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森と林業と動物の本

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2026年7月

2026/07/31

インドネシア人材はフォレスター候補?

外国人就労と言えば、排外主義がはびこりだしているが、現実は増えている。

厚労省の統計によると、外国人労働者数は257万1037人。前年比26万8450人増加し、届出が義務化された平成19年以降、過去最多だ。

「外国人雇用状況」の届出状況まとめ
(令和7年10月末時点)

今や日本の産業を下支えしていると言われるほどだが、実は林業が、外国人からすると狙い目になっているみたいだ。実際に特定技能に林業、木材産業が加えられた。

なにより人手不足。そして外国に林業を学んできた人材が非常に多いこと。日本と大違いである。

なかでも増えることが予想されるのがインドネシア人だ。林業系大学が山ほどあるらしい。

特定技能ビザのインドネシア人「林業」人材の特徴や採用方法を徹底解説

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彼らにはムスリムが多いが、宗教的な習慣を除けば、東南アジア人として日本的な感性に近い。文化的・価値観などが日本に適応しやすいという。その点が、中近東や南アジア人と違う。

なかには「技・人・国」ビザを取得して日本に入ってきたインドネシア人もいる。主に大卒・大学院卒の高度技術、人文知識、国際業務をこなせる高度人材用の就労ビザである。もしかすると、林業の現場作業で働くのではなくて、森林マネジメントのできるフォレスター候補になるかもしれない。

まあ、インドネシアの熱帯雨林の知識だけでは困るが……。

さて、どうなるか。

2026/07/30

日本製紙と盗伐問題

熊本地震で甚大な被害を受けた日本製紙八代工場だが、もう一つ紹介しておきたいことがあった。

このところ、日本製紙は盗伐問題に力を入れていたのだ。7月16日には、宮崎盗伐被害者の会のメンバーから聞き取りを実施したほか、実際の盗伐に遭った山を3か所も視察している。今後は東京で聞き取りをするそうだ。担当者は、日本製紙株式会社原材料本部グリーン戦略推進部調査役だそうだから、本社レベルだろう。

宮崎県を中心として、盗伐された木材の行き場としては、バイオマス燃料が見込まれている。八代工場も、未利用材100%(ということは、全量国産か?)を使ったバイオマス発電を売り物にしている。

完成は2015年。5000kWの出力があり、年間で約7万tの木質バイオマスチップを燃料に使う。日本製紙グループが木材を調達している地元の木材チップ製造会社や、日本製紙子会社で木材関連の日本製紙木材の集荷網を生かし、九州で発生する間伐材を利用する。……と当時のニュースになっていた。年間7・1万トン消費するというが、集められていたのか?

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日本製紙より。

その燃料材をどこから調達しているか。九州各地からだとしても、日本製紙は宮崎県にも山林を所有しているが、そこからだけでは足りないだろう。市場もしくは相対取引で木材チップを仕入れているとすれば、そこに盗伐材が紛れ込む可能性はかなり高い。

本社のグリーン戦略からすれば、その疑いを潰すために動いていたのではないか。

すぐに盗伐材を止める手立てを打てたわけではないだろうが、バイオマス発電所がある八代工場の操業が止まっているのだから、燃料供給もストップしているだろう。盗伐業者は、持ち込み先を失ったのではないか。
工場の再稼働がいつになるかわからないが、その間に盗伐材をシャットアウトするシステムを作り上げてほしい。

なお製紙にも木材チップが使われるが、燃料チップとは似て非なるもので、非常に質やサイズが細かく決まっていて、転用は難しいと聞いている。燃料にできないのなら製紙用に、とは簡単ではないそうだ。

ただ……もう一つ情報が。

被害者の会に寄せられたメールだという。森林総合研究所OBからの恐るべき内容だ。

私の知る限り、50年も前から宮崎県の盗伐(森林窃盗)は有名だった。未だに解消されていないのは腹立しい限りです。私は1980年から1988年まで熊本勤務、宮崎県、鹿児島県でも森林の調査をしていました。知事絡みとのうわさは聞いていましたが、真偽を確かめようがありませんでした。同時期、他県ではそのような話は聞いていません。民事訴訟が成功することを願っています。

1980年代とは、バブル景気が始まって材価が上がりかけていた頃だ。その頃から盗伐が行われていた?
実は、私も現地で聞いた話がある。森林管理署の所長が変わると、盗伐業者が新所長に金を包んで持っていくというのだ。そしてこっそり国有林を伐らしてもらう……と。
もちろん裏を取れない情報なのだが、そんな噂話が出回っていたのである。

2026/07/29

八代の日本製紙が生産していた紙

またもや熊本地震。

私は最近、奄美諸島での地震が増えていた(スマホで通知される)ので、奄美~鹿児島ラインでの地震の心配をしていたのだが、まさかの熊本再び。この世は常に裏をかく。

イオンモールの爆発も驚いたが、八代の日本製紙工場でも煙突が折れて極めて甚大な被害を出しているようだ。安否不明が7人もいる。

そこでこの工場が生産していた紙の種類を調べてみたところ、主に新聞用紙や印刷・情報用紙(上質紙・コピー用紙など)であった。

これらの紙がしばらく不足するかと思われたが、別の記事で今年1月に、新聞用紙の整備の一部を撤去してトイレットペーパーやキッチンペーパー生産に転換するという一報が掲載されていた。どうやら稼働率は半分以下に落ちていたようだ。

