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森と林業と動物の本

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2025年6月

2025/06/30

杭はいつ、どこから腐る?

久方ぶりの「杭の上の生態系」である。

森林公園にあった丸太の杭の上に草が生えていた。

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通常、丸太は外側から腐るはずだが、この杭は芯から腐り、そこに土壌のような植物の生える培地ができたのだろう。そこに草の種子が落ちて芽吹いたのだろう。

なぜ、芯から腐ったかと思えば、おそらく杭には防腐剤を含浸していると思う。そのため外側は腐りにくい。しかし薬剤は、芯まで届いていなかったのではないか、そのため外側表面より芯から腐ってほかの植物が生えられる程度になったということか。

このまま様々な草が生えてくれば、その草に虫もつくだろうし、菌類もはびこるに違いない。そこにささやかな生態系ができるのではないか。

大阪万博のリングも、部分保存が言われているが、防腐や耐火を考えると、かなり難しいと思われる。塗料を塗るしかないが、それでは毎年塗り替える必要がありそうだ。あの巨大な、高さ20mもあるリング(の一部)に塗料を塗ろうと思えば、櫓を組まないといけない。そして塗るには何日かかるだろうか。あの櫓のようなリング(の一部)に、櫓がいつも組まれていたら、絵にはならない。

最初から含浸処理した木材を使えば、そこそこ長持ちしたのに、と思わないでもない。でも、芯まで達していなかったら、やはり腐る。

う~ん。やっぱたリングは保存は無理。ゆっくり朽ちるのを10年くらい眺めているのが一番かもよ。

そんなことを、この杭を見て考えたのである(^-^)/ 。

2025/06/29

台湾から北海道へ金山の夢

北海道の静狩金山。すでに金は掘り尽くしたと閉山しているが、ここに外資が続々と4社が、試掘許可を求めている。
今の技術で掘れば、まだまだ金は発掘できる、と睨まれているのだ。それに対して、仮に金の採掘が始まっても、それは環境破壊になるのではないか、と地元では反対の声が高まっている。

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新聞でも、今頃扱いだした。地元では、もっと早くから騒ぎになっている。

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実は私は以前より静狩金山に興味を持って調べていた。なぜか。

それは台湾から始まるのだ。

土倉龍次郎が台湾で事業を始めたとき、その手助けした部下が何人もいたことは言うまでもない。とくに知られているのが、津下紋太郎。そして、彼の指揮下にあったのが、緒方正基と木山与一である。いずれも軍属として台湾に渡り、そのまま軍を離れて居残った人物で、龍次郎と意気投合して彼の事業を手伝ったのだ。

ここで注目すべきは、木山与一だ。石川県出身で智の人として参謀・軍師的な人物だったそうだが、とくに金鉱探しに凝っていた。同じく龍次郎の部下だったアメリカ帰りの清水泰次郎に鉱脈探しの技術を教わって、台湾でも金鉱を探したのだ。実際に九扮で発見したともいう。九扮は、今でこそ観光地だが、元は金山で栄えた地域だった。その一角で金脈を見つけたらしい。

その後、龍次郎の台湾事業に関してもいろいろと活躍するが、そこは飛ばして故郷の石川県に帰国。そこでも金鉱を探して山々を歩き、七尾近辺で見事見つけたらしい。ただ、そうした金山は、大会社に売却して、また別の金脈を探して歩くなのである。

そして、最後に行き着いたのが、北海道静狩。もともと金の出る噂があって山師が集まって来ていたらしいが、1918年に先んじて発見。大儲けをしたという。静狩金山は、全国9位の出金量だったというから、かなりの良金脈だったのだろう。当時は、環境破壊という概念もなかったのだろう。

龍次郎とは帰国後もつきあいが続いたというから、彼の来歴を追いかけていたのだが、こうした人物が龍次郎の周りに何人も現れる。

その後、石川県の県会議員になったが、疑獄に巻き込まれてひどい目にあったという回想もある。まあ、何にしろ愉快な人物である。

そうした静狩金山が、21世紀になって、改めて金脈を探されようとしているのだ。ちょっと本筋とは違うが、龍次郎外伝として紹介しておく。まあ、外伝の前に正伝はどうなったのか、と言われそうだが。

 

2025/06/28

「森林健康経営」会報に『山林王』紹介

「森林健康経営」を知っているだろうか。実は認証制度も設けている、森林経営に一石を投じようとしている存在である。

その機関紙に『山林王』が紹介された。

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一般社団法人森林健康経営協会は、本部が浜松にある。金原明善の地元でもあるから、土倉庄三郎との縁も浅からぬ土地柄である。

思えば土倉翁を森林経営者として論じることは、あまり行われていない。私自身も、そちらに深入りすると、一般人がついてこれなくなるという思いがあって、むしろ社会貢献面に目を向けさせてきた。しかし、改めて森林経営者、林業家としても注目すべきではないか。森づくりの理念とか、働く人々への目配りという面だ。それは林業技術論ではなく、文字通り経営者としてだ。

改めて森林の「健康経営」という言葉が生きてくる。ここでいう健康とは、森林環境の健全化だけでなく労務や経営財務も含まれる。

この機関紙の表紙をお見せする。

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実は、私もYahoo!ニュースに記事を書いている。

森林健康経営~脱炭素と生物多様性の認証が誕生

これを機会に「健康経営」について、もっと考えてほしい。森林だけではないのだよ。世界的に経営理論として広がっているのだ。

ちなみに、人の知らない情報を探り出して提供するのが、私の執筆方針である。この記事は、出色のテーマなのだが…。もっと注目してほしい(^^;)。

2025/06/27

アメリカの森林政策と権威主義

以前から時折触れてきたトランプ大統領の森林政策。いよいよ伐採推進へと舵を切った。

トランプ政権、国有林2300万ヘクタールの保護撤廃を表明 

トランプ政権はこのほど、手つかずの広大な国有林を開発と木材伐採のために開放し、25年間続いてきた保護措置を撤廃すると発表した。見直しの対象となるのは約2300万ヘクタールで、米国で14番目に大きいアイダホ州とほぼ同じ面積に相当する。

ようするに「伐って伐って伐りまくれ」政策である。

これまでは、クリントン大統領時代の2000年に導入した国有林の「ロードレスエリア政策」は、アメリカの国有林のおよそ3分の1にあたる未開発地帯を保護してきた。それを伐採して木材を生産するというのである。

3月に「トランプは森のラストベルトを救うか」という記事を書いたが、正確には森のラストベルトを救いたいのではなく、木材を自給したい、他国から買いたくないのであろう。アメリカ第一主義を唱えているが、そのアメリカの環境には興味なく、経済を強くすることだけなのだ。

自国第一を唱える為政者は、どうも環境に目を向ける者が少ない。独裁者ほど自然に興味ないのか……と思い掛けたが、そうでもない。

たとえばヒトラー。彼は自然保護に熱心だった。ナチス林業と呼ばれる林業形態も推進して木材の増産をめざしたが、実は結構保護している。(戦争が深まるとそうは言っていられなくなるが。)彼自身がベジタリアンであり、有機農法を推進したことでも知られている。神秘主義に陥ると環境保全的になるのかもしれない。また中国の習近平も、森林保全と植林には力を入れている。意外と、自然保護と独裁者には親和性がある。
その点からすると、トランプは権威主義指導者として二流(笑)。

