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森と林業と動物の本

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2026/04/22

野外アートONKAI

一昨日、昨日と十津川村から和歌山県を抜ける紀伊半島一周をしていた。

目的はいろいろあれど、実は行き当たりばったり(^^;)。でも、一つの目標地として考えていたのは、ONKAIを見ることだ。
これは十津川村竹筒(タケトウ)という、ほぼ限界集落に昨年建設された野外アートである。

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ドイツ人のルーカス・キューネ氏が制作した「音の彫刻」だ。耕作放棄された棚田に、10個のコンクリート製円柱が立つ。高さはさまざまだが、最大約5.4メートル。空洞で切り込みがあるので、中に音が反響する。これこそ、音階を表す音響芸術だ。

ただ、行き当たるまでが大変。竹筒の集落まではなんとか行き着いたのだが、肝心の建設場所がわからない。一応、オープン時の報道の写真は見ているが、車で道路を走っているだけでは見つからないのだ。脇道に入ったりしたが、どこなのか。写真では谷間だったが……とりあえず車を止めて歩くか……と集会所の駐車場に入ると、なんだ、見えた。集会所の裏手の谷にあるではないか。……看板くらい掲げてよ(泣)。

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側まで下りて、じっくり見る。コンクリートの円筒とは、何か異物ぽいのだが、しばらくすると不思議に馴染んでいるように感じた。

たしかに筒の中に入ると、音が反響する。声を出す、手を叩いてもよいが、じっとしていると、鳥の声や風のざわめき……が響く。

これ、誰でも理解できるというものではないだろうが、ハマる人にはハマるのではなかろうか。

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この地に立って、もう一つアートを感じたのは、周囲の石垣だった。棚田の段差を覆う石積みが素晴らしい。積み方に芸術性を感じるのだ。

森に覆われた集落(人がいない。話を聞きたかったのだが、探しても見かけない)だが、今は森に隠されているところも、少し入ると石垣が各所にある。沢にも高い石垣が積まれて、これが人工的な地形であることに気づく。かつて、ここには人の手で築いた石の世界が広がっていたのだ。

人工物であった石垣も、年月を経て自然に溶け込んでいる。そこに人工物そのもののコンクリートの現代アートがミスマッチ的にあり、両者を引き立てている。

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もし数十年前の谷の写真があったら……と思った。森の歴史、集落の歴史を感じさせてくれたら、より価値が高まるのに。

たとえばこんなストーリー。何百年前に、この谷に住む人が現れてやがて集落を形成したこと。いつごろから石を積んで棚田をつくったのか、かつてはこんな賑わいがあった、人も多く住んでいた……でも、いつ頃から人が減って、維持できなくなってきた、そこにONKAIを築きたいという申し入れがあった、賛成反対の声がある中、建設に協力することにした。これを竹筒のシンボルにしたい……なんてことを書いていたら、わりと感動するんだがな(^^;)。

芸術、アートは見た目の美しさも重要だろうが、それが周辺に与える影響も価値となる。アートを見る人感じる人がいて、それがアートの置かれた土地(集落)に与える影響だ。もしかしたら限界集落に人が集いだすかもしれない。

その点からすれば、せっかく設置したのに、案内板もないのは残念だ。誰が何のためにつくって、どんな効果があるのかを伝えなければ、何これ?で終わってしまいかねない。

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