その点からは、新聞用紙が足りなくなる心配はあまりしなくてもよい(他の工場でおぎなえるか)かもしれないが、せっかくの計画がこの地震事故で止まるかもしれない。いや、加速する可能性もある。

思えば、東日本大震災の際も、石巻の日本製紙工場が津波に飲み込まれて壊滅したのだった。

私も訪れたが、この工場では書籍用の紙を生産していて、代替ができない有り様だった。しばらく出版業界は戦慄したのである。それを全力で復活させた記録がある。

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『紙つなげ!彼らが本の紙をつくっている』(佐々涼子著)

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そんなことを思い出しつつ……熊本を見守りたい。

 

2026/07/28

フェノロサと土倉庄三郎

昨夜、NHKBSの『英雄たちの選択』でフェノロサを取り上げていた。

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日本に国宝(古社寺保存法)が誕生する家庭でフェノロサが果たした役割を取り上げている。この番組は、こうしたマニアックなテーマを取り上げてくれる。

私は、土倉庄三郎を追う過程で、廃仏毀釈とフェノロサの日本の古美術保存運動に触れた。そこで庄三郎とフェノロサには接点があったのではないか、と睨んだのだが、確たる証拠は見つけられなかった。ただし条件証拠はある。

まず、庄三郎が主導した奈良の古社寺の保存請願。

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詳しく日本の美術、とくに古美術を取り上げて保護が必要だと訴えているのだが、そこに海外の動向などにも触れている。西洋では、どのように保存しているか、その経費まで説明する。その情報、どこから得たの?と思ってしまうほど緻密だ。

おそらくフェノロサの弟子である岡倉天心に聞いた(ほかに語れる人がいない)のだと思うのだが、いつ、どこで聞いたのか。

そこで浮かび上がるのが、奈良市の浄教寺で行われた講演会だ。

* 奈良の諸君に告ぐ(浄教寺のホームページ)

フェノロサが日本美術の素晴らしさを訴えたのだが、その解消には奈良県知事も含めて数百人が参集したという。その場に庄三郎もいたのではないか……と想像してしまうのだ。

番組では、この浄教寺の講演についてはわずかに触れるだけだったが、この場は大きな転機になったはず。もし、庄三郎が聞いて影響を受けたとすれば、その後の古社寺保存法の制定までの運動にも力になったはずだ。請願を出したのが明治29年、その翌年に国宝を定めた古社寺保存法が誕生している。

……とまあ、想像を膨らませているのだよ。ちなみに浄教寺には、私も縁がある。2週間前に、お参りに訪れたばかりだ。

2026/07/27

択伐収穫試験林~その結果は?

奈良の春日山原始林の東隣に芳山(ほやま)がある。かつて土倉庄三郎が植林したところだが……その一角に地獄谷と呼ばれるところがある。

地図で見ると、たいして標高もなく、むしろなだらかな山と谷なのだが、中に入ると、かなり険しく急峻な峡谷が入り組んでいる。地獄と名付けられた理由は、昔はここに死体を投げ入れていたからだという。古代~中世の時代、墓を設けられたのは、ある程度身分と財産のある人で、庶民は遺体を埋めることもなく、山に捨てられていたのである。

それはともかく、そこに国有林があり「地獄谷ヒノキ・スギ・アカマツ択伐収穫試験林」の標識があった。

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ここで近畿森林管理局と森林総合研究所が択伐の実験をしていたのか。設定したのは1940年ということは戦前! 恒続林ブームの頃かもしれない。

よく読むと、ヒノキ択伐林誘導区とスギ択伐林誘導区、そして自由施業区に分けていたらしい。

広葉樹を入れようという意図はなかったらしいから針広混交林というよりは複層林施業なのか。でも植樹だけでなく、天然更新もしていたらしい。アカマツも植えていない。

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まわりの景観。ヒノキが目立つが、まあまあ、混交林。広葉樹も多少は生えている。80年以上経つことになる。そのわりには木が細いが……太いのは伐採した?