では、実際のアメリカの林業はどのような状態なのか。ちょっとGooglemapでアメリカ北西部を見る。

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意外と皆伐地、それも大規模なものが多い。すでに伐っているところではかなりの規模である。

さて、アメリカで木材の増産が進めることはできるか。衰退した林業は簡単には蘇られない。林業労働者も減っているはずだ。それにアメリカの物価からは結構高くつく。アメリカでも需要が増えるかどうか。日本へ輸出しようとしても、カナダもあるし、あまり増えるように思えない。

2025/06/26

テレビ出演 の裏側

先日、テレビに出演した。と言ってもZoomであり、まだ放送されていないから内容は言えない。ただ、愚痴を言いたくなった(笑)。

私は、テレビなど放送系の出演はそんなに好きではない。書く方が本分だと思っているし、放送というのは多くの人が絡むので、それぞれの意向が混ざり合って私の思いが届きにくいと思っている。

最近はスタジオに呼んでくれることはめっきり減って、たいていZoomなどのオンライン出演になった。おそらく経費削減の影響なんだろう。しかし、このオンライン出演も基本的に嫌いだ。スタジオでみんなで話している中に割り込んで話すのはストレスが大きいし、現場感覚がつかめないから。

ただ出演そのものでは、ほとんど緊張しない。なんだろう、放送を舐めているのだろうな(笑)。だから、さほど苦ではない。依頼されて内容に大きな異論がなければ出ることにしている。

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そんな状況なのだが、今回はげっそりしたのだよ。

何がって、台本があるのだ。台本の内容は事前に打ち合わせて、不満はあっても譲れるところまで押し戻したからヨシとするのだが、Zoom出演で台本通り発言しなければならない。それがどうにも苦痛。内容に間違いはなくても自分の声ではなくなる。

最初は、なるべく話し言葉にかみ砕いて、抑揚もつけていたのだが、そうすると、私の体が揺れるそうだ。Zoomだと、カメラからの距離が変わると、画面が途切れることがあるから困るのだという。さらに視線が動くのも困るらしい。アチコチ見ながら話せば視線は動くが、するとテレビ画面から語りかけているようにならないという。最初に台本の位置を固定して、そこから視線をずらすな、というわけである。おかげで何度も何度もやり直させられる。

しかも、収録時に台本の前後の発言はないのだ。それは後に(プロが語るのを)収録して合わせるという。つまり私のセリフとされた部分だけを発言する。さらに時間内に納めないといけない。その場で思いついたことを付け加えることもできない。

何度もやっているうちに、どんどん棒読みになる。台本の文字を追うだけになる。気持ちなんか、ぜ~んぜん入らない。しかも子供向きの番組だからと、台本の言葉が私の話し言葉とかけ離れている。それらのセリフが何を説明しているのかわからなくなっていく。

私なりに、取り上げる内容を世間に広める役に立てば、という思いで出演をOKしたのだが、もうどうでもよくなった。通常の番組でコメントするのなら、よどみなく話す自信はあるのだが、もはやド素人の棒読みコメントである。

それに事前打ち合わせで、事実と違う内容を伝えることはないようにしたとはいえ、私がキモだと思っている部分については、ほとんど触れられていない。間違いではないけど、本当のことは伝えない番組だ。

今後、台本のある番組、それをそのまま読まされる番組は断ることにするわ。

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私なりに話したかったことはいっぱいあったのだけどねえ。

 

 

2025/06/25

相続山林の賠償責任

朝日新聞では、「大相続時代」という連載を随時行っている。

この不動産だれのもの? 大相続時代 

私も山林相続問題などに口を出すことがあるので、参考に読んでいる。この連載でも一番大変なのが山林だそうだ。

そこで第11回目の最新版。

「ここはどうすれば…」残された9家共有の墓地 名義人は曽祖父ら

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なるほど、墓地か。墓地も所有していたら相続対象だし、そうでなくても墓守問題は起きる。

 

が、私が興味を持ったのは、そこではない。ままず記事の途中にある「不動産の登記簿は表題部と権利部がある」という点だ。これは知らなかったなあ。表題部とは地番や所有者などは示すが、所有権とは別なんだそう。

とくに表題部は山林に多いらしいが、林道もその場合があるらしい。

 

林道の土地に所有者がいるのは知っている。実は我が家のタナカ山林もそれに近い。山林のど真ん中に市道が通されているが、土地は私のものなのである。前所有者が道を通すのを許可したが、土地は手放していないから。しかし、権利を主張するのは無理だ。通行権もあるから私が封鎖することもできない。それどころか通行する者がゴミを捨てていく。

そして、もう一つ。災害時の賠償問題だ。所有地が大雨で崩れて下流部に損害が出たら、賠償責任を負う。これも理論的には知っていた。私も記事にしたり、他人に説明する際に触れている。ただ、現実には自分の山が崩れて、その土砂が他人に迷惑を掛けたとして、賠償責任を負わされたケースはないと聞いていた。天災だもの……。

ところが、この記事の最後の方に、土砂の撤去費を支払ったケースが載っている。うわあ。あるのか。

これは、相当怖い。遠くの持ち山が崩れて、それで他人の所有地や国道や県道を埋めた、あるいは家屋など財産を破壊した、なんてことになったら賠償しなくてはならないのだ。

道路沿いの木が倒れて道をふさいだ場合も同じか。

たとえば、自分の山が盗伐されて丸裸にされたら、それ自体は被害者なのだが、そこが崩れることで加害者にもなってしまう。そして賠償要求が来るかもしれない……。

実際に違法・合法に関わらず、皆伐が増えて崩れる山は増えている。それらの損害を山主に請求が来たらどうするんだ。「責任だけを代々受け継いでいく」という恐ろしい状態になってしまう。

 

追記・また新聞に不在地主の賠償責任の記事。

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2025/06/24

万博リングの行く末

昨日、6月23日は沖縄慰霊の日だけではなかった。実は、万博の大屋根リングを閉幕後どうするのか、決定する日であった。

プレジデントオンラインにも以下のような記事を書いていただけに気になる。

早くも「万博リング」の押し付け合いが始まった…「保存も地獄、再利用も地獄」のどうしようもない建造物の実情

で、出した結論は……。

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大阪万博の大屋根リング保存、防火規定除外案軸に検討 9月にも決定

大阪・関西万博の大屋根リング保存に向け、大阪府・市は23日、閉幕後の法的な取り扱いについて、防火対策が除外される「準用工作物」とする案を軸に検討すると明らかにした。9月末にも開く日本国際博覧会協会の理事会で結論を得ることを目指す。

同日、国、経済界、協会と開いた会合で、準用工作物として建築基準法上の主要な耐火・防火規定を除外する案、同法上の建築物の特例として国土交通相の認可を得て耐火対策を緩和する案、道路法に基づく歩道橋として残す案の計3案を示した。特例適用の審査に要する期間や必要となる改修の観点などから、準用工作物とすることを本命視する。

今後、管理主体や財源についても詰める。万博運営費の剰余金や、地方創生交付金といった国の補助金、大阪府・市の自主財源を充てることを想定する。

あれ? 何も決まっていない……。9月末に結論???3案???

