丹土とベンガラ
毎度おなじみの平城宮跡の大極殿。いつもの散歩コースだが、久しぶりに上に上がって中を見学した。何ヵ月ぶりか。
赤の柱が自慢の古代建築(復原)なのだが。
あらら。結構、剥げている。ここは風雨にさらされる外側だからでもあるが、内部の柱もそこそこ塗料が剥がれつつある。完成後、15年は経つからか。果たして木部が傷むことはないのだろうか。
この塗料は、丹土と呼ばれる赤い土。だいたい酸化鉄を含むもの、あるいは黄土を焼成してつくられる。その中にはベンガラも含まれる。さらに上等なものは水銀朱、つまり硫化水銀を含む「朱」もある。こちらは古墳の内部の装飾などに使われるが……。
赤は、古代、神聖なる色だったのだ。
さて、この塗料、土やベンガラに柿渋や菜種油、松脂などを混ぜて塗料とする。いわゆる合成樹脂系の塗料と違って、木肌も息ができるという点では、わりと優秀なのかもしれない。
この丹土、ベンガラは材料によって色が違ってくる。沖縄の首里城の再建で、どこのベンガラを使うのか悩んだらしい。以前の平成の宮殿は本土製のベンガラだったが、令和の再建では沖縄のベンガラを再現することになり、。すでに絶えていた”久志間切弁柄” が復元されたそうだ。
今年5月に訪れた首里城再建現場の写真を調べると、わずかに写っていた。
木と土の相性についても考えてみるといいかもね。それにしても、大極殿はいつ塗り替えるのだろう。
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