この試験林、成功したのか失敗したとするのか、評価はどうなっているのだろう。
混交林づくりは、各地で提唱されていて(奈良県も推進中)、でも否定的な意見も多いわけだが、実際に実験した山林は各所にあるわけだから、それらの結果を集計して、どんな条件ならうまく行くか行かないか、詳しく分析していないのか。せっかく実験したのに何十年も経つと放置しているところも多いようだが、改めて役立ててほしい。

 

2026/07/26

3級ウイスキーの味

昼時に朝ドラ再放送の「マッサン」が流れている。

そこで戦後すぐの時期に3級ウイスキーをつくるために苦労する様子が描かれていた。3級ウイスキーとは、原酒率5%未満の、ようするにウイスキーもどきである。が、終戦直後の日本を盛り上げた酒でもあった。

主人公のマッサンは、そんなまがい物をつくることに抵抗しつつも、香りや味を付ける添加物を使わずにウイスキーぽくしよう、というわけだが、どんなものか私も試してみたくなった。

現在は3級ウイスキーという区分自体がなくなったが、ようするに思い切り安いウイスキーを飲んでみようと思ったのである。

一番最初に浮かぶのがサントリーのトリス。これぞ3級ウイスキーの代名詞的存在だが、それでは面白くない。そこで酒屋で見つけたのが、900円程度のこれ。

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ロイヤルオーク。製造は南アルプスワインアンドビバレッジ株式会社。ただしスタンダードとスモーキーがあって、私はスモーキーを選ぶ。スモーキーさがあったら、とりあえずウイスキー気分が味わえるだろうと思ったから。で、原材料にはスピリッツが入っているが、グレーンの方が多い。

ここで用語を調べ直す。
モルトは、ようするに原酒だ。大麦麦芽のみを使って単式蒸留のアルコールを熟成させている。
グレーンは、トウモロコシや小麦など穀物からつくった連続蒸留のアルコールで熟成させている。
スピリッツは、穀物からつくった連続蒸留のアルコールで、熟成させていない。

このロイヤルオークは、並びからすると、モルトが量的に多いみたいで、次にグレーン、そしてスピリッツである。

ま、私の好むジンもスピリッツである。ラムもスピリッツ扱いだが、熟成させたダークラムもあるなあ。

さて、飲んでみる。炭酸で割ってハイボールにする。なるほど、スモーキーさはかなりある。これでも香料は入れていないのか。記載がないだけ? マッサンレベルなのかな。

決してマズくはない。私の舌には。飲めますよ。飲めます。

酒の味なんて、しょせん気分で決まる。ストーリーを感じればオイシクなる。これは3級ウイスキーの歴史を思い浮かべて楽しむ酒だ。味覚より嗅覚で感じる味である。もっと言えば脳裏で味わうこともできる。

こんな酒の感じ方は、木と同じだ。どんな材も感じ方次第で銘木になる。

でも……マズくないと、旨い、は別だけどね。

2026/07/25

隠れシカ~ナラシカトレイン

またナラシカトレインに乗った。近鉄奈良線を走る奈良とシカのラッピングカーだが、最初は珍しく、乗れたらラッキー!だったのが、このところ結構な回数で当たる。台数を増やしたのか?

ともあれ、私はナラシカトレインに乗ったら、どこか、まだ気づかないところにナラシカ(奈良のシカ)が描かれていないか探してしまう。外装・内装にどっぷりナラシカと萌えるカノジョが描かれているし、吊り革や吊り広告にさえナラシカは登場している。そこで、まだあるのではないか……と思ってしまうのだ。

そして……またもや発見してしまった。私がこれまで気づかなかっただけかもしれないが……。

まずは、これ。

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眠りシカ。荷物を積む網棚の奥である。こんわりと大きいのに、これまで気づかなかったなあ。

でも、これだけじゃなかった。こんなのもあった。

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車窓の枠である。「座席はゆずりあっておすわりください」。この一文に、ナラシカの顔が添えてあるではないか。こだわるねえ。

ちなみに背景になっているのは、窓ガラスに描かれた五重塔?のシルエットである。

ナラシカについては、このところ話題になりやすくなったが、生息数の爆増など゛いろいろ問題を抱えている。それについては改めて。今はナラシカトレインを楽しむのだ!

2026/07/24

林業界の外国人の待遇

最近、日本の林業界に外国人を受け入れる相談を受けた。

ここでは具体的な内容は伏せるが、ようするに特定技能制度に林業と木材産業が加わったからだろう。国全体としては、在日外国人の就労を厳しくする動きがあり、さらに排外主義がはびこりかねない情勢であるが、林業界は人手不足が極まって、外国人サマサマなのか。
ちなみに、特定技能以前に、技能実習制度や有償インターンシップで入国して林業へ就職するケースが多い。

調べてみると、多いのはベトナム人で、フィリピン人、中国人、ミャンマー人、モンゴル人もいるそうだ。そして現在注目されているのがインドネシア人なのである。やはり東南アジアが多い。ネパールは意外と少ない。森のある国の人がいいのか(^^;)。
そういや、この話とは別に、林業現場に近いところで外国人によく会う。台湾人にフランス人、アメリカ人もいた。彼らは地域おこし協力隊の制度なども使うが、特定技能でも技能実習生でもないはずだ。

もっとも、円安が進行して現在、日本の給与はさして高くない。出稼ぎ目的だとウマミは減っているだろう。むしろ森が好きだから、日本の森と林業に興味を持って就労するケースが増えているようだ。これって、素晴らしいではないか。

問題は、受け入れ側だろう。日本の林業界、受け入れたいといいつつも、真っ当な雇用環境があるのか心配。日給制ではいけないし、保険などもしっかりしないとマズいだろう。外国語だけにコミュニケーション環境や、宗教などへの理解も必要だ。

が、聞いてみると、今のところ収入はいいのだ。年収で500万~600万円だという。(この額は、その林業事業体の全員が受け取っている。外国人だけではない。)これって一般的な日本人の林業従事者よりよくない? 

