無料ブログはココログ

森と林業と動物の本

« Y!ニュース「森を守る墓を!墓埋法改正を」を書いた理由 | トップページ | 「自然」の経済……生態経済学プラス1 »

2024/12/13

科博「鳥展」の見どころは……マンガ?

東京滞在中に、また2時間ほど空き時間が。どこに行くかと考えた結果、国立科学博物館の「鳥展」にした。

上野公園にはいくつも美術館があって、モネ展もやっていたんだけど、まあ~「睡蓮」はもうアチコチで見てきたしなあ、とパスしたが、前を通り掛かると、なんと、とてつもない行列でそもそも入れないのであった。

閑話休題。正直、動物の中で鳥はあまり関心を向けてこなかった。嫌いではないのだが、私のキャパには入りきらないのである。それでも恐竜の末裔だとか、最近何かと気にかかる話題もある。

さて入ると、初っぱなから鳥の科学的な説明(定義)がある。空飛ぶ動物の中には哺乳類、爬虫類、両生類までいるそうだ。もちろん翼竜や昆虫も飛ぶ。逆に鳥の中には飛ばないのもいるし……とまあ、科学色満載なのだが、それがなかなか面白い。
オオコウモリの剥製は、それなりに迫力。恐竜からの進化も紹介されているが、恐竜(獣脚類)が鳥に進化する過程では、翼竜のニッチを奪う意味もあったのかもしれない……とか考える。

20241211-094852

いきなり頭上に、世界最大の飛ぶ鳥だった(絶滅種)ペラゴルニス・サンデルシ の復原模型が吊るされている。なんと嘴に歯(正確には骨の突起だけど)もある。翼開長は6~7メートル以上あったらしい。約2500万年前に北アメリカに生息したとされる。

ほかにエピオルニスやジャイアント・モアなど身長2~3メートル級にもなった巨大走鳥類の骨格標本も展示されているし、なかなかテンション上がる。鳥も面白いじゃないか!
鳥をテーマにした記事、書籍も書こうかな。そうなれば取り扱うカテゴリーを拡大分散させよう……とスケベ心も湧く。

が、私が展示でもっとも面白く感じたのは、漫画だった(^^;)。

20241211-100416 20241211-100947

最新の研究成果を漫画で説明してくれている。科学、科学とすると敷居が高くなるところを上手く抑えている。私にはピッタリだ。書きっぷりも面白い。ちゃんとテーマを抑えてオチのつく漫画にするのはたいしたものだ。

実は、美術館と博物館との差ということを考えていて、どうも美術館には「作品だけを見て!」という担当者の意志が漂っている。作家名や作品のブランドなどで注目するのではなく、一作品の良さを感じろ、という、いわばゴーマンさが臭う。説明は最低限の美術館展示が多いのだ。
だが、作品の鑑賞には、作家の素性、製作時の状況、背景の社会から感じるものもある。そこにストーリー性があることで、作品の魅力にハマることも多いのだ。凡人ほど、それが必要ではないか。

その点は、やはり博物館の方に軍配が上がるなあ……と私は思ったのであった。

それと観覧者に、女性の割合が高いことに気がついた。もちろん男女カップルもいるが、一人来訪女性がやたら目につく。年齢は老若さまざまだが、若手も少なくない。連れ立って来て話し込んでいる様子からは、研究者?学者?少なくても鳥ファンなのだろうと思わせる様子。

動物の中で鳥類は、女性ウケするのかもしれない。だから私も鳥の本を書こうと思ったわけではない、ないけど。違うけど。

« Y!ニュース「森を守る墓を!墓埋法改正を」を書いた理由 | トップページ | 「自然」の経済……生態経済学プラス1 »

ナラシカ・動物・獣害」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« Y!ニュース「森を守る墓を!墓埋法改正を」を書いた理由 | トップページ | 「自然」の経済……生態経済学プラス1 »

February 2025
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28  

森と筆者の関連リンク先

  • Yahoo!ニュース エキスパート
    Yahoo!ニュースに執筆した記事一覧。テーマは森林、林業、野生動物……自然科学に第一次産業など。速報性や時事性より、長く読まれることを期待している。
  • Wedge ONLINE執筆記事
    WedgeおよびWedge on lineに執筆した記事一覧。扱うテーマはYahoo!ニュースより幅広く、森林、林業、野生動物、地域おこし……なんだ、変わらんか。
  • 林業ニュース
    日々、森林・林業関係のニュースがずらり。
  • 森林ジャーナリストの裏ブログ
    本ブログの前身。裏ブログとして、どーでもよい話題が満載(^o^)
  • 森林ジャーナリストの仕事館
    田中淳夫の公式ホームページ。著作紹介のほか、エッセイ、日記、幻の記事、著作も掲載。