農業新聞に林業大学校の記事
日本農業新聞に、林業大学校開校が相次ぐことに関する記事が掲載された。(5月13日)
私もコメントを求められたので、少し。私の話の中では、もっとも当たり障りのない部分を使われたかな(^_^) 。
それはともかく電話取材を受けるときに少し気になった点。記事にも多少触れているが、現在全国で28校……と言われたのだ。が、私が何年も前に取材した際でも30校を超えていたはず。どうやら林野庁の基準があって、それに当てはまらないところは一覧に入らないみたい。
林業技術研修教育機関及び森林・林業に関する学科・コース・科目設置校(高等学校・林業大学校等・大学)
このHPでは27校になっている。
どこが抜けているのか。ざっと見たところ、「みえ森林・林業アカデミー」「滋賀もりづくりアカデミー」「金沢林業大学校」などが見当たらない。トーセン経営の「フォレストビジネスカレッジ」もないが、ここは募集を今もやっているのかな。ほかにもあるだろう。
その点についてはこのように記す。
地方公共団体の研修機関又は学校教育法に基づく専門職短期大学、専修学校若しくは各種学校のうち地方公共団体が設置しているもので、修学・研修期間がおおむね1年かつおおむね1,200時間以上であり、期間を通して林業への就業に必要な技術や知識を習得させる学校等を掲載しています。
いかにも役所らしい線引きの仕方である。まあ、就学目的も少しずつ違うこともある。ただ、問題は卒業後の進路だろう。人手不足だからつくった、と言いながらも、林業界の就職先の待遇があまりに悪すぎて就業しないケースも多い(この点を私は強調したのだが。)のが実情だ。
しかも、全業種で人手不足が言われだすと、林業は後回しになる。定員を満たさない学校も増えている。実は奈良県フォレスターアカデミーも今年は定員割れだそうである。もっとも県職に就職が決まっている奈良県フォレスターの応募は問題ないそうだけど。
一方で林業をしたいという潜在的な人は少なくない様子だ。ただ勤めるかどうかわからないし、勤めてから辞める人も少なくない。さらに雇うのを断る事業体もある。とくに女子に関しては。根本的な部分でミスマッチしているよ。
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