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森と林業の本

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2024/11/25

草食の肉食動物、肉食の草食動物……

こんな記事を読んだ。

花蜜吸う"甘党オオカミ"発見 

オックスフォード大学は、昆虫のように花蜜を吸う「甘党オオカミ」が発見したというのだ。このオオカミは東アフリカのエチオピア高地に生息する種で、大型の肉食動物による花蜜摂食の記録は初めてという。鼻先や口周りに大量の花粉をつけて花から花へと移動していたことから、受粉の媒介者としても機能している可能性もある。

Photo_20241125170301

実は、私は以前より野生動物の食性に関して疑問を持っていた。どこまで草食、肉食、そして雑食と分けられるのか、と。

人骨かじるシカ、ベジタリアンのクマ……動物の食性は融通無碍 

実際に、多くの観察例がある。

ヒトの死体の骨を食べるシカ、はじめて観察 

小鳥をパクパク食べる鹿 

そしてパンダも竹しか食べないわけではなさそうだ。

パンダ、実は肉食?動物の死がいにかぶりつく様子を撮影 

これほど実例が増えてきたら特異例として否定するのも難しいだろう。これも、映像撮影が簡単になったからかもしれないが、続々と発見されているのだ。奈良公園のシカ、ナラシカも、ごみ箱漁りによって鳥のから揚げを食べている例が知られている。それでシカが腹下しする、というわけではない。ただ香辛料などは危険だそうだが。印刷された紙もいけない。

一方で森林総研の研究で、こんなものもある。

塩水でメスジカを引き寄せる メスの集中捕獲を目指して

これはメスジカはオスジカよりも塩水が好き、という嗜好の差を紹介しているのだが、何か意味があるのかもしれない。それが食性の問題にもなる。先の蜂蜜をなめるオオカミも、もし花粉媒介をしていたら、特異例ではなく生態系に組み込まれていることになる。

 

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