ゴム会社が森を購入した理由
北海道でカエデのシロップ、メープルシロップの生産が行われ、販売を始めたというニュース。
ゴム大手、新規事業でメープルシロップ販売 ニッタグループ、北海道十勝の社有林生かし
ようは所有林にあるイタヤカエデやヤマモミジから樹液を採取し、商品化し始めたというのだが、私が面白いと思ったのは、その山はゴム製品の大手ニッタだということ。そしてこの会社は大阪市が本社なのだが、北海道の十勝地方に約6700ヘクタールの森林を所有しているということだ。
その理由は、1906年に皮なめしに使うタンニンの原材料となる樹木を求めて十勝に森林を購入したという。今回は、わざわざ「わくっとニッタ」という会社を立ち上げてメープルシロップを生産するというのだから、力が入っている。
なめし工程でタンニンが必要だったというのは、かつては毛皮を皮革になめす仕事をしていたのか。と思って調べると、製革業をスタートさせ、タンニン製造も仕事にしていたらしい。そして革ベルト製造からゴムベルトに切り替わった、ということのよう。
さて、森林面積670ヘクタールは広いが、北海道では目立たないのかもしれない。これまで同社は社有林で原木や造林用の苗木を販売してきたとある。そして新規事業として、カエデ類約2000本から樹液を採取するのだそうだ。糖度1.5%ほどの樹液を採取し、66%まで凝縮するというから、生産量としては微々たるものになるのではないか。
まともにカナダ産と張り合っても量・質・価格で太刀打ちできないように思う。
むしろ、国産メープルシロップをブランドして、このシロップを使った派生商品開発に頑張った方がいいんじゃないか。スイーツ系のほか、パンやお菓子など、「北海道産シロップを使っていますよ」と宣伝する。
国産メープルシロップの先進地・秩父では、すでに商品開発が進んでいる。
実際に使っているのは微々たる量でも、それでブランド価値が上がれば、その商品が売れる。結果的にシロップで利益が上がる……と思う。
そういやアサヒビールが所有する広島県庄原市の森林は、もともとコルクをつくるためにアベマキを育てるためだったと聞いた。戦争などで海外からコルクが入ってこなくなることを恐れて、日本でコルク栓をつくれる樹木はアベマキの樹皮だ、となったらしい。
結果的にはコルク栓を採れるまでに成長するには年月がかかり、その頃には戦争も終わってしまったから……。
だが、その森が、現在「アサヒの森」としてFSC認証を取得している。その森林認証の価値で有名になったのだから、元は取れたのではないか。そうした森林の使い方もあるよ。« 民主党系の右往左往 | トップページ | 林野庁の「木材需給」の数値 »
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