木造ビルブーム?だけど……
先日の全国紙に掲載された1面広告。
竹中工務店だが、木造の高層ビルを語っている。これだけではなく、最近は木造ビルを建てます!という宣伝広告が目立つように思える。ニュースでも、木造で建てば流れる。
そういや林野庁はCLTの推進で「木でビルが建てられる」と宣伝していた。CLTを使えば、木造の高層ビルが建てられるというのだ。そして木造は炭素を貯めるから、木材を大量に使うビルディングは炭素貯蔵効果が高い、とする。そしてカーボンニュートラルだから気候変動対策にもなる、というわけだ。
そこで、現在次々と建設計画がある木造ビルはCLTを使っているだろうか……と思いついたのである。そこで最初は、やはり竹中工務店から。
これによると、「2時間耐火の燃エンウッド®」、木質耐震補強技術「T-FoRest®」を使っているとか。だが、なかなかCLTという言葉が出てこない。そこで改めて検索すると、
CLTを天井面に使用し、温かみのある室内空間を実現するための3つの床工法を開発しました。いずれの工法も、CLTとコンクリートスラブ(床を構成する構造体)の組み合わせで構成されています。スラブが持つ構造性能(強度や耐久性)をCLTが高めることにより、梁の少ない開放感のある空間の実現や、施工性を向上させ工期が短縮される等のメリットが生まれます。
以下が3つの工法です。
「KiPLUS DECK」(特許出願済):CLTとデッキ合成スラブを組み合わせた工法。
「KiPLUS SPANCRETE」(特許出願済):CLTとプレキャストコンクリート「スパンクリート」を組み合わせた工法。
「KiPLUS SLAB」(特許出願済):CLTと現場打ちスラブを組み合わせた工法。
なお開発した準不燃材料は、スギCLTに透明度・耐久性に優れた難燃化塗料を塗布したもの、ともある。
なるほど。当初のCLTの宣伝ほど、「CLTを耐力壁にしてビルが建つ」というものではなく、何かほかの建材と組み合わせてCLTを使うものであった。
そうだろうねえ。私もCLTを構造材に使うという発想はイマイチに思っていた。ようするにCLT万能なのではなく、あまたある建材の一つとして、部分部分に組み合わせるのだ。
健全な使い方だと思います(^o^)。
そういや竹中の木造ビルも、何も国産材を使ってるとは書いていないけど……。
実は、私も各地で木造ビルを見かけたら見学するようにしているのだが、CLTはあまり登場しないのだ。高層ビルを建てるという目的からすると、鉄骨やコンクリートなどとのハイブリッドの方が適しているし、木造だとしてもほかの建材、工法で十分可能なのである。
折しも最近見たのは、奈良県五條市の体育館。
広い空間を持つアリーナの大屋根部分を支えるのは、住宅用の中断面集成材。あえて大断面集成材を使わずに作ったのだという。格子状に立体的に組むことで長いスパンを支えている。CLTは使っていない。
CLTの工場を全国に建ててしまったけど、細々と使用量を増やしていく努力するしかないだろうなあ。
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