盗伐裁判の情報
しばらく音沙汰なかった盗伐問題。このところ立ち続けに情報が入った。
一つは宮崎県の裁判で、訴状を読ませてもらった。内容的には私の知っているものと同一だが、裁判資料としてはこのように記述するのだな、と司法用語?を改めて感じた次第。
ここで被告は宮崎市や県の責任を証言したそうだ。つまり盗伐をうながしたというのである。これって重大証言だろう。ま、県も市も否定するだろうが。
なんか暴力団の裁判みたい。親分の意を酌んで、下っぱが対立組織に銃弾撃ち込んだ……とかいう事案だ。命令はしていない(使用者責任を問われない)けど、忖度してやらせるのである。
もう一件。これは兵庫県佐用町で起きた盗伐案件。こちらが妙なのは、無断伐採した木を持ちだすことなく、刻んで転がしてあること。一部は斜面に置かれているので、そのうち崩れて下の民家を襲いかねない。そして大部分は、山林の下部にある墓地に重なるように転がしてあること。つまり墓地・墓石の破壊を伴う。
なぜ、こんなことをしたのかわからないが、驚くのは、伐ったのが森林組合であること。首謀者は別にいるのだが、彼の依頼を受けて森組がやったのだ。そして、その代金は払われていないらしい。しかも伐採届を出していないのだ。
動機から成り行きまで謎の事態なのだが、その裁判がもうすぐ結審するそうだ。そこで裁判所は和解を勧め始めたそうだが、さもないと棄却、門前払いしようとしているらしい。明確に無断伐採と墓地破壊、手続き違反などが見えているのに、裁判所は審理したがらないのである。
実に不思議である。仮に量刑(賠償額など)が納得いかないことはあったとしても、訴えそのものを棄却する理屈が思い浮かばない。どうせ山林の名義や境界線などの不備を持ちだして原告適格などを突くのだろうが、どんどん司法への信頼性は崩れていくな……。
いずれの裁判の元となる事件は、『盗伐 林業現場からの警鐘』に記している。
さて、今週は盗伐ではない別の裁判が結審する。私も傍聴に行こうと思っているが、なんだか気分が上がらない……御籤で大凶引いた私は行かない方がいいかもな。。。
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さもありなん。ドイツの表面的な真似をして大型の林業機械を補助事業で導入した結果と推察しています。ドイツで使われている大型の林業機械は24時間稼働するものです。3交代で機械をフル稼働して採算がとれるものです。補助事業で導入したが作業量から事業者は採算が全く取れないことになります。また、補助事業が補助を必要とする事業者がその事業を希望するから申請するものとは限りません。予算を消化するために逆に事業者に頼み込んで補助事業を行うことも多くあります。県に対し話が違うと事業者は県に不満を訴えることになります。さて担当者はどのように回答するでしょうか。あくまでも推測の範囲ですが、経験上大いにあり得ることです。県が盗伐に対し非協力なのは同じ穴の狢ということです。
投稿: フジワラ | 2026/06/15 08:29
国や自治体は木材増産の旗を振り、大型林業機械の導入に補助金を投入し、市場もどんどん買い取りますよ、と煽る。
さすがに「盗伐しろ」と直接は言わずとも、業者は意を酌んで何がなんでも木材を確保しようとする……この構図が実によくわかります。
暴力団の抗争とよく似ているのです。
裁判所も、そうした深部をつくのは嫌がって、手続き上の不備や不明確さを指摘して門前払いしようとするのでしょう。
投稿: 田中淳夫 | 2026/06/15 09:21