先送りではないか。耐火規定などを除外とか緩和とかいいのか? 歩道橋として残す案というのも……。

こんな記事もある。

吉村氏、こだわった大屋根リングの原形保存 費用負担など続く神経戦

残すのも陸上部の200メートルなのか、海上部の350メートルなのか。何も決めていなかった。せいぜい、人が上に登って歩ける形にする、という点だけか。それも費用問題が解決していないが。

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ただ、一つわかったのは、現在のリングは耐火性能などの基準が緩和された形の「仮設建築物」として扱われているのだが、その仮設許可は2027年2月まであるということ。つまり、後1年半は使えるということだ。

ならば……この1年半を無料公開しておいてはどうか。それで、皆さん満足するのでは。そして、その後すっぱり撤去する。

実は、私もたった半年で「撤去なんてもったいない」と思っていたのだが、よくよく考えると維持は大変なのだ。木造ゆえに物凄い維持管理の手間がかかる。リング上の花壇や芝生だって、世話を見ないとあっという間に枯れる。

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耐火だけでなく防腐などを考えると、とてつもなく金がかかる。風によっては揺れるから、接合部が何年持つか。それを維持できるよう改修するのは大ごとだ。

そして、今ならパビリオンもあって景色がいいが、それがなくなり、あまり眺めて楽しいものでなくなる。10数年後にはIRとやらの鉄火場リゾート施設になる予定だが、それまでみっともない工事現場なのだ。多分、今の人気は急降下。誰も行かなくなって、負の遺産化するだろう。

いっそのこと、リングを木造建築とはいかなるものか、徐々に朽ちていく様子を示すパビリオンにしてしまうのも考えられるなあ。

 

2025/06/23

酒の島・沖縄

今日は沖縄慰霊の日。沖縄戦は6月23日に組織的戦闘を終えた。写真は、先日訪れた浦添城にあるガマ(洞窟)の中に設けられた慰霊碑。浦添城は、首里王朝以前の中山王朝の城なのだが、この丘の争奪で激戦があったところである。

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ここでは沖縄戦の被害の一つとして、泡盛の酒造所について触れたい。泡盛は、琉球王国では王と貴族の飲み物とされた。とくに長く寝かせた泡盛は古酒(くーすー)として価値が高まる。だが地上戦が行われたため、古くからの酒蔵はほとんど破壊されてしまった。

ところが、たまたま夜入った店が泡盛にこだわった店主だったため、うんちくをかなり聞かされた。それによると、現在酒造所が47もあるというのだ。そして沖縄戦で貯蔵していた泡盛が全滅したから、80年を越える古酒の泡盛はないと言われているのだが、実は戦災を逃れた甕も少し見つかっているのだそう。なかには160年ものがあるそうだ。

しかも、各酒造場がいくつもの銘柄を出しているので、「多分、全銘柄は1000ぐらいあるんじゃないか」という。毎年のように新しいのが出るという。とても全部揃えることができないのである。わりと全国的に有名な久米仙も、久米島の久米仙と那覇の久米仙があるとか……。

その後、国際通りを歩くと、泡盛専門店、古酒専門店がいくつも並んでいる。私はふらりと入って地下の倉庫に入れてもらったのだが、そこには何百種もの泡盛、そして泡盛以外の酒が並んでいた。その中には、こんな酒も。

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焼酎でも泡盛でもない新たな酒「IMUGE(イムゲ)」が登場していたのである。芋でつくっているのだが、芋焼酎ではない。分類上はスピリッツだというのだ。その根拠はよくわからないが、泡盛は王侯の酒であるのに対して、イムゲは庶民の自家蒸留酒なのだそう。米は使わず芋と黒糖で醸造し、それを蒸留している。戦前にはあった酒を復活させたという。

また泡盛以外にも、沖縄産のウイスキーやジン、そしてラムが並ぶ。ウイスキーと言っても米でつくっているのだから泡盛とどう違うのか……。シェリー酒の樽で寝かせた酒もある。ほかにパイナップルワインも見かけた。ヨーグルト酒とかミルク酒とか、なんだかわからない酒が山ほどある。何種類も味見をさせていただく(強い酒をストレートで何杯も!)だけで、かなり酔ったよ。

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それにしても、人口と比して酒蔵が多すぎる。全国販売をしているメーカーは少ないから、みんな島内で消費しているのかね。もはや沖縄は日本最大の酒産地として捉えるべきなのではないか。酒の島。主産業は酒(笑)。世界に売り出せばいい。酒による地域起こしも可能だろう。

ちなみに私はラムの原酒(50度)を買ってしまったよ。黒糖の酒と言えば、奄美の黒糖焼酎を思い出すが、それは米で仕込んで黒糖で味付けをする。こっちは純粋に黒糖だけで仕込んでいる。強いのに甘い香り。

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2025/06/22

キノコはどこから現れた?

戦争。犯罪。他者を貶めることに快感を露骨に感情に満ちた世界。

もうニュースを読むのもイヤになるのだが……そんなときは庭に出て、気分を変えよう。そこで庭の事件簿。

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庭のプランターに植えたタチアオイの根元にキノコが……。もう一つ、こちらのプランターの花の中にも。。。

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面白がっているのではない。キノコ自体は庭に生えてもかまわないのだが、今回生えてきたのは、移動させることも考えて植えたプランターなのだ。ある意味、庭とは別の世界に同じキノコが次々と生えてくる。土はホームセンターで購入したものを使っている。

庭には土ぐらいいっぱいあるように見えて、あまり掘り起こすと、すでに生えている植物に影響が出るので、意外と手に入らない。コンポストには土に還った生ゴミもあるが、まだ使うのは早すぎる。というわけで購入したのだが……。

離れたプランターに同じ種類のキノコが生えてきたのだから、この土にキノコの菌糸が含まれていた可能性は高い。どこで生産した土なのか確認し忘れたが、国内でも遠く、下手すると外国の土を使っている可能性もある。購入した土の中に菌糸が相当広がっているのだろう。いまのところ花に影響は出ていないが。

そういや庭に勝手に生えてくる雑草も、たいてい外来種。もしかしたら土の中の微生物だって、在来ではないかもしれない。生命体の移動は、どのように起きているのか気になる。もしか3したら在来の菌糸と外来の菌糸がぶつかると、そこに競争が起きて戦っているのかもしれない。どちらが勝ち残るか。それとも共存・棲み分けできるのか。ああ、この世は難しい。

口直しにアジサイの花。

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2025/06/21

「昔ながらの樽丸づくり」展

川上村の匠の聚(たくみのむら)」に行ってきた。ものすごい山道を登っていった奥にある。

ここは芸術家を集めた川上村の一角で、山村には似つかわしくない?おしゃれなカフェとギャラリーなどを備えている施設。これまで洋画や彫刻などの展示も行われていたが、今回は「昔ながらの樽丸づくり」展が開かれていた。

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樽丸とは、樽とか桶の素材。スギ材を割ってつくるものだが、かつて吉野林業は樽丸林業と呼ばれるほど樽丸に適したスギ材を生産していたのだ。今では木製の容器そのものが貴重品になってきた。

展示品は、単に樽丸の作り方を示しているだけではない。その材料は、400年生の「歴史の証人」と名付けらているスギなのだ。日本遺産、林業遺産にもなっている「歴史の証人」を伐採する勇気(^^;)なのである。人間が植えて育てた木としては日本最古級とされるが、それを末永く残していくのではなくて、人が使うために育てた木であることを示すために伐採された。

