4時間で建てたCLT住宅
朝日地球会議で、こんなテーマ。
ようするに、どんどん木造建築建てようぜ、そうすりゃCO2を貯められる、という能天気を主張なのだけど、それに対しての批判は幾度もしてきた。何を小学生みたいなこと言ってんだよ、森から建築までの流通をちゃんと眺めたら、それどころじゃないことわかるだろ、と思うのだが、もう飽きた(> <;)。
せっかくなんで、こんなものを紹介しておく。
先日の高知県の四万十市で開かれた幡多山もりフェスで展示されたCLTの建物だ。元は高知市に展示してあったのを運んできたらしいが、分解してパネルになったCLTを現地で組み立てるのにかかったのは4時間だったそう。
一応、トイレや風呂など水回り設備もあるのだけど、それは今回は設置していない。でも、共通ユニットにしているので工期短縮できるという。カーボンニュートラルなんて小難しい嘘話を持ち出すのではなくて、この早さを自慢したらどうかね。なにより災害地の仮設住宅に向いている。
まあ、話を聞いていると仮設住宅にするには2年間で撤去する条件があるので、逆にこうした住宅は難しくなるというのだが……。2年後はバラして、別の土地に運び復興住宅にすればいい。買い取り希望者もいるだろう。
高層の木造ビルを建て方ら多くの木材を使う、その分だけ炭素を蓄積できる……なんか違う。そこじゃないはずだ。メリットデメリットを消費者目線が考えてみたい。
ちなみに東日本大震災後に出た莫大な建築ゴミを処理できるという売り込みをしていた木質バイオマス発電所は、今や災害ゴミを引き受けないそうだ。発電用のボイラーには木質ペレットやヤシ殻など定形の燃料でないと向かないらしい。だから能登半島地震のゴミは、地元のバイオマス発電所は引き取りを拒否していた。結果的に三重県まで運ばれたのだけど。
なんだか、当初の目的とズレたところにメリットがあるのではないかね。
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