“快適な森”は、木が少ない?
ちょいと面白い研究結果。
昔から言われ続けて、もはや当たり前になっている感のある「森林は心地よい」。で、どんな森林が快適に感じるのかの研究はいろいろ行われているが、こちらは景観タイプで分けて調べたようだ。
森林の快適性を測定する:景観タイプごとの密度、開放性、および知覚反応パターン
Measuring forest comfort: Density, openness, and perceptual response patterns across landscape types
ScienceDirect誌への英文論文だけと、自動で翻訳してくれる。いい時代になったわ~。と思ったら、結構誤字が多い。とくに人の名前は危なっかしい。直せるところは直したが、見落としがあるかも。
執筆者は、浅野悠人東京大学工学部、高山範理國學院大学観光・地域開発学部、安高和人慶應義塾大学環境情報学部の3人となっている。
思い切り要約すると、森林の快適性は開放度が高まるにつれて向上する。言い換えると木が少なく見通しがよいほど快適に感じるようだ。
密生した自然を好まないのは、そうだろうなあ、と感じさせる。
海浜や高原リゾートは人気でも、森林リゾートはイマイチ。高原とは、ほぼ草原である。森林公園でも、日本人は森の中に入らず、芝生の広場周辺でたむろするのである。見通しというのは、敵が忍び寄るのを見つけるという点からは、必要だったのかもしれない。
ただ、その傾向は景観の種類によって異なる。
遊歩道の景観は、樹木の密度が低下するにつれて(500~3000本/ha)、快適性は継続的に向上した。
景観においては、開放度が高くなるにつれて快適性は向上したが、開放度が約70~80%を超えると横ばいになった。
回答者の75%以上(森林に慣れていない利用者)が、あらゆる状況下で一貫して快適性の低下を報告した。
感度指数と受容性指数を用いることで、快適性を単一の最適値ではなく、応答分布として定量化することが可能になる。
開放度7~8割というのは、ほとんどサバンナの草原のような状態だろう。あまり木がない、草原に近い植生ではないか。
我が家の庭は、見通しが悪くなるように仕立てている(庭の向こうの隣家から見えないように)が、快適でないことになる。娘にも「もうちょっとなんとかせい!(草を刈れ) 」と言われるが、わたしはこんもり繁っている方が好きなのだ。が、それは世間的には快適な森ではないのだろう。
こうした景観の研究を、公園づくりや都市の緑地帯などにも応用できるだろうか。いっそ人工林の管理にも使ってみたらどうか。戦前、林業芸術論というのがあったが、それも景観から人工林を見ていたのである。
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