煙立つ生駒山
仁徳天皇の逸話の一つに、「高き屋にのぼりて見れば煙立つ 民のかまどは賑わいにけり」とあるそうだ。
煙は、農村に立ち上る煙は、豊かな生活の象徴だったのだろうか。
逆に貧窮問答歌を詠んだ山上憶良には、「竈には 火気吹きたてず 甑には 蜘蛛の巣かきて 飯炊く」という長歌があるとおり、煙は炊飯を意味していたのだろう。
とまあ、いきなり古典文学ぽくなったが、生駒山を見渡す高台に立って、煙を見た。
おや、街道沿いに煙がもくもくと。ただし火事のような煙ではない。まさか雲が盆地に溜まっているわけではあるまい。あの辺りは棚田があるな……と思い出して、野焼きだろうと気づいた。
野焼きは禁止とされているが、農家が農地で焼くものは例外として認められている。
さらに別のところにも発見。結構な煙が各所から上がる。消防車が走ることもなく、ちゃんと管理されているのだろう。いい風情ではないか。現場近くに行ったら、どれほど煙が立ち込めているのかわからんけど。
ああ、たき火がしてえ。我が家の庭で小規模に落ち枝を燃やした際は、ほんの10分ほどだったのに苦情が来た。
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