無料ブログはココログ

森と林業と動物の本

« 奈良国立博物館の仏像 | トップページ | 理解していなかった歌の真意 »

2025/08/02

「林業経済」誌に『盗伐』書評

林業経済誌78巻4号に『盗伐 林業現場からの警鐘』の書評が掲載された。

これは誰でも読めるよう公開されている。ダウンロードはこちらから『盗伐 林業現場からの警鐘』(鮫島弘光評)

ここにも張り付けさせていただく。

1_20250802105901 2_20250802105901 3_20250802105901 4_20250802105901 5_20250802105901

出版して1年以上経つので、私は何を書いたっけなあ、と拙著を本棚から取り出して確認する有様である(笑)。

そうそう、こんなこと書いたんだ……と思いつつ、読み直しかけて、頭がカッカッとしてきた。また怒りが蘇る。

なお出版後に宮崎県だけでなく、各地に新たな盗伐事案が報告されている。九州は大分、熊本まで広がり相変わらず多いが、北海道でも大規模事案がある。ただ警察が捜査するか裁判の事案にでもならないと、表沙汰になりにくいのが実情だ。きっと盗伐被害を洗いざらい掬いあげたら、とてつもない件数と面積、そして木材量になるに違いない。

今更なので盗伐内容は繰り返さないが、出版後に強く感じたことは、結局、林業者および林業周辺の関係者の「甘さ」である。厳しいこと、不都合な事実は目をつむって見ない、読まない、考えない……傾向があること。宮崎県では、書店が本書を仕入れない、並べない。また読者の中には「読みかけたけど気持ち悪くなって止めました」なんて声もあった。これが一般市民ならともかく、林業関係者なのだ。

幸い、最近になって宮崎県では盗伐業者の摘発が続いているという。理由はわからないが、宮崎県検事正が交代したことも関係しているかもしれない。それが新たな潮流になればいいのだが……。

Photo_20250802165101

といいつつ私自身も、この本を書いて以降、急速に林業への興味を失っている。正確に言えば、林業なんかにこれ以上関わったら人生台無しになる、ぐらいの意識になってきた。

本書評の冒頭では、過分なほめ言葉が並んでいるのだが、私の主張が林業界に影響力あるのかどうかはともかく、私のできることはやりましたよ、もういいでしょう、という気分なのである。余生は、もっと自らの感性に触れる、わくわくする分野にシフトしたい。

« 奈良国立博物館の仏像 | トップページ | 理解していなかった歌の真意 »

書評・番組評・反響」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 奈良国立博物館の仏像 | トップページ | 理解していなかった歌の真意 »

February 2026
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28

森と筆者の関連リンク先

  • Yahoo!ニュース エキスパート
    Yahoo!ニュースに執筆した記事一覧。テーマは森林、林業、野生動物……自然科学に第一次産業など。速報性や時事性より、長く読まれることを期待している。
  • Wedge ONLINE執筆記事
    WedgeおよびWedge on lineに執筆した記事一覧。扱うテーマはYahoo!ニュースより幅広く、森林、林業、野生動物、地域おこし……なんだ、変わらんか。
  • 林業ニュース
    日々、森林・林業関係のニュースがずらり。
  • 森林ジャーナリストの裏ブログ
    本ブログの前身。裏ブログとして、どーでもよい話題が満載(^o^)
  • 森林ジャーナリストの仕事館
    田中淳夫の公式ホームページ。著作紹介のほか、エッセイ、日記、幻の記事、著作も掲載。