「西日本は国有林が少ない…」にコメント
日経電子版に、「関西はなぜ国有林が少ない? 戊辰戦争や「林業ビジネス」影響か」という記事が掲載されている。
謎解きリポートというコーナーなのだが、その関連で取材を受けた。
関西に国有林が少ないのは、土倉庄三郎の働きかけではないか、というのである。というのは、AIに聞いてみた結果だという(?○?)
驚いて私も検索してみた。グーグルだからジェミニ? それによると、たしかに山県有朋に働きかけたと出た(゜ロ゜)
「奈良県はもともと民間の林業が盛んだったが、地租改正の一環で明治9年(1876年)から実施されたが「官民有区分」の際、「土倉庄三郎が山県有朋に民間林業の重要性や実績を説明するなどして奈良県の森林が国有化されるのを防いだ」
「山県有朋は国有林を増やす方針だったが、土倉の説得に感銘をうけ、強引な国有林化はしなかった」
しかし、初耳。よく考えてみれば、国有林(官有林)がつくられたのは明治初年時(地租改正や、官民有区分)であるが、その当時の庄三郎は、まだ大滝で林業をやっている時代(30代)で、明治の元勲たちと知り合うのは10年以降(自由民権運動)だから、年代が合わない。
そこで取材では、庄三郎が山林経営に国の関与を嫌っていたのは事実だが、奈良県の山林が官有林にならなかった理由にはならない旨、説明した。
そのうえで日本の林業の歴史などを語った。山県も、庄三郎の勧めで林業に参入している。まあ、土倉さんを取り上げてくれるのなら、それに超したことはないのだが。そしてなんやかんやと雑談して終わったが、それが記事になると……。
いやあ、これは雑談の部分だわ(笑)。福島県令がいかに会津ほか福島県の民を弾圧したか話をしたのであった。ほか、奈良県令も奈良のシカを狩りで仕留めてすき焼きにしたのだよ。
基本的には、林業が経済的に成り立っていた西日本では、国に山林を取られないようにしたのだろう。藩有林も、殿様が強いと取られずに済んでいる。
なお、この記事が出てからAIに質問しても、国有林の成立に土倉庄三郎は登場しなくなった。おそらく、AIもこの記事を読み込んで回答を変更したのだろう。日本の森林・林業の成り立ちをちゃんと歴史的に押さえておくと、現在しか見ない森林林業とは違った世界が見えてくるよ。
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