メガソーラー裁判、その前に
昨日は、速報で平群町メガソーラー裁判の控訴審判決を聞きに行った。法廷は小さく満員だったのだが、幸い原告団の優先席に入れていただいたので真正面で見聞することができた。感謝。
驚いたのは、被告席に誰も来なかったこと。県の職員も弁護士もいない。原告関連ばかりが法廷を埋めつくす。
そして判決は、あっさり「主文。……林地開発許可を取り消す。」
一瞬、頭がこんがらかった。理性は取り消すのだから勝訴? だけど司法用語はややこしい。何か別の解釈があるのか。実際原告席も黙って動かない。が、その後判決文が読み上げられ、はっきりと奈良県の出した許可を取り消すと繰り返されたので、どわ~と法廷に流れる勝訴の感覚。声を上げないように、と言われつつも、盛り上がったのである。
その後、弁護士会館で記者会見と判決文の解説が行われたのだが、正直、弁護士も十分に読めていない(笑)。
メガソーラーの開発許可を取り消す判決は、全国で初だと思われる。とくに高裁判決だから重い。
この反対運動、もともとは生駒山の自然・森林を破壊するな、という目的があったのだが、まだ運動体が立ち上がる前に工事をはじめて48ヘクタールの森林を皆伐したという経緯がある。そこではげ山状態の山の防災に論点を切り換えざるを得なくなった。ただ「自然を守れ」というよりは豪雨で山崩れを発生したら下流で大災害になる、と言った方か世間には通じやすかった面もあったと感じる。
もちろん、今後県が上告する可能性もあるし、今回の裁判とは別に業者への差し止め訴訟もあるので、まさか違った判決が出る可能性は……という心配もある。そして、仮に業者も諦めたとして、本当に現状回復するのか怪しい。なんたって、主体となる共栄ソーラーという会社は、資本金10万円で社員ゼロ。全部出向社員なのである。倒産させて逃げる可能性は少なくない。そもそも現地は、かなり乱暴な施工をしており、また面積もインチキだった可能性が指摘されている。もっと広かったようなのだ。
つまり裁判に勝っても、防災面では何も解決しない。業者が逃げたら県がやらざるを得ないが、ン十億円かかりそうな工事、おいそれとは進まないだろう。(現在の工事費用だって踏み倒すかもしれない。)
……と難問山積みなのだが、私は、この裁判の前に中之島美術館で開かれていた「高島野十郎展」に行けたから、とりあえず満足\(^o^)/。
いやあ、よかったよ。日本のゴッホみたいな人。東京大学農学部水産学科を首席で卒業したという経歴も驚くが、独学ながら技量の高さもさることながら、光と闇を描く凄まじさ。
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弁護団長は室谷先生だったんでしょうか。
同種事案はあちこちでおこっています。
5年くらい前に事件について佐藤真理(まさみち)先生のおはなしをうかがったことがありました。4人のこどもを東大理3に合格させた佐藤ママの夫です。
投稿: 岡本哲 | 2026/06/20 09:01
団長としては佐藤氏だったかもしれませんが、室谷氏が中心になりました。とくに控訴審では環境問題を扱う弁護士が多く入って補強しています。
この記者会見では、弁護士側もまだ十分に分析できておず、勝訴したことに興奮状態でした(笑)。
投稿: 田中淳夫 | 2026/06/20 09:20