大きな目的としては新たな学校の建設に使ったものの全部使いきれない。梢部分など残された部分をそのまま山に残して腐らせるのはもったいない、と企画されたという。昔ながらの方法を再現するため、ちゃんと山で木を割って、背負子で背負って山を下ろしたそうだ。

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そんな山里の民俗的な展示の面白さはともかく、ここのカフェはよろしい。この山々の風景を見ながら、スムージーなどをいただける。川上村一番のおしゃれ空間である。(それが古民家カフェなどではなく、コンクリート打ちっぱなしの建物なのだ。)

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ほかにも美術館もあるし、隠れた見どころがある。なんでもかんでも自然ばかりを売り物にするのではなく、アートでモダンな空間があることは、田舎暮らしに一服の彩りになる。

 

2025/06/20

バナナの街路樹

那覇の町を歩き回っていて出くわしたもの。

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街路の植樹桝、つまり街路樹を植えるスペースに生えているのは、バナナだった。つまり、このバナナは、街路樹なのだ! 沖縄ではバナナを街路樹にするのか!

と、いたく感動した(笑)。

しかし、バナナは1年生植物だから、冬になったら枯れるはずである。まあ、それもいいかもね。思わずバナナの花はないか、稔っていないか、と周りをチェックしてしまったよ。

これ、酷暑の夏を迎える本土でも可能じゃない? 大きく育てば日陰もできる。南国気分で夏を乗り越えられる。そして冬は枯れてなくなる(撤去する)。その方が大きくなりすぎる街路樹問題も起きなくてよいのではないか。

2025/06/19

Wedge ONLINEに「保持林業」の記事を書いた裏事情

Wedge ONLINEに「一部の木を残す「保持林業」って?林業の新潮流、全部切る「皆伐」より森林の再生が早く、生物多様性にも寄与か」を執筆しました。

Wedge ONLINEは、森林や林業などの分野に限らず書かせてくれるので有り難い。そこで先に街路樹や樹木葬、過疎地にモンベル、古墳のお宿……など幅広く扱っている。

それでも、たまには?林業関係の記事を書こうかと思っている。そこで森林・林業白書に「生物多様性と林業」という特集テーマがあったので、それにちなんだ記事を書き始めたのだが……面白くない(^^;)。我ながら生物多様性というのは具体性に欠けて雲をつかむような話になりがちだ。

そこで事例の一つである保持林業にクローズアップしてみた。

本音では、十分に生物多様性に寄与する林業というよりは、現在の皆伐施業との折衷案ぽいのだが、それでもやらないよりマシ。

問題は、写真だ。文中で触れた北海道の実験地の写真を使いたいと思ったのだが、気づいたら締め切り3日前で日曜日。白書の写真なら自由に使えるはずだが……と思ったが、小さすぎる。ほかにあるのは許諾を取らないといけない。時間的に無理だ。

というわけで、私が静岡県の天竜林業地で見せてもらった写真を使うことにした。

ここはブログなので、林野庁のホームページにあった小さな写真をこっそり?張り付けておくね。

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2025/06/18

沖縄の印部石

沖縄に行って、ぜひ見たかったのが、これだ。

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この石ころ(笑)。高さ50センチくらいだ。何やら遺跡ぽいが……まあ、遺跡ではあるのだが、古代の巨石文明の名残……とかいうのではない。

ようするに測量の起点とした目印。印部石という。琉球王国全土を測量して地図をつくった際の忘れ形見のような石である。

問題は、それがいつ行ったのか、という点だ。1737年からなのである。地図づくりと言えば、党賞するのは伊能忠敬である。精巧な測量による日本地図をつくったことで知られるが、それは1800年から初めて17年間かけた。その後も蝦夷地など残ったところは弟子たちが受け継いだが、完成したのは1904年とされる。

つまり、伊能より63年も前に測量して琉球全土の地図がつくられたのだ。それも三角測量を基とした精緻なもので、現在の地図に見劣りしない。
で、こちらをつくったのは宰相の蔡温の命令による。日本で最初の地図づくりはこちらに譲るべきだろう。

しかも、この時期はフランスで三角測量が始まってさほど年数が経っていない。フランス全土の測量が始まったのは1682年。地図の完成が1737年……あれ、琉球の測量開始と同じ年だ。この速さ。三角測量技術が中国(清)に伝わり、中国から見た属国琉球の位置を知るために測量術が伝えられ、蔡温はいち早く取り入れて自ら地図をつくってしまったのだ。完成時と比べても17年しか差がない。

そして蔡温の地図は、その後、「林政八書」と呼ばれる林業技術書にも受け継がれる。

まあ、そんな原点の印部石が見たかったのである。かつては沖縄全土に1万以上あったそうだが、いまは200くらいしか確認できていないという。とりあえず私の行ける場所で探したら、浦添城跡にあることがわかった。「仲間あさと印部土手」と呼ぶ。

これ、地元の人でも知る人は少ないらしく、聞いて回ってようやく確認。こんな石を見る観光もよろしいだろう。

ちなみに浦添城跡とは、首里の琉球王朝より前の中山王朝時のもので、これも面白い。戦争でかなり破壊されたらしいが、復原が進んでいる。首里だけではないのだよ。首里と浦添は、いわば京都と奈良みたいなものだ。首里は観光客だらけだったが、浦添は静かなものだった。奈良と似ているだろう(笑)。

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2025/06/17

那覇の書店、そして新聞

いきなり沖縄に来ている。

アチラコチラを歩き回っているのだが、やはり那覇のジュンク堂書店にも寄らねばならないのである(義務)。

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ありました。拙著が並んでいる、林業棚の一番上には、訳本「フィンランド虚像の森」もある。

それにしても、沖縄の本屋は面白い。沖縄関連本のコーナーがハンパなく広いし、古書まで扱う。沖縄の出版社も多くて、内地にない本がいろいろ並ぶ。

さらに戦争本もすごいボリュームだ。なにしろ今年6月23日は、沖縄の戦闘終了(玉砕?)80周年なのだから。

沖縄タイムズの紙面。

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戦争で亡くなったとされる21万人の名を全部載せるという挑戦だ。

そんな勇気のある新聞社は、内地にはないだろうな。

2025/06/16

大阪万博の木質パビリオン

持続可能な森林経営のための勉強部屋」というサイトに、大阪万博の海外パビリオンで木造およびそれに近いものを紹介していた。

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こうして見ると、そこそこ木造が多かったことを感じる。(実はプレジデントオンラインにも、最初そうした記事を書くつもりが、大屋根リングの後始末記事になったのだった。)

そこで私も、気になったパビリオンの素材を。

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アラブ首長国連邦。これつくっているのはナツメヤシの茎だ。ナツメヤシは実だけでなく、葉も茎も全部使える!という展示で、面白かった。一方でIT産業の発達も示していたが、こういう展示はいいね。

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マレーシア館。こちらは竹で外装している。竹、竹、竹の展示なのである。竹の巨大インスタレーションも面白かった。

