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森と林業の本

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2024/12/02

「チェキ」が売れているとな

インスタントカメラ「チェキ」が売れているという記事を読んだ。

チェキはフィルムカメラである。ただし、撮影後すぐにプリントされる、一昔前からポラロイド社のものが有名だった代物。

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フィルムカメラなんて、ほぼ絶滅危惧種だと思っていたし、インスタントなら一時期「写るんです」が一世風靡したけど、携帯電話にカメラを付きだした頃には消えた。その後、デジタルカメラ全盛となるも、どんどん携帯電話、そしてスマホのカメラの性能が上がっていくうちに、コンパクトカメラさえも劣勢になる。今はプロ仕様の高級カメラかスマホか、フィルムカメラは大型版だけか…という時代。ちなみに私はコンパクトカメラが気軽で好きなんだけどね。スマホでも撮るが、イマイチ撮影感覚がない。辛い。。。

ともあれ、なぜインスタントカメラなのか? 価格を見ると、1~2万円代から、5万円もするものもある。価格ではコンデジの廉価版クラス。ただしフィルム代が別にいる。どうも1枚あたり費用は100円を超すようだ。安くない。
また「レンズ付きフィルム」を謳った「写るんです」に比べてカメラそのものだ。実際、性能もそこそこいいし、技術的にも高い仕様だ。安物カメラの代わりではなさそう。一方で出生産者(富士フィルム)からすると、利益率が高くて美味しい商品らしい。

だが、圧倒的に「その場でプリント」が好まれているのだろう。スマホでも何でも、データとしてはあってもプリントするものはほとんどない。だいたいプリンターが別途必要で面倒で高い。
SNSやホームページなどネットへの掲載やメール・メッセージなどによる転送で拡散させることはできるが、紙にプリントされることに価値を見出されているのではないか。調べると、用途としては個人の趣味のほか、アイドルの撮影会などでも使われるそうだ。

この「プリントする」ことの価値。これだ。

もちろんデジタルカメラに逆襲するわけではない。オルタナティブな用途を探る。隙間的ではあるが、売れるもの。利益率が高いもの。

ここで連想したのが、木材の用途。木材の使い道はたいてい代替品がある。金属にプラスチックにガラス、コンクリート……。性能的にもそちらの方がよいものが多く、大量生産ができて価格も安い。製品づくりも簡単で自動化されたものが多い。

その中で、ああだこうだと木材の有効性を唱える声があるが、それは無意味なのではないか。必要なのは、全然方向性の違う使い道。価格でも高機能でもなく、ただ欲しくなる用途。ゲーム性やファンシー性のある趣味品。ネタになるもの。ファッション性の高いもの。あるいは医療に使えるもの……。

それが何かわからんのだが……(笑)。

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