タイワンスギとコウヨウザン
実は先週末は、東京に行っていた。その気配を感じさせないようにブログに書き込みを続けていたのだが、あえて書きたくなった(笑)。
隙間時間で訪れたのが、新宿御苑。ここの温室が見たかったのである。と言っても、温室というより「あの植物園?」だろう。
たしかに今は亜熱帯・熱帯植物の植物が満載のドームなのだが、私が見たかったのは戦前、とくに明治期にここに築かれた温室だ。そこで福羽逸人が各種の西洋野菜や花を育てて日本の園芸、それも施設園芸を繰り広げた原点の様な場所だから。
実は、それに関する展示もあった。そこには明治40年の温室の写真があった。
なんか、西洋の宮殿みたい。温室と言っても現代の実利的なものではなく、かなりオシャレなものだったらしい。ここで現代に続く大粒の福羽イチゴを生み出し、ブドウやメロン、パイナップル、あるいは洋ラン、バラなど様々な花を栽培していた。
その歴史も面白いのだが、ここではもう一つ。
温室とは別の場所だが、タイワンスギが植えられていたのだ。これ、タイワンヒノキの陰に隠れているが、台湾固有種で珍しい針葉樹。
コウヨウザンも台湾原産とされるが、どちらもスギの仲間だ。正確にはヒノキ科だけど。
そこに日本のスギを持ち込んだのが土倉龍次郎なわけだが……龍次郎はコウヨウザンの植林も考えていたらしいのに、タイワンスギには注目しなかった。
単に知らなかった(タイワンスギが発見されるのは日本領有後)のかもしれないが、調べると非常に成長が遅いらしい。
コウヨウザンは成長が早いことで期待されているが、好対照だ。でも、御苑内の御涼亭という台湾邦人から寄贈された中国式離亭の柱はタイワンスギだった。木質としては、密で美しく見えた。その点、コウヨウザンは荒い木質で知られる。建築材料としてはタイワンスギの方が優れものなのではなかろうか。
日本のスギより成長が遅いのなら林業向きではないかもしれないが、建材としての木材を考えるなら、こんな樹種も含めて幅広く検討してもよいのではないかな。
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