森林・林業基本計画で「林業従事者の収入を増やそう」という提言も、林業全体の平均は361万円だから全産業平均の458万円にしよう、というものだった。これを軽く超えている。

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加えて、受け入れ努力がすごい。事前研修に加えて日本人側がコミュニケーションを取るための努力をものすごくしているし、配慮もハンパない。それだけの待遇があれば、日本人就業者だって増えるのではないか……。

もしかして、日本の林業事業体(森林組合含む)の2極分化が進んでいるのかもしれない。旧態依然と、新体制を組めたところと。それを計る物差しが外国人就労ができるかどうか……なのではないか。

林業と一括りにするのではなく、やる気のあるところ、ないところ、で見ていけば別の姿が浮かび上がる。

 

※追記・若干、誤解を呼んでいるので、改めて。外国人就労者を高給で雇おうとしているのではなく、その事業体に勤める人は、だいたいこれぐらいの給与をもらっているよ、という話である。日本人と外国人の給与格差をつけるのは法律違反なので、そこに勤めたら外国人だって同じぐらいもらえるわけだ。ただし平均なので、新人からでもない。それは日本人も同じ。

2026/07/23

「買取」が増える理由

今、異常なほど「買取」が跋扈している。毎日の新聞には買取を謳う折り込みチラシが何枚も入り、テレビCM、ときにテレビ番組の中にも買取店のドキュメントまで飽きずに流す。はては電話勧誘まで。気分が悪くなる。

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わざと手書き?のチラシをポスティングされる。

買取という言葉を使うが、ようするにリユース品、はっきり言って中古品を安く引き取り、他人に高く売るビジネスである。

私も両親を亡くした際に、いらないものを処分する感覚でこの手の業者を利用したことがあるが、口先ほどに高く買うことはあり得ない。ま、はっきり言って買いたたきである。こちらはゴミとして出すよりマシと思っているから、安くても文句言いづらいのだが。
そして、「着物買い取ります」「背広買い取ります」「骨董品買います」「カメラ買い取ります」……と言いつつ、やってきた鑑定者は、「貴金属ありませんか」と言い出す。こちらが本音の狙いなのだろう。「背広は値段つきません」といいつつ、それに貴金属をつけると値段を上げると言うのだ。最近はCM流れると、即消す。チャンネルを変える。絶対、チラシやCMの会社は使わないぞと念じる。

なぜ買取業者が「跋扈」するのか。

ようするに、中古品を買う人がいるからだ。需要があるから売れる中古品を買い取ることが商売になる。
なぜ中古品が売れるのか。新品は買えない人が増えた……ようするに物価高が原因だろう。
そして家に眠っている品を処分して「お小遣い」を稼ぎたい人が増えたのは、貧乏になったから。
買い取る人は底値価格で買うから、利幅が大きい。円安だから海外に出しても儲かる。

相対的に日本が貧乏になってきた証明なのだろう。

リユース市場、静脈的な市場をどのように評価するか。資源の有効利用とか、循環型経済と言い換えることもできるかもしれない。

ごく一部に古いと価値が上がる・古くても価値が落ちない物品もある。時間の経過を価値に変えるとか、他人の手を経由したことの物語を価値とする商品だ。(貴金属とか、木製品なんぞは、その一つと思うのだが……。)

私も古本を売って、また古本を漁るか(^^;)。
……でも、古本も新しい本ほど高く、古い本は捨て値か値がつかない。

 

2026/07/22

『造林の歴史』のトピックス

造林の歴史 木を植え森を育てた日本人』松本寛喜著 日本林業調査会発行

という本がある。日本史を通しての日本人と森林の関係を描いており、その網羅性が楽しい。それこそ神話時代から現代の林野庁の政策まで。個別の事象には深くないのだが、全体像をつかむのに重宝だ。狭く深く、の研究論文と真反対である。

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ただ、私は歴史全体の造林事情とは別にトピックスを楽しんでいる。

目をつけたのは、「都市周辺での苗木生産」。

もともとは山野に自生している苗を引き抜いて自分の都合のよい場所に植えることから造林は始まった。それが江戸時代になると各地で苗木の生産が始まったというのだが、実は場所が山村などではなく、都市周辺だったというのだ。というのも、最初の需要は、森づくりではなく、鑑賞用の植木だったから。

なぜ、この点に興味を持ったかというと、日本の苗木生産業者、いわゆるナーセリーの誕生と、鑑賞用の花卉栽培の原点を探していたから。

一般に花ビジネスが広がったのは明治以降と思われていたが、調べているうちに京都では生け花用の花栽培、また江戸の町でも後期になると花を求めて花栽培農家が登場していた。局所的だが、日本の苗農家は世界でもかなり早い時期に誕生していたのだ。