マレーシアは、そんなに竹を強調するような国ではない。もちろん竹林はあるのだが、熱帯雨林の国である。それに今や情報産業の発達がすごい。日本より進んでいる面もあるのに、あえて竹なのである(笑)。私はマレーシアにも思い入れがあるので、中に漂うマレー料理の匂いで、「またマレーシアに行くぞ!」と決意したほどであった。やっぱりボルネオかな。

こんな展示というか、各国の主張を知るのは、万博本来の意義だろう。残念ながら、そうではないパビリオンも多かったのだが……。

 

2025/06/14

交尾中?のモンキチョウ

庭を飛んでいた2頭のモンキチョウ。

なんか、飛び方がおかしいと思ったら、尻がくっついておる……ようするに交尾中らしい。

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写真は着地(というのか、葉の上にとまったところ)したところを撮影したが、それまではヒラヒラと飛んでいた。あきらかに胴体の先がくっついている。交尾中でも飛べるのだ。

とまあ、レアなシーンを見ることができたのだが、実はあまり飛ばれると庭の植物に卵を産みつけられてしまうから困るのである。すでにスティックブロッコリーにはモンシロチョウが大挙して押し寄せて幼虫だらけにされ、それで葉はボロボロなのだ。
ほかにも実りだした野菜類は多いのだが、すぐに虫がつく。ここは農薬を使わねば。。。

調べると、モンキチョウは豆科の植物が幼虫の餌だそうである。庭にはカラスノエンドウも多いから、そちらに産むかな。それならいい(笑)。

庭は、昆虫たちの楽園になりつつある。

 

ホタルを撮影

ホタルが群舞するという池に見に行った。

やはりというか、多くの人が押し寄せている。それは諦めるとして、夜の撮影は難しい。とくに光るホタルを撮るのは。

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これはスマホで撮影。最近はスマホの方がコンパクトデジカメより優秀だ(笑)。ただし,これは明るすぎる。なぜなら、この池の隣にグラウンドがあって、そこでサッカーの練習をしているために夜間照明がきついのだ。

それに加えて、観客の中には、ホタルを見るためにライトで照らすバカがいる。光るホタルを照らして、どうやって見るねん。あまりにトンチンカンな行動だ。さらにスマホで撮影しようとするのもアホ。

と言っても、私も撮影したのだけど(^^;)。本当は三脚を備えるなどすべきなのだが、それではホタルの光は流れて線になってしまう。ホタルそのものを撮りたいのだよ。まあ捕獲してクローズアップすればよいのだが、ここでホタルの捕獲は御法度だろう。

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かろうじて写ったもの\(^o^)/。単なる点じゃ。

2025/06/13

割り箸新潮流

いきなり割り箸の取材を受けた。

某番組で、割り箸を取り上げることになったというのだが、3、4人のスタッフで調べたところ、割り箸について語っているのは私だけらしいのだ(´_`)。そしてみんなして見つけたのが、この記事。

割り箸が熱い!今世界と国内で起きていること

私が割り箸の本を出版していることも知らずに、Yahoo!ニュースがトバ口になるのだ。
しかし、この記事も2年前だしな。この内容を今に当てても問題ある。というのは、このところ国内の割り箸事情に関しては暗いニュースしかない。廃業や部門閉鎖、トップの死去……海外ではそこそこ評価されてきたのだが、肝心の日本では地盤沈下。

それでもしゃべりましたよ。番組づくりに協力することになりました。割り箸評論家の看板は下ろせない(笑)。

それでも、事前に調べてきたこともあり、私もよく知らないことを説明された。

一つは、北海道に比較的大きな割り箸メーカーがあること。北海道の割り箸会社って、全滅していたと思っていたが……。調べると溝端紙工印刷だった。ここなら知っている。和歌山の会社で箸袋の印刷からスタートして、割り箸づくりまでたどり着いたところだ。私のところに会いに来てくれたこともある。ただ年間3000万膳を生産しているというから、まあまあ大手だ。日本では。

もう一つ。高知に竹割り箸のメーカーがあるということ。あれ、日本の竹割り箸メーカーも全滅したと思っていたが。

こちらは竹製品会社の一部門として割り箸製造に乗りだしたよう。竹虎という。

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しかも、この竹箸特有の片方の先が四角くつっついた状態の箸を「双生」という名がついているのだそうだ。これも知らなかったなあ。

そこで私も、割り箸新潮流を紹介する。今の売れ筋は「らんちゅう」であること。割り箸が使い捨てでなくなりつつあること。海外では脱プラの潮流に載ってプラスチックのフォークやナイフより人気であること……。が、興味を示さない(> <;)。

と、ともあれ、ほとんど消えかけていたように見えた割り箸生産も、挑戦する人が現れるのだね。そして新たな動きも出てくる。息をつなげば、いつか花咲くこともある。

さて、どんな番組になりますやら。

 

2025/06/12

「共生」でなく「ただ乗り」する花

玄関先に生えてきたキンリョウヘン(金稜辺)。植えた記憶もないが、どこからか種子が飛んできたのだろう。

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シンピジュームの仲間でラン科らしいが、この植物にはニホンミツバチが群がるという特徴がある。なぜなら、ニホンミツバチを引き寄せるフェロモン物質を出すからだ。そして呼び集めたミツバチに受粉をさせる。とまあ、これだけなら普通の植物の営みなのだが……。

重要なのは、このキンリョウヘン、蜜は出さないことだ。ミツバチだけでなく、受粉を司る昆虫は、たいてい蜜目当て。つまり餌となる蜜を得る代わりに花粉を運んでくれる、というギブアンドテイクの関係なのだが……蜜をつくるのにも、それなりのエネルキーがいる。植物も消耗するのだろう。キンリョウヘンは、それを惜しんで、やらずぶったくりをめざして進化したらしい。言い換えると、ミツバチの労働に対価を与えないでただ乗りする。いわゆるフリーライダーだ(フリーライターではないよ)。

しかし、ミツバチ側からすると働き損のくたびれ儲けである。騙された、詐欺みたいなものだ。
ちなみに集まるのはトウヨウミツバチ(ニホンミツバチも含まれる)だけで、養蜂に飼育されるセイヨウミツバチには効き目がないこと。フェロモンの種類が違うのだろう。だから養蜂家はただ乗りされない。

動植物は、共依存というか共生というか、お互い得るものがあることを前提に進化してきたはずなのだけど、たまにフリーライダーが登場する。それでも通常なら、普段は働かなくても、いざというときに出撃する防衛能力を持っていたり、あるいは労働の交代要員だったりと、それなりに意味があるものだが、なかには完全ただ乗りもいる。人間社会なら、税金を払わないで公共サービスを受けるとか、給料もらっているのに働かないオジサンとか。もちろん泥棒、詐欺などの犯罪者もただ乗りである。

通常はただ乗り、フリーライダーには厳しい目が向けられがちだが、目先の利益優先になると、社会への義務・貢献を疎ましくなる者は少なくなく、わりと憧れる人もいる。

その典型が「なんとかファースト」を唱える人だ。トランプ現象ともいう(笑)。そこそこの自国民優先ぐらいで許容範囲に納まればよいが、自国民だけが豊かになればいい、他国・異民族は踏みつけにしてもいいという主張は、フリーライダー的思考だ。これは社会的コストを払わないで自らだけが恩恵を受けようとすることから、治安の悪化などを招く。結果的に、自身の生活環境を劣化させ結果的に報復を受ける。
私が「業界脳」と呼んでいる、業界利益だけを考えて社会全体を見ない連中も同様である。環境問題より業界の利益、自分の利益、となれば最終的には持続性を失い業界を崩壊させるだろう。

