フランスのアグロフォレストリー
アグロフォレストリー、農林複合は、もっとも環境負荷を少なくしつつ、人類も食料や木材など得るべきものがある手段だと思っている。農業は主に草本だが、そこに木本を加えて林業も行うという点は、集約的でもある。
具体例は、東南アジアやアフリカ、中南米などにある。一つの畑に多種類の作物を育てる。そこに樹木の苗も植える。栽培植物を次々に変えていく。だいたい古代からの伝統農法が多い。焼き畑も、これに適合する。
ただ、一つの作物の収穫量は多くならないから先進国は嫌う。農業と林業を分離して、別々に規模を拡大して効率を上げることを求めた結果が今の自然破壊的農林業……と私は思っていた。
ところが、フランスではアグロフォレストリーが進んでいるのだという。具体的には農地に木を植える運動が起きている。しかも政府が後押しして2015年に支援制度までつくったのだ。これは国挙げてのアグロフォレストリー戦略だという。いやフランスだけではなく、ヨーロッパ全域に広がりつつあるらしい。
ちょっと検索してみた。最初に出てきたのがAIによる要約(^^;)。
政府主導の「アグロエコロジー計画」
フランス農業省は、2015年以降、アグロフォレストリーの発展計画を策定し、技術支援や補助金を提供しています。
2025年2月には、環境投資として5億ユーロ(約800億円)規模の支援スキームが欧州委員会の承認を受け、2030年まで農地への生け垣や樹木の植樹に補助金が提供されます。
民間団体による植樹プロジェクト
「Fermes d'Avenir」や「Pur Project」などのNGOが農家と連携し、全国的な植樹プロジェクトを主導しています。
ノルマンディー地方などでは、地元のパートナーと協力して、農地や周囲への生け垣の植樹活動が行われています。
「4パーミル」イニシアチブの普及
草生栽培(農地に草を生やす)や、剪定した枝を土壌に戻すことで炭素を蓄積する栽培方法が、果樹園やブドウ畑を中心に普及しています。
ようするに気候変動対策の一環として始まり、とくに4パーミル運動と親和性が高いようだ。4パーミル運動とは、農地の土壌に炭素を4%増やすだけで気候変動を止められる、という理論である。
農地に木を植えることで土壌の保全や強い日差しを遮った作物がつくれる、そして生物多様性を保てる生態系をつくる、もちろん植林した木がCO2を固定する効果もあるというわけだ。
この制度で木を植えた農地は1万~1万5000ヘクタールと推定されている。すごくない? 農家が気候変動への対応が必要だと感じ、アグロフォレストリーへの関心を高めているわけだろう。
もちろん木が成長するには時間がかかるし、木の下で育てる農作物の選定や栽培技術も必要だろう。日当たり、土壌、水分……収穫量の減少をいかにほかの収穫物で補えるか。。。。しかし、それこそ農業の醍醐味ではないのか? 自身で作物を考え、いかに育てるのか。そして、それが社会のみならず地球にも貢献するのだから。
また都市部でも、制度に乗っ取って街路樹の周りで農業をすることも可能らしい。
マダムも熱狂、凄すぎる! パリ市緑化計画 (この記事書いているのは、辻仁成だった。)
日本では、いまだに規模拡大一辺倒だ。農業も林業も。せいぜいソーラーパネルの下で農業が始まったくらいか。
日本がフランスを参考にするのは広葉樹林業だけではないなあ。
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