で、ここからコジツケめくが、花ビジネスの黎明期に登場するのが、土倉龍次郎なのである。1910年頃から目黒駅前に温室を建てて花卉栽培を始めているからだ。それはカーネーション栽培へと開花し、日本のカーネーションの父となっていく。

またカーネーションだけでなく、野菜苗やメロンやイチゴの苗を作って販売しており、これも苗農家ナーセリーの嚆矢となる。

ここでも都会で誕生している。

龍次郎の評価を台湾ばかりに求めるのではなく、日本の花卉業界の先駆けとして評価することができるのだ。

『造林の歴史』の中には「台湾における造林」項目もあるが、こちらで龍次郎に触れていないのは残念だ。誰よりも早く造林したのは龍次郎のの山なのだから。

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土倉龍次郎家に残されていた台湾の亀山事務所の写真。植林用の苗を育てていた。

2026/07/21

「森業アワード」で思い出す

林野庁で「森業アワード」とやらをやっているらしい。

森業ポータルサイト

ようするに「森業」となる取組を行う企業・自治体・NPOなどを表彰・発信する顕彰制度だ。事業コンテストと思えばいいか。

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で、肝心の森業とは何か、ということになるのだが。

「地方みらい共創戦略」(令和7年5月28日農林水産省公表)において「森業」の推進が位置づけられました。
文化的サービスを始めとする森林の多様な生態系サービスの提供・活用により、人と森林の関係を深めるとともに、
林業と相まって森林所有者に利益を生み出し、豊かな森林づくりにつなげる取組「森業」を推進しています。

とまあ、こんな風に説明されている。どうやら「地方みらい共創戦略」とやらでは、里業(農業系)、海業(水産業系)と並んでいる。
森林がらみではあるけど、既成の木材生産とは違う事業という位置づけみたい。

「森業」とは、森林浴やトレイルライド等の森林空間利用、林業体験や企業研修等のフィールド提供、J-クレジットや未利用資源の活用等、森林のもつ社会経済的価値や環境価値を活かした取組で、関係人口の創出・拡大、ウェルビーイングの向上、森林経営の収入源の多角化などを目的とするものです。

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事例としては、森林浴に森林サービス産業、加えて企業の森やJクレジットまで含めている。
過去の総ざらい的である。木材だけを使う林業はパッとしないし、オルタナティブなネタを探している風でもある。

私自身は、以前より木材しか資源としない林業に物申してきたし、森林療法などは30年前から取り上げてきた。そして、何より20年ぐらい前には「森業・山業創出支援事業」という補助金を取ったこともある。その際のネタは、チェンソーアートである。

思えば当時から森業という言葉は使われていたわけだ。山業は消えたけど。

だから今回の事業も別にいいけれど……と思いつつ、しっくりこない。なんか林野庁のお遊びに付き合わされている気分になる。
補助金バラマキのネタ募集みたいだ。林野庁界隈の内輪で盛り上げているだけ?

私が以前「森業・山業」事業に応募したのは、「補助金を受託するとはどんなものか経験してみよう」という気持ちからだった。そして、補助金は取らずにやるべきだったな、というのが結論だった。事業は身銭切ってやるもんだな。

今回の「アワード」に、仮に選ばれたらどんな特典があるのかわからないが、表彰されて何が嬉しいんだよ、という気分である。

 

2026/07/20

メガソーラー建設地の緑化

平群町メガソーラー建設は控訴審で止められたが、まだ工事は続いているようだ。
上告審は何年かかるか。その間に、多少とも発電収入を稼ごうという魂胆ではないか。何十億円かかけた建設費のうちいくらかでも取り返そうと考えるかもしれない。ただ高裁の執行停止処分が出たら、それも雲散霧消する。

そこで先のダブル台風で崩れたところはどうなっているか見に行ってきた。

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一応、巨大な亀裂は埋めたようだ。先には幅5mぐらいはありそうな亀裂が走り、深さもみたところ2~3mはあったのではないかと思えていた。
どうするのか、盛り土そのものをやり直さないといけないのでは、と思っていたが、単純に埋めて表面をコンクリートで固める工法を取ったのだろう。ちなみに崩壊直後は、こんな感じ。

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しかし、建設地上部から地下にしみこんだ水がこの場所に噴き出していたのだから、穴を埋めても根本的解決にはならない。再び豪雨が発生すれば崩れるだろう。とはいえ、裁判に負けているから金をかけて直す気にもなれない……といったところか。

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ちょっぴた侵り?して真正面から撮影してみた。このコンクリートの滑り台、雨を滝のように流すかもしれない。

むしろ今後の課題は、剥き出しの建設地の緑化だろう。山を削って盛り土を積んだから、なかなか難しそう。表面に外来牧草の種子でも撒いて終わらせられたら、厄介だ。かといって闇雲の植林も危険だし。
近自然工法の緑化の仕方を今から考えておいた方がよい。業者が手抜きの緑化をする前に、どんな方法があるのか、対案を出しておかないと、いい加減な緑化で後々困ることになる。