キンリョウヘンは、それほど繁栄していないところを見ると、実は生態系の狭間で細々と生きているのかもしれない。

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庭に実ったプルーベリー。ちゃんと対価を払ってくれているよ。

 

2025/06/11

ウッドショックと米騒動

米騒動の話題は今も尽きない。テレビのニュース、ワイドショーにとってもっとも美味しい米ならぬネタになっている。

私は、もうコメント付けるのを止めようと思っている。ただ話題は米不足から米の価格へと移ったようだ。米はあるけど、価格がまだまだ高いことを問題としている。

それって、ウッドショックのときと流れが似ているなあ、と感じた。最初は「木材が(製材が)手に入らない!」と騒がれた。まず輸入する米材(コメじゃない、アメリカ・カナダ材だ)がなくなり、次に国産材も取り合いになった。やがて木材はとりあえずあるけど高すぎる、建築の値段が上がってしまう、となっていった。

もっとも高値は長く続かず、価格が暴落し始めるのだが……改めて当時の動きを見たら、米の価格の今後の変動も読めるかな、と思って木材価格推移を探す。

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今年の森林・林業白書から。

製材の価格で、ぴょこん、と跳ね上がっているのがウッドショック時だが、その後下がり始める。気がつくのは、下がったといってもウッドショック以前の価格にはもどっていない。多少の高値で落ち着いている。まあ、この当たりが売り手買い手両者が納得できる値段だったのだろう。
米もこの程度の価格(現在の異常な高騰はなくなるが、以前よりは高め。1・2~1・3倍ぐらい)で止まれば、消費者も生産者も納得できるのではないか。

面白いのは、ヒノキとスギの製品価格はそうした値動きだが、その下の丸太価格はどれも反応していない。ウッドショックのときもたいして上がらず、落ちても今までどおりのように見える。コンマ単位で多少は上がり下がりはしたようだけど。 

そして点線の参考値である。国内企業物価指数らしいのだが、こちらは跳ね上がり続けている。ようするに物価高が続いている。それと比べたら、なぜ製材価格は落ちたの?と不思議になる。

米価格も、以前より多少は上がるだろうが、物価高に則した値上がりではないかもしれない。ただ、今年はしのいでも、来年以降は備蓄米もなくなった上で生産量が増えるかどうかもわからない。また跳ね上がるかもなあ。いや、米を食べない生活が根付く可能性もある。米生産量に則した食べ方をするのである。

 

2025/06/10

アジサイの魅力

庭のアジサイが咲きだした。ちょうど昨日には梅雨入り宣言がされた。

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まだ満開にはほど遠いが、花芽はいっぱいだから、今年こそ盛大に咲くだろう。

アジサイを植えて3年目か。最初は挿し木ばかりしていた。山から採ったものや園芸店の鉢植え移植であったが、それが大きく育つのを待つ。昨年はかなり育ち、広がりも出てきたものの、まだ花は少なかった。満を持して今年こそ、なのである。

アジサイは、日陰でも育つし、挿し木も楽。花は大輪で色が変わり華やか。あまり背丈が伸びないのもよい。葉には毒を含んでいるそうで、虫に食われることも少ない。私のお気に入りの花木なのである。

実は、先んじて生駒山の一角にも植えてきた。タナカ山林をアジサイの花園にしてやろうという密かな野望を抱いていたのだが、花が目立つと、勝手に地所へ侵入されるかもしれないので、道沿いにはブッシュを残し、その奥に植えるという面倒な方法を取る。おかげでブッシュをかき分けて奥に入るとアジサイの花が眺められるという世界(^^;)。「秘密の花園」風である。(バーネットの児童文学『秘密の花園』は、なんか奇妙で、でも心をくすぐり記憶に残る作品である。ちょっと憧れもあった。)

でも、アジサイも世話をしないと花は多く咲かない。剪定も肥料散布も必要だ。山だと放置気味になるので、自宅でやろうという魂胆だ。さて、自分だけが眺めるアジサイ園となるかどうか。

2025/06/09

Y!ニュース「万博リングの木材の素性…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「万博リングの素性と、トレーサビリティ」を執筆しました。

万博訪問記念の記事、第2弾であるv(^0^)。

presidentに続いてまたリングか、と我ながら思わぬでもないのだが、むしろ2本もリングがらみで書けたことを良しとしよう。

つい国産材か外材か、という論争になりかけたのだが、そこには国産材なら日本の林業振興になるが、外材ならダメでしょう、という発想が根底にあるような気がする。思わずトランプ的排外主義かと思ってしまう。。。

ここは環境面から見てほしい。まず地球の裏側から運んできた木材は、二酸化炭素の排出を増やしているのではないか、という見方もできる。ただし、森林環境をより破壊しているのはどちらか、という点も重要だろう。

まあ、フィンランドやスウェーデンの林業も過伐が進み再生できていないという報告もあるし、決して立派とは言えない。北方林は、一度伐るとなかなか回復しない。ただ、トレーサビリティはしっかりしている。森林認証も、FSCとPEFCの両方を取得している森林が多い。日本とは雲泥の差である。

オリンピックの際は、認証木材を使うことという規定があって認証のない国産材は使えない!と騒がれたのだが、それを日本は合法証明があればいいやとうやむやにしてしまったが、万博では何も規定はなかったのだろうか。

ちなみにパビリオンの中には、国産材なのにトレーサビリティのある木材があった。

ウズベキスタン館の「知の庭」である。

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このコードをスマホで読み取ると、産地がわかるそうだ。私は、読み取れなかった(-_-;)。が、だいたい岐阜県の飛騨のスギのようだ。ウズベキスタンはとくに森林が豊富な国ではない。むしろ沙漠が目立つ。だがパビリオンに木柱の林立させた庭をつくるという発想、トレーサビリティも含めて、誰が提案したのか気になるところである。

2025/06/08

米報道へのコメント

このところ、Yahoo!ニュースの米騒動(報道)にコメントをたくさん付けている。今朝も一本。

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店頭には並ぶが、値段はまだ高い。

なんで森林ジャーナリストが米問題に口をはさむの、と思われる方もいるだろう。私もそう思う(^^;)。

簡単に言えば、Yahoo!ニュース編集部から求められるから。コメント依頼が次々と入るのだ。別に無視してもいい(実は半分以上は断っている)のだが、求められるのなら、という思いで可能な限り付けだした。もちろん自分がコメントできる記事内容に沿ってである。
そもそも私は、Yahoo!ニュースの執筆陣の中では第一次産業担当と位置づけられている。だから林業だけでなく、農業や水産業もカバーすることになっている。(ほか自然科学系も)

無理して書いているわけではない。これまでコメント以上にYahoo!ニュースでも農業系の記事も書いてきた。また自身の経歴からも、以前は農業雑誌に多く寄稿していた。おそらく林業系雑誌よりはるかに多くの記事を書いている。林業雑誌なんて、今やまったく書かない……いや依頼がないよ(⌒ー⌒)。

