『八重の桜』で浮かぶ敗者の視点
サッカーワールドカップが始まって、テレビを中心にメディアはスポーツ一色だ。これがウザい。
スポーツはよいのだが、なぜ観戦ごときで盛り上がる。なぜ観戦風景を放送する。自分がせずに見てギャアギャア騒ぐのが気持ち悪い。
と毒を吐いた上でTVザッピングするが、どこもスポーツばかり。で、行き着いたのがNHKBSで再放送中の『八重の桜』だった。月曜日午後6時からやっていたよ。
ああ、何年ぶりだろう。ちょうど「鳥羽伏見の戦い」が始まり幕府軍は敗走……というか裏切り続出で、真面目な会津勢が追い詰められていく。戊辰戦争は、やがて会津戦争となり『八重の桜』の前半クライマックスを迎えるだろう。
これは「敗者の視点」のドラマだ。幕末~明治維新と言えば、薩摩や長州……維新の志士の視点で描くことが多く、いわば勝者の視点になりがちだが、破れた側が追い詰められていく悲しみと憤怒が感じられる。どこで何を間違ったのか歴史を俯瞰してみることも必要だろう。
世の事象、私の場合は森林を、敗者の視点から描けないか。
今考えているのは、木材の敗者だ。時代によって一世風靡したある樹種が、あっと言う間に伐りすぎて底を突き、もはや木材として使えなくなることを人類史では繰り返されている。かつて豊富にあった樹木と木材が、なぜ消えていくのか。
たとえばレバノン杉。台湾檜。ラワン。日本国内でも、古代にコウヤマキ、江戸時代の木曽檜、昭和に入って屋久杉を伐り尽くしてしまった。そして樹種に関係なく巨木が消えていく。何千年と生きた樹木を尊びながら、なぜ伐り尽くすのか。
……というようなことを描けないかと妄想している。
なお『八重の桜』では、後半に八重は新島襄と出会い第2の人生を歩むが、ドラマとしてはパンチ力がなかったな。ただ一瞬だが、土倉庄三郎の名が登場すること知っているかな?
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