2026/07/19

NHK「ザ・バックヤード」に森林総研

NHKのEテレ番組の「ザ・バックヤード」で、森林総合研究所が取り上げられた。

ちょうど22日に再放送があるようだし、配信も行っている。

ザ・バックヤード 知の迷宮の裏側探訪

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「想像を超える最新研究」を紹介するというのだが、具体的には少花粉スギに、木のお酒、そしてCLT。

まあ……いいんだけど、ちょっと物足りない(^^;)。私には、ありきたりというか、最新というよりすでに売り出し中だよね、と思ってしまう。いかにも無難で自慢できそうな成果を選んだ気がする。このラインナップは森林総研側で選んだのか。NHKのプロデューサーのチョイスなのか。

たとえば森林総研の研究成果は、このサイトのプレスリリースでも紹介されている。

私は、もっとマニアックなテーマを選んでほしかった。ゴキブリの研究とか、根っこの全国規模の分布とか。変態的、なんじゃこりゃ、というのが良い(^○^)。

もちろん地球温暖化による桜の開花異常とか、原発事故後のセシウムの移動なんてのも挑発的だ。やらんだろうが。

ま、どれも林業ぽくない。

話は変わるが、今の日本の林業は、政策レベル、研究レベル、そして現場の情報レベルがいずれも断絶している。それをいかに連携させるか、するつもりがあるか、が最大の問題点だ。少花粉杉とか木材からつくる酒なんて、現場に還ることはない。政策で押し込んでも、補助金で釣っても、少花粉杉の苗はたいして期待されないだろうし、CLTも普及しない。

そのことに気づかないとね。

 

 

 

2026/07/18

木材は時代がかった古木に限る?

大阪に出る際に、すき間時間をどう使おうかと考えた。

いつもなら書店でも覗けば時間を稼げるのだが……今回はイマイチ気が乗らなくて、別の見どころはないかと探してみた。

見つけたのが「大阪くらしの今昔館」。天神橋筋6丁目のビルの8階に、昔の大阪の街並みが再現されている。以前行ったのは10年くらい前だろうか。なかなか楽しかったのを覚えている。模様替えしているかもしれないし、1時間ぐらい時間を潰すのにちょうどいいと考えたのである。

8階に昇ってチケットを購入すると、いきなり10階までエスカレーター。

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こんな全景?を見下ろす展望台だった。ここには近世(江戸時代)の大阪の街並みのほか、近代(明治~戦前)の様子が展示されている。

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これは古本屋。というか、昔の書店の再現だ。「べらぼう」な円本、浄瑠璃本などが並べられている。
この通りは、浴衣姿の人が多い。着物を来ている人々が行き交うので江戸時代の情緒が漂うのだが……そのほとんどが外国人なのね。コスプレ流行りなのよ。

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こんな路地まで再現。板塀が並ぶ情景は、なぜかなつかしい。というか、私の子ども時代にもこんな風景は残っていたぞ。家は板塀、それも焼き杉板が多用されていたし、イヌも放し飼いだった。我が家のイヌも鎖でつないだことがない。
ちなみにこの街の板はエイジング加工されて、わざと古いように見せている。

そして、不意に思った。木材の用途は、こんな古材が似合う。まっさらな木材もいいが、古びてこそ魅力が倍加するのではないか。金属やコンクリート、プラスチックは時代とともに薄汚れるが、木質は鈍く光るのである。

たまたま先日のBSテレビで見た映画『侍タイムスリッバー』。

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これは佳作だ。本当によくできた映画で、幕末の会津の侍が現代にタイムスリップするのだが、場所は京都の太秦映画村。江戸時代の町が再現されたセットの街だ。つまり、本物(という設定)の近世の町角と、作り物(映画撮影用セット)の町並が重なるように描かれるのだが、そこでも使われているのが、古材なのだ。生活感のあるセットの家は、見ていて気持ちよい。

これからは、木材はエイジング加工をした方が魅力を高められるのではないか。古材も、価値を高めて売り出すべきだ。

木材の価値とは何か。その点を突き詰めると時間経過にあり。……と思ったのである。

ついでに再放送中の『八重の桜』は、いよいよ会津戦争だ。そこでも会津の武家屋敷の再現度が楽しめる。いや、「侍タイムスリッパー」の高坂新左衛門の涙とも連動して泣かせられる。

2026/07/17

コンクリート野原の草

たまたま通り掛かった現場。

ここに森があったのだが、伐採してコンクリートが張られた。下方を削って作業用道路をつくる工事が行われているからだ。
ああ、工事が終わっても、もう森は復活しないんだろうな、と思っていたが。

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しっかり草が生えていた。多分、コンクリートの水抜き穴などから発芽したのではないかと思うが、たくましい。何か所もある。もしかしてコンクリートの割れ目などからも伸びているかもしれない。

この調子だと数年経ったら、コンクリートはひび割れが進んで来るのではないか。それを補修しなければ崩れることだってあり得る。この工事、砂防ダムを築くためだと書いてあるが、むしろ工事現場の災害を心配しなくてはならない。

と考えたら、結構問題なのだが、今は植物のたくましさに脱帽。

 

2026/07/16

壁面緑化は思い通りにはいかない?