農業雑誌にはいろいろあるが、農協系雑誌が多かった。おかげで全国の農業地帯を回らせてもらったし、農家とも触れ合ったし、農協とも触れ合った。。。。農協の仕組みや現場の動きは結構把握できたし、農業地帯における農協の存在を良くも悪くも体感している。編集者には無能でヘンなヤツが多かったけど(-_-;)。

さらに言えば田舎暮らし系雑誌でも、田舎に移住した人の多くが農業に従事するので、その取材でも農業現場を見る。農協との関わりも知る。農協を活用している人もいれば、敵意を燃やす人もいたなあ。

そのうえで農業経済学もチトかじっているので、それをベースにコメントさせていただいているわけだ。

今のところ、小泉農水大臣の登場で盛り上がっていて、コメントもバズッたのがいくつかある。林業や森林問題の記事を書いたりコメントを付けてもまったく盛り上がらないのに、やっぱり一般人にとっては林業より農業、いや目の前の食料なんだろうなあ、と思う。

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米国からの米。

小泉農相については、好きでも嫌いでもないが、とりあえず現状の施策には賛成する。まず熱を冷まして、今後の展開を考えてもらいたい。その先の林業政策は……あるのかないのか、まあ、関心薄そうだけど。私の冷めた林業熱と同列かも。

自分の立ち位置を考えると、もともと林業にこだわっていなくて、森林社会へ目が向いている。人間の社会と森林の接点として林業を捉えており、業界振興などとは一線を画したい。このままだと狭い業界に閉じ込められる。
だから、次のテーマを考えている最中だ。ライフワークの締めくくりにふさわしい分野やテーマは何だろうか。

 

2025/06/07

president on lineに「早くも万博リングの…」を執筆した裏事情

プレジデントオンラインに「早くも「万博リング」の押し付け合いが始まった…「保存も地獄、再利用も地獄」のどうしようもない建造物の実情」の記事を執筆しました。

5月に私は万博に訪れたのだが、安くない入場料を払ったのだから、何か記事を書かないとなあ……と思っていた。

ただ、現実に万博会場を見て回っても、アイデアが浮かばない。いかなる切り口にするか。そのため、せいぜいブログに与太記事をアップするだけになっていた。

ブログはあくまで「思いつき」で好きなように感じたまま書く。裏取りもしないし、そのときそのときの気分で書く。愚痴も書けばテンション高く自慢を書くこともある。たまに、わざと思いとは別のこと、エセ情報も流す。周りの反応が面白い。

自分の備忘録であり、新手の文章を試みる場ぐらいに位置づけている。また肝心なことは書かない。独自情報のただ乗りされてはかなわない。これは金にならん。

誰も読まなくてもいい(笑)。しかし、このままでは入場料が取り戻せん(⌒ー⌒)。

そこで考えた。リングもパビリオンも木造が多かったから、それについて書こうかとプレジデント編集部に持ちかけると、リングの話が面白いと感じていただいたので、それならリングの、それも閉会後の行方に絞って書きましょう、ということになった。

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そんなわけで、リングの取材をいろいろとやっていたのである。その中で落ち穂拾い的なネタをまたブログに載せたりする。それがプロローグになって、本筋の記事につながってくれればいい。

なお、万博の記事はこれ一本ではないよ。元は取ったが、また別に考えている。

2025/06/06

フィカスの復活

米価格に一喜一憂する世の中だが、私が一喜しているのは、これ。

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何の木かわかるかな。

フィカス・ウンベラータというゴムの木の一種の観葉植物。たしか2年ぐらい前に購入して屋内に置いていたのだけど、寒さに弱いという欠点があった。冬は部屋の暖房が切れた夜に置いておくと弱っていく。また屋内は光が弱いので、何かと気をつかう。

春先に温かくなったので、屋外で日光をたっぷり当ててやったのだが、そのまま取り入れるのを忘れたら、あっさり葉が全部落ちてしまった。

枯れたか?

残念な思いだったが、そのままにしておいた。完全に寒気が去っても芽が出ないので諦めていたのだが、ふと見ると、今頃、葉が小さく!

フィカスの復活だ!!!

このまま、どこまで育つかわからないし、また屋外か屋内かで迷う日々になるのだが、とりあえず夏は元気に過ごしてね。

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在りし日のフィカス。屋内照明を当てている。

2025/06/05

謎は解けた!大屋根リングの木材

以前から謎だ、わからん、と書き続けた万博の大屋根リングの木材の素性。

謎!大屋根リングの木材

私が2年前に調べたところ柱部分がフィンランド製の集成材だった。国産材は福島や高知から調達して、CLTとして屋上部分に使うとされていた。ざっと7割が外材となる。ところが今春になると万博協会側が7割がスギ、ヒノキの国産材だと反論し始めた。

そうは言われても、現実のリングを見ると、そんなにスギやヒノキは見当たらない。とくに柱や梁は、どう見てもオウシュウアカマツ、スコッチパインではないかと思える木肌ばかり。柱部分に使っていなかったら、どこに国産材使ってるの?屋上部分の木材量がそんなに多いと思えないが。これで国産材7割と言われても……。

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森林ジャーナリストの事件簿 だ。が。

謎はすべて解けた!(かどうかは分からんけど……)

じっちゃんの名に賭け……ないけど、きっかけはAIによる検索回答であった。次のような文句が出てきたのだ。

大阪・関西万博のシンボルである「大屋根リング」には、主に国産の木材が使用されています。具体的には、スギ、ヒノキ、そして一部に外国産の木材(主に欧州アカマツ)が使われています。山陽新聞によると, 約2万7千立方メートルもの木材が使われ、その3分の2が岡山県銘建工業の集成材やCLT(直交集成板)です。

その後、山陽新聞のHPでも確認。そうか銘建工業か。銘建工業は岡山県真庭市にある大手集成材メーカー。リングの3分の2の部材を製造したという。一部の報道では6割だと記されている。これに福島のメーカーの分などを足して7割というわけか。

銘建工業、頑張った。万博リング用の柱や梁となる集成材を生産したのだろう……。この記事だと、銘建工業が国産材を使って集成材やCLTをつくったように読めるが。

あれ? 銘建でつくる集成材に使用しているのは、だいたいオウシュウアカマツではなかったっけ。CLTは、国産材を使わないといけないのでスギやヒノキ(とトドマツ)で作っていると思うが……。

もしかして国産材ではなく、国内メーカーによる集成材が、7割なんじゃないの? そして3割が輸入のフィンランド製集成材(オウシュウアカマツ)としたら。同じ樹種の材料を使っているのだったら区別はつかない。

万博協会、国内メーカーはみんな国産材を使っていると勘違いしたのか? いや、わかっていても「国産だ」とわざと使った可能性もあるな。

設計した人も、国産材7割だと力説していたが、内訳把握してる? スギとマツの違いわかってる? 樹種の違いを見抜ける?

