橿原神宮外苑の森
橿原市の橿原神宮に寄り道した。
橿原神宮は、畝傍山の麓に明治になってから建立された神武天皇を祀っている神社で、神武天皇陵の隣にある。ここを神武天皇の御陵だとしたのには、いろいろ裏話があるのだが、ともかく、ここにあった小さな塚・四条ミサンザイを元に、ここだと治定したわけだ。そして、徐々に大きな古墳に仕立て上げた。
つまり近代に造営した古墳と言えなくもない。
そこに、こんな森があった。「イトクの森古墳」。なんと、敷地内に別の古墳があったのか。前方後円墳だが、神武天皇陵を建設の際の土取りでかなり壊されたそうである。
森と呼ぶには難しいが、神社が祀られている。
その周辺の森は、こんな具合。橿原神宮外苑である。明治神宮の外苑は再開発で揉めているが、あちらは街路樹みたいな木々を伐採するな、と騒いでいる。もともと森ではない。こちらはかろうじて森林ぽく保っている。ただ。
カシの木は大きく育ったが、その下の植生がないか、ササになってしまっている。人工の森とはいえ、100年以上経つのだから、これではもったいない。もう少し豊かな森にすべきだろう。ちなみに内苑も同じ状況。ただし隣の神武天皇陵には、明治神宮の内苑の森と張り合えるほど豊かな森が育っている。
内苑と外苑。この二つの違いは意外と難しい。試みに検索してみると、明治神宮の例のようだが「内苑は、人々が御祭神の御神霊をおまつりし、御神徳を仰ぎ敬うことを目的としています。 また、外苑は御祭神の御聖徳を永く後世に伝え、国民の体力の向上や芸術文化の普及となるべく」とある。
橿原神宮は違うようだ。外苑には「若桜友苑」という、戦没者を祀るところがある。予科練出身者と、空母・瑞鶴の碑があった。
いずれにしろ性格が違う両者の森
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