生駒駅前の近鉄百貨店が入っている「あんとれ」ビルのエントランスには壁面緑化が施されている。

が、ふと見たら、なかなか大変なことになっていた(笑)。

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2面に分かれているが、片方は完全に枯れてしまっている。水の供給がストップでもしたのか。

残る1面は、逆に繁茂している。しすぎだ。壁面どころか天井まで伸びる勢い。

何が両者を分けたのか。わからないが管理の失敗であることは間違いない。今後どうするんだろうねえ。天井に伸びた蔓を剥がすのは大変だろうな。
実は枯れている壁面緑化はわりと見ている。壁に植物を育てる発想はいいんだが、管理は大変なのだ。伸びすぎてもいけないし、植物にだって寿命はあるし。剪定はこれまでやってきたのだろうか。また枯れ始めた当初にすぐ手を打てばよかったのに、完全にかれるまで放置とは、ちょっと手抜きだ。覚悟して世話をしないと、エントランスがこの有り様だと格好悪いよ。

垂直面に植物を育てるには、だいたい植木ポットを差し込む形だから外すのはできると思うが、今後どうするのか。撤退かなあ。

2026/07/15

緑の長城の「今後」

たまたま見つけた衛星写真。

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これ中国大陸の北部、タクラマカン砂漠からゴビ砂漠にかけての地域だが、見事に「緑の長城」ができている。

かつては北方遊牧民族「匈奴」「突厥」「契丹」そして「モンゴル」の侵入を防ぐために気づかれた万里の長城だが、今度は砂漠の拡大を防ぐ森林の帯を築いているのだ。まあ、計画は知っていたが……こうして衛星写真で見せられると、ショックというか、本気でやったんだ……と思わせる。

中国は、森林が増えているのだ。1950年代に比べて面積にして2倍以上、たしか森林率は23%を超えたはずだ。

もちろん森林の質が……という声があるが、少なくても何も木がなかったところに木が増えたのなら、プラスであるのに間違いない。

 途上国の経済発展が農地拡大を抑制?―生物多様性保全と気候変動対策の新たな視点

以前から提唱されている「経済と森林面積のU字仮説」というもので、経済発展は最初こそ森林を減らすが、やがて森林を増やす方向に向かうのである。

ただ……ここで気になるのは、短期間に大量に植えると何が起こるか。問題は、植えた木の寿命だ。日本も戦後に大造林して、その人工林が近年は林齢60年を超えたから伐り時だ、という林野庁の言い分があるが、同じことが中国でも起きるのではないか。ただし「伐り時」ではない。

植えた樹種にもよるが、大半は早生樹だろう。早生樹は生長は早いが長生きしない。60年も経てば、枯れ始めるのではないか。木材にできる樹種なら、伐って木材供給に供すればよい。もはや海外から木材を輸入するのではなく、中国が木材大国、林業大国になるかもしれない。

しかし、そうではない樹種なら……枯れてしまう。その木は農業用、燃料に使われるかもしれないが、果たして跡地はどうなる? 植え替える?それとも自然に別の草木が生えてくる? いや再び砂漠になる……。

やはり樹種も多様に、寿命も多様に植えないと、一気に問題が押し寄せる。

さあ、どうする。

2026/07/14

奈良の街を歩くシカ

奈良市に出る機会があると、いつも奈良公園のシカを観察している。観光客とシカの関係、その戯れ方を見学するのが好み♡

ただ、今回は公園ではなく、そこから多少は離れた街の中にいるシカを探してみた。
というのはクマの市街地出没が話題になっているからである。クマはなぜ市街地に出るのか、という繰り返される疑問を解く鍵を、奈良のシカの観察から考えてみようと思ったからだ。

さっそく見つけた。ならまち界隈である。

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奈良のシカも、今では頻繁に市街に出てくるようになった。まあ奈良のシカだから(^^;)怖くもないし、それなりに街に馴染んでいるようにも見える。浴衣に日傘の女性とのツーショットは似合っている。でも地元民は誰も気にしない。観光客は騒いでいるけどね。あ、私も撮影していたから観光客なみか。

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商店街でシャッターを開くのを待っているシカもいた。その店が開くのは明日だって。

やはり市街地への進出はかなり頻繁になった気がする。とくにコロナ禍の最中から奈良公園を脱出するシカが増えてきた。
今年の3月だったか、とうとう生駒山を超えて大阪まで足を伸ばしたシカもいたことを記憶にあるだろう。目撃は6頭だったのに、大阪都心で捕まえられたのは1頭だけ。残りの5頭は消えている。奈良公園に帰ったという目撃はないので、生駒山に居ついた可能性もある。オスとメスがいたら繁殖してしまう。要注意である。

私は、シカとクマの市街地進出には何か共通点があると思っている。具体的には言いづらいが、生息数の増加とともに街に何かを求めているはずだ。単純に餌と言ってもよいのかどうか。ほかにも何か理由があるのではないか、と。「人は怖くない」と学習したのかもしれない。