 

追記・その後の調査の結果をYahoo!ニュースの記事にした。
万博リングの木材の素性と、トレーサビリティを考える

 

2025/06/04

台湾の米事情

そろそろ終焉に向かってきた?米騒動。

某スーパーで台湾米を見かけた。4キロ入りなので若干わかりにくいが、まあ銘柄米より安い。4000円いかない。

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もともと米が足りずに輸入するなら、近くて日本と同じジャポニカ種で、そもそも原点は日本の米を品種改良した蓬莱米なんだから台湾から輸入しないのかな、と思っていた。だが、現在の輸入先は圧倒的にアメリカで、ほか中国やベトナムだ。なぜ台湾は無理なのだろう……と思っていた。

そんなときに、台湾から農林産物の輸出拡大に台北駐日経済文化代表処(駐日大使館)が農林水産物の輸出拡大のため「農業組」を設立したというニュースを見る。農業組という名前に目を引かれた(^^;)。

ただテーマはパイナップルとかバナナ、胡蝶蘭なのだった。そこで台湾の米生産量はいくらか調べてみる。

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120~130万トンほど。人口が日本の5分の1とすると、人口割合からすると日本の700万トン超より少ない。それでも輸出は多少しているようだが、日本の期待に応えられるほどの余剰はなささそうだ。台湾人はあまり米を食わないのか?   一人当たり43キロ。日本は減った減ったと言われてもまだ一人当たり年間51キロ程度は食べている。消費量的には日本人より少ないのか。魯肉飯は美味くて美食の国と言われているが、米は意外なほど食べていない。おかずをいっぱい食べるのかねえ。

なお日本から台湾への農産物輸出は、2024年農産物輸出額が11億3000万米ドル約1660億円)で、和牛、ホタテ貝、リンゴ、マスカット、モモ、日本酒……だそうである。

ちなみに私は全然米に困っていない。

そもそも食べないから(^^;)。実は数年前から「なんちゃって糖質制限」をしていて、昼はフツーに食べるが、夜は米をほぼ食べなくなった。だから秋に購入した2キロの米が今も残っている。

正確に言えば、1キロのバスマティライスは購入した。キロ800円ほどするのだが、それなら高値の日本米と変わらんな、思って購入したのだ。なぜなら、今、カレーに凝っている(正確に言えば、インドスパイス料理)からこの米が必要だったのだ。『インドカレーは自分でつくれ』という本を読んで、いたく感動して作り出したのである。そのうえYouTubeの「印度カレー子」にもハマってしまったから\(^o^)/。

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そんなわけで、台湾米は買わずに、パイナップルを購入することにした。

 

2025/06/03

森林林業白書に生物多様性

今年の(令和6年度)森林・林業白書が公表された。

令和6年度 森林・林業白書(令和7年6月3日公表) 

全体を読むのがキツければ、概要版もある。ともあれ、今年の特集テーマは「生物多様性を高める林業経営と木材利用」だ。

これは画期的というか、ようやくというか。これまで林野庁はかたくなに生物多様性を拒んでいた。そんなことないよ、という人もいるだろう、一応は環境問題を取り上げたり生物多様性という言葉も散りばめられていた。が、中身がない。というか遊離していたと思う。

環境配慮や生物多様性を持ち出すと木材生産が落ちると言わんばかりだったのだ。林業としては木材生産一本槍であり、量的拡大のためには生物多様性など持ち出されては困る、という態度が如実に出ていた(と、私は読み取っている)。

それが、白書の特集に取り上げたのである。おそらくネイチャーポジティブなどの広がりで環境省が力を入れているので、便乗というかおつきあいなのだろう。どこまで本気かはともかく。

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事例もたくさん載せている。

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宮崎県諸塚村のモザイク林。椎茸栽培や林内放牧などを行っていたことから成立した針広モザイク混交林だった。

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問題は、肝心の現場の施業法が生物多様性保全にどこまで配慮しているかなんだが、本当に政策でも生物多様性を推進していくつもりはあるのだろうか。それは十分に読んでいないので、よく分からない。

ただ保持林業も紹介しておりますな。この保持林業は皆伐を前提としており、私にいわせれば従前の施業法との折衷案にすぎないと思っているが、まあ、全山皆伐よりはよっぽどマシだ。

さて、事例を紹介するだけで済ますのか、本気で政策的に推進する気があるのか。

まあ、高みの見学しますか。

 

2025/06/02

土木業者の伐採

我が家の近くで伐採作業が行われていた。なんでも、その奥にある砂防ダムを造り直すための工事ルートをつくっているらしい。

山林というよりは住宅街の中に残された緑地だが、道沿いの急崖にあって、そこに結構太い木が繁っている。以前より、木の重みで崖が崩れるかもなあ、と思っていたところだ。
実は30年以上前に大雨で崩れたこともある。その際は木が小さく土砂だけだったように思うが、道をふさいで近隣の人たちが片づけに出ていたのを見た記憶がある。今なら、巨大な木が道を挟んである家屋を急襲する可能性が高い。結構な災害につながる恐れが合った。
だから、伐ること自体に不平があるわけではない。

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1_20250602162101伐採上部

まだ残りの木も伐るのだろう。彼らも伐採シーンを見られることに気をつかっているのだろう。愛想と挨拶をしてくる。写真は、伐採後だから作業そのものは撮らないでおいた。

作業員に〇〇建設というネームが入っている。ただ、チェンソーパンツやゴーグルなどは身につけずに行っているから、「気ぃ、つけてや」と思ったのである。林業界では、伐採における安全ガード指針みたいなものができているが、土建業界はどうなっているのだろう。林業界でも守らない人がいるのだから、ほかの業界に文句を言えるはずはないが。

それにしても、現場まで道をつくることから始まるのだ。そのために伐採して山林を掘削して道をつくり、現場の山と渓流まで重機を入れるのだろう。住宅街の間に残された谷沿いの緑地も、これから変わるだろう。

 

2025/06/01

皇居「松の間」の床

たまたま旧Twitterで上げられていた話題。

皇居の新宮殿「松の間」の床の木のことである。あの木がすごい、とある。逆に質素で体育館みたい、つまらないという声もあるが……。

松の間は、宮殿内で最も格調高い部屋とされており、儀式に用いられる。内閣総理大臣と最高裁判所長官の親任式、新任の外国の特命全権大使の信任状捧呈式、勲章・文化勲章の親授式などはこの部屋で行われる……という。逆に言えば,もっとも報道でよく登場する部屋でもある。この部屋の隣にある報道室から撮影されているそうだ。

気になったので、「松の間」の写真を探してみた。

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なるほど、ここの床、つまりフローリング部分を見ると…。

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こんな感じ。これ、ケヤキである。まさかツキ板とは思えないので調べると、宮内庁のHPに紹介されていた。

松の間は、広さ370平方メートル(約112坪)で、床は宮殿内では唯一の板張りとなっており、幅約80センチメートル、厚さ4.5センチメートル、長さ約5.4メートルの欅材が87枚並べられています。壁面には、若松文様浮織の裂地張りが施してあります。

幅80センチ、長さ5・4メートル、そして厚さ4・5センチ……そんなケヤキ板が手に入るんだ。87枚も。元のケヤキがどんな木だったのか。おそらく直径1メートル、いや1・2メートルくらいないと幅が取れないだろう。さらに真っ直ぐ5メートル以上伸びた幹があること。そして内部に空洞がないとか、傷がないものを選んで……と。

厚さからすると、1本から2、3枚しか板は取れない。

新宮殿は、1964年に着工し、1968年に竣工したとある。その頃に全国からケヤキ材を集めたのだろう。

最近ケヤキの価格は落ちているが、その頃は最上級の値段だったはず。よく集めたもんだ。

皇居をそんな目で見てはダメ(> <;)。

 

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