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2026/01/11

無人伐採機は実用化するか

こんなニュース。

遠隔操作で無人伐採 東急建設がラジコン式伐倒作業車を本格導入
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写真は、当HPより借用。

ここまで来たか、という思いと、果たして成功するか、という疑問と。東急建設が開発しているもので、

ラジコン式無人伐採車「シン・ラプトルII」を本格導入したと発表した。

シン・ラプトルIIは、木を狙った方向にコントロールしながら切り倒して伐採する「伐倒」と、切り倒した立木の搬出を、離れた安全な場所から遠隔操作で行う無人作業車だ。伐採後の木を集めやすいように列を作って間伐する「搬出型列状間伐」にも対応。最大45度の傾斜地で運用可能で、ボタン1つで伐倒を自動実行でき、高い安全性と作業効率を両立している。

記事は全部読めないが、これは、たとえば遠く事務所内で操縦することも可能なのだろうか。それとも、実験の様子のように、現場に人が張りついて、リモートコントロールするのか。

たしかに安全になるのは間違いない。ただ、コストカットになるのかどうか。現場に人がいなくてもできるかどうかは怪しい。人がいるとしても伐倒技術よりコントローラー技術のある人を求められるかもしれない。途中でエンコした時は、誰が直す? 困るなあ。

これで思い出すのは、枝打ちロボット。今から数十年前に開発が行われた、自動枝打ち機で、人が木に登らなくてもセットしたら勝手にスギやヒノキの上部まで登りつつ、下部の枝を切り払うものだった。取材したなあ。

が、セットするのが大変。重い機械を、せっせと運んで根元に据えつけないといけない。途中で止まったらどうして回収する?という点もあった。結局、枝打ちそのものが流行らなくなったので、実用化まではしなかった記憶が。一応、販売は始めたはずだが……。

今回のものは自動で走るようだが、列状間伐地なら使えるかもしれない。が、完全な無人化は難しいだろうな。

いっそAIで完全自動で走り回りながら伐採し、それを土場まて引っ張りだす機能もあれば、もう林業界に人は必要ない?

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こういう職人芸も、今は昔。(吉野林業全書より)

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林業・林産業」カテゴリの記事

コメント

この機械はまだ発展途上の試作機レベルだと思います。また、通信の遅延があるので、現状事務所等の遠隔地からは操作できません。一方、枝打ち機は昔それなりに普及してました。今の技術でより小型軽量なものも新たに作られていますが、枝打ちはしなくなったからなあ。

そうでしょうね。実用化までは、まだまだかかるのではないか。だいたい開発費が高くつき、価格的に採用されるかどうか。

枝打ち機、私も一応は現場で見かけたのですが、評判はイマイチでしたね。

一部地域では普及可能でしょうが、コストカットには繋がらないかも知れません。
それよりも筋力の衰えた老体に、軽々と山林を駆け回れる装着型サイボーグスーツを与えて下さい!災害の減少や、人材不足解消には役に立ちそうです。

パワードスーツの開発も行われているんですよ。私も見たことがあるのだけど、いわば見せ物であって、「これを実用化したら、価格は1億円を超えます」と開発者は言っていました(笑)。丸太1本を一人で担げます、と言っても、それ必要ないから。
それに重すぎるわ。山で転んだら立ち上がれないんじゃないか\(^o^)/。

1億円ですか…しかし、伐倒技術者の現場作業の延命を図れるのであれば良いかとも思われます。
…動力として、小型原子炉が必要になりそうですが…

どこかの建設会社(ゼネコン?)がビルの建築で使用するクレーンの遠隔操作の開発をしていたと思いますので、その応用ではないでしょうか。
たしか、地上にクレーンのコックピットを設置して、屋上のクレーンを操作するようなものだったと思います。
(実用化されたかは分かりません)

ラジコン式草刈り機を操作したことがありますが、傾斜は30°くらいまで草を刈りながらでも難なく登ります。問題は、見えない根株等に乗り上げて前後不覚になる事例が多発することです。(腹が持ち上げられてキャタが地につかない状態)。ラプトルは伐倒用なので、草刈り機ほどこの状態にはならないと思いますが、完全に無人は山では厳しいでしょうね…ただ、コストに目を瞑れば安全という点では圧倒的に有利です(転がっても壊れるのは機械)。

建設会社が実用化したのは、たしか解体現場だったと思います。現場の状況を全部把握した上で、セッティングした無人機を事務所から遠隔操作するものです。これなら可能かもしれません。
一方で伐採現場では、地形から何から全部把握するのは難しいので、自律型AIでも積んでいないと、それこそコロリンとひっくり返ったら、どうするのか……。安全性は間違いないですが、結局、現場にも人を張り付けるのなら、コストは下がらないでしょうね。

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