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庭木食っちゃダメだって。

2026/07/13

意外と早い?森に還るまで

生駒山にある森林公園。一時期、ナラ枯れがひどかったのだが、枯れた木を全部切り倒して片づけた。

実は、私はその頃からこの場所を定点観測している。どう遷移していくのか記録しようという試みだ

その現場に行くと、こんな標識が立っていた。

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これによると、ナラ枯れで皆伐したらササなどの藪になってしまったから、そこにカエデなどを植樹しつつ、時間をかけて元の森に戻す計画を立てたらしい。まあ、何本か高木を残しているから傘伐かな。
そして50年後に元の森にもどす計画である。この活動を始めたのが2018年と記されているが、私の写真を探すと、2013年に皆伐したらしい。

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この6年間で、あまり変わっていない。まだ植樹した苗は小さい。

ところが、今は7年目。

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もはや標識の周りは高木で囲まれている。現在は、全域に高木がいっぱいの森にもどっている。もちろん樹種が早生樹、パイオニア種だと言えるが、意外と早い。最初の6年間はササに覆われて樹木は育たなかったのか。しかし、藪を刈り取ってカエデを植えたらいきなり森になるわけではなかろう。
現在生えているカエデは、まだ大きくない。さまざまな樹種が育っている。いわば雌伏しつつ地中で芽生えを備えていたのか、それとも別の要因か。

急にコナラやシイなどが高さ5~10メートルまで生長している。樹種はともかく、とりあえず森に還るという点では、7年で完成したことになる。

そういや明治神宮の内苑の森も、本多静六が150年かけて森にすると言って植えたそうだが、実際は100年経たずして極相に近い森になった。
またスギ林やカラマツ林から針広混交林化に挑んで成功した事例をいくつか見ているが、かかったのは30年ぐらいだった。樹木の生長という点からは、森づくりは意外と早いのかも。

 

2026/07/12

今度はネットゼロパスウェイ認証

初めてFSC(森林管理協議会の森林認証)が登場した時、「これだ!」と思ったと同時に「他人に認証してもらわないといけないの?」という点が脳裏に引っかかった。

日本の林業が森林の質を下げている、これを何とかする手立てはないものか……と思索を繰り返していた頃である。1990年代か。

FSCの説明会に三重まで行って“勉強”したことを思い出すが、ようするに当事者(林業家とそれを購入する製材業者など)が信用ならないから、第三者が認証するということを理解しつつも、金もかかるしなあ……と思った記憶がある。

今となっては「当事者は信用ならん」という発想に大いに同意する。信用ならない。彼らに任せておいたら森林は破壊される、と意を強くしている。森林認証もいろいろできたが、少なくても日本の林業はよくなっていない。断言する。

さて「第三者が認証しなけれはならない」という考え方は、どんどん広がる一方だ。ありとあらゆる商品に認証制度が登場している。そして、新たに登場したのが、「ネットゼロ・パスウェイ認証」だ。

テーマは脱炭素。国際規格の認証と策定を手掛けるBSI グループジャパンが、 「ネットゼロ( 温室効果ガス排出量実質ゼロ)」に向けた脱炭素戦略の実効性と信頼性を高める第三者認証サービスである。

イギリスで生まれヨーロッパで広がりつつあるが、それを日本に持ち込むようだ。 2050年までのネットゼロに向け、企業に目標を宣言させるだけでなく、 実現可能性の高い移行計画の策定と、その信頼性を客観的に示すことが求められる。とくにカーボンオフセット(排出権取引)を使わないことが大きな特徴だろう。

その説明会を開きます、という案内が、私のところにも届いた(^^;)。

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オンラインだから、簡単に参加できますよ、というわけで、30年前と大きく変わった。

もう、勉強はこりごりだが……。

この認証の内容はともかく、私の考える脱炭素でもっとも有効なのは、森林面積を増やすことと、木炭を土壌に混ぜることだ。

前者は当たり前だろう。とくに熱心なのが中国で、とてつもなく森林面積を増やしている。なんとタカラマカン砂漠とゴビ砂漠をつなぐ「緑の長城」が衛星写真でもわかるほどだ。

だが、私は後者にも期待している。木を炭に変えれば再び大気中に放出される可能性は非常に低くなる(その土壌を熱しないかぎり)から。バイオマスエネルギーのように、す固定された木材を燃やして排出してしまう詐欺的な脱炭素とは違うのである。そして木炭を多く含む土壌は概して農作物の生長にプラスとなる。

4パーミル・イニシアチブ」という脱炭素運動が、すでに行われている。世界の土壌の表層の炭素量を年間0.4%(4パーミル)増加させるというものだ。それだけで人間の経済活動によって発生する大気中の二酸化炭素を実質ゼロにすることができる。

マツタケと4パーミル・イニシアティブ 

4パーミルイニシアティブと「地中の森」づくり

日本では山梨県が熱心で、なんと認証制度もつくっている。
やまなし4パーミル・イニシアチブ農産物等認証制度

ネットゼロ・パスウェイ認証にも、森づくりと木炭づくりを加えてくれないだろうか。

2026/07/11

捻じれないネジバナ

