラシまみれの人間を襲うのは躊躇するかもしれないね。その点では、命を守れるかもしれない。後遺症が凄まじいだろうが。いわばスカンクの一発をくらった獲物は肉食動物も食わないという理屈。

クマスプレーそのものが、クマ対処の最終手段と言われているが、クマではなく自分にかけるのは最終中の最終手段かもしれない。しかし、クマに直接襲われたら命が失われるか、顔面を破壊される、腕や足を食いちぎられる……といった被害を受けることを考えれば、トウガラシで身体中が腫れ上がるほうがマシという考え方ができるか、も。

クマスプレーではなく、何か悪臭発生装置のようなものを作る手もあるかも。忍者のようにドカンと足元で爆発させて悪臭を立ち込めさせる。獣害用森林香もあるから、臭いによる防御策というのはアリかもしれない。

 

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