科博「鳥展」の見どころは……マンガ?
東京滞在中に、また2時間ほど空き時間が。どこに行くかと考えた結果、国立科学博物館の「鳥展」にした。
上野公園にはいくつも美術館があって、モネ展もやっていたんだけど、まあ~「睡蓮」はもうアチコチで見てきたしなあ、とパスしたが、前を通り掛かると、なんと、とてつもない行列でそもそも入れないのであった。
閑話休題。正直、動物の中で鳥はあまり関心を向けてこなかった。嫌いではないのだが、私のキャパには入りきらないのである。それでも恐竜の末裔だとか、最近何かと気にかかる話題もある。
さて入ると、初っぱなから鳥の科学的な説明(定義)がある。空飛ぶ動物の中には哺乳類、爬虫類、両生類までいるそうだ。もちろん翼竜や昆虫も飛ぶ。逆に鳥の中には飛ばないのもいるし……とまあ、科学色満載なのだが、それがなかなか面白い。
オオコウモリの剥製は、それなりに迫力。恐竜からの進化も紹介されているが、恐竜(獣脚類)が鳥に進化する過程では、翼竜のニッチを奪う意味もあったのかもしれない……とか考える。
いきなり頭上に、世界最大の飛ぶ鳥だった(絶滅種)ペラゴルニス・サンデルシ の復原模型が吊るされている。なんと嘴に歯(正確には骨の突起だけど)もある。翼開長は6~7メートル以上あったらしい。約2500万年前に北アメリカに生息したとされる。
ほかにエピオルニスやジャイアント・モアなど身長2~3メートル級にもなった巨大走鳥類の骨格標本も展示されているし、なかなかテンション上がる。鳥も面白いじゃないか!
鳥をテーマにした記事、書籍も書こうかな。そうなれば取り扱うカテゴリーを拡大分散させよう……とスケベ心も湧く。
が、私が展示でもっとも面白く感じたのは、漫画だった(^^;)。
最新の研究成果を漫画で説明してくれている。科学、科学とすると敷居が高くなるところを上手く抑えている。私にはピッタリだ。書きっぷりも面白い。ちゃんとテーマを抑えてオチのつく漫画にするのはたいしたものだ。
実は、美術館と博物館との差ということを考えていて、どうも美術館には「作品だけを見て!」という担当者の意志が漂っている。作家名や作品のブランドなどで注目するのではなく、一作品の良さを感じろ、という、いわばゴーマンさが臭う。説明は最低限の美術館展示が多いのだ。
だが、作品の鑑賞には、作家の素性、製作時の状況、背景の社会から感じるものもある。そこにストーリー性があることで、作品の魅力にハマることも多いのだ。凡人ほど、それが必要ではないか。
その点は、やはり博物館の方に軍配が上がるなあ……と私は思ったのであった。
それと観覧者に、女性の割合が高いことに気がついた。もちろん男女カップルもいるが、一人来訪女性がやたら目につく。年齢は老若さまざまだが、若手も少なくない。連れ立って来て話し込んでいる様子からは、研究者?学者?少なくても鳥ファンなのだろうと思わせる様子。
動物の中で鳥類は、女性ウケするのかもしれない。だから私も鳥の本を書こうと思ったわけではない、ないけど。違うけど。
« Y!ニュース「森を守る墓を!墓埋法改正を」を書いた理由 | トップページ | 「自然」の経済……生態経済学プラス1 »
「ナラシカ・動物・獣害」カテゴリの記事
- 野犬は野生? それとも……(2025.01.07)
- 害獣より家畜(2024.12.20)
- 科博「鳥展」の見どころは……マンガ?(2024.12.13)
- 国会で獣害問題の質疑(2024.12.06)
« Y!ニュース「森を守る墓を!墓埋法改正を」を書いた理由 | トップページ | 「自然」の経済……生態経済学プラス1 »
コメント