『共存 克服 花粉症』の描く林業
『共存 克服 花粉症』(上毛新聞社)が届いた。
群馬県の新聞で長期連載した花粉症に関する記事を総まとめした本。私は、取材を受けたことがあるからの献本だ。
内容は…まだちゃんと全部読んでいないので…(^^;)。まともに評することはできないが、私のインタビューが載っているということで紹介。
私が上毛新聞の取材を受けた話は、別に書いた。
謎のハイブリッドグマ
今読み返すと、全然花粉症の取材とは書いていなくて、地方紙の若い女性記者と話をした、クマの話で盛り上がった…って、オヤジ的視点になっているが…。改めて言います。この取材は上毛新聞で、テーマは花粉症と林業だったのです!v(^0^)
ただ、私が話した内容は、花粉症ではなくて現在の林業の問題点だった。そして、この本全体とくに前半は、花粉症を通して日本の山林を、現代林業を語っているように思える。
目次はないので紹介文。
くしゃみの先に見える、日本の今―。
スギ花粉症患者が国内で初めて確認されて60年たった。「かゆい」「鼻呼吸ができず苦しい」「顔のパーツを取って洗いたい!」と嘆くご同輩ばかりだろう。
でも、ちょっと待ってほしい。そもそもなぜここまで花粉症患者は増えたのか。低年齢化はどうして進んだのか。今や「アーミッシュ」も花粉症になるのは真実か。ちまたにあふれるその「花粉症対策」は、本当に大丈夫なのか。最大の花粉症アレルゲンであるスギやヒノキの人工林が抱える構造問題から、ヒト自身の体の変化までを追い、真の対策に迫る。
藻谷浩介(地域エコノミスト)/田中淳夫(森林ジャーナリスト)/小塩海平(東京農業大教授)/松本健治(国立成育医療研究センター免疫アレルギー・感染研究部長)/中川恵一(東京大特任教授)/高橋久仁子(群馬大名誉教授)/ユウ(サクラチェッカー開発者)/近藤健二(東京大大学院教授)/坂口志文(大阪大栄誉教授)/大久保公裕(日本医科大大学院教授)の各氏ほか多数の関係者に取材。解説に代えて仲野徹氏(大阪大名誉教授)にインタビュー。
全国的に取材しているから、群馬県だけでない全国の山林の動きを紹介している。現代の林業の課題を知る入門編にもなるかもしれない。
私自身は、花粉症はスギ花粉だけの問題でなく、日本だけの問題でもなく世界的な課題であり人類的な課題で、今に始まったことでもなくて、おそらく旧石器時代からあったんじゃないかという仮説を持っているぐらいである。林業と結びつけることも適切かどうか。
また花粉症対策も、これまで言われてきたことへの異論も紹介している。洗眼したってダメかもしれない。またアーミッシュ(アメリカの中世的生活を送る人々)も花粉症になるという点も面白い。
花粉症を通して見る林業と自然の本だと思って読むのもよいかもしれない。
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