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森と林業の本

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2024/11/30

道の駅「なら歴史芸術文化村」

昨日紹介したなら歴史芸術文化村は、実は道の駅でもある。だからトイレも24時間使えるほかシャワー室もあるのだが、定番のレストランと売店もある。この売店が優れものなのである。

そもそも奈良は観光地なのだが、その土産物は冴えない。泥臭く「オモロイから買おう」という訪問者の心をくすぐるものが少ないのだ。

と思っていた。が、ここで見た土産物はなかなかオシャレでオモロイ品、オモロイネーミングの品が多い。

たとえば「古墳めし」。

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ご飯を前方後円墳や円墳などに仕立ててからスコップで食べるのか? シャレが効いているではないか。ほかにも古墳の葺石お菓子とか、古墳のメッカである天理ならではの品があって、なかなか工夫している。食料品関係は省略するが、地場でつくっているものや野菜まで並ぶ。

が、本当に驚いたのは、木工品関係の土産物が店の半分を占めるのだ。こんなに? と思わせる品々が並ぶ。吉野杉の椅子などの家具や、銘木のカッティングボード、器類と続き、とんとん鉋屑とか、経木の切れ端みたいなものまで商品化。が、やはり私が注目は割り箸だ。

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割り箸にも多くの種類があるが、それぞれにレーザー加工した紋様入りもあった。さらに高級箱入りの割り箸もあって、私も一つ買ってしまった。今後、お渡しできる人が現れるだろうか。。。

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そして「吉野の木材をあますことなく」という文言が泣かせるではないか。本来の木づかいとは、こういうことを言うのだよ。アホみたいに量を使って喜ぶのではなく、ていねいに使う。余すことなく使う。

木工ファンなら、このコーナーを眺めるために訪れる価値はある。

 

奈良商人は、大仏商売と言われて待っているだけで客が来る、だからビジネスが下手くそと思われがちだが、ここは一味違う。
そもそも「なら歴史芸術文化村」自体も上手い。博物館を新設すれば建設費だけでなく、展示や学芸員などの莫大なコストがかかるので、敬遠は大変だ。ところが文化財修復という文化政策として必要な作業そのもの、そして修復した品を見せるのだから、展示物に困らない。しかも修復技術者が学芸員をかねるわけで、その点でもユニーク。
体験ゾーンもあれば、野外施設もあるし、貸し会議室もあった。そこに道の駅も設置し、宿泊施設(フェアフィールド・バイ・マリオット・奈良天理山の辺の道。すげー名前だ。)もあるわけで、金が落ちる仕組みをつくっている。ちなみに近隣に山辺の道があって、そこには「西の日光」と呼ばれた幻の大寺跡があるなど、そそられる。

ここはお気に入り施設になりそうだ。

 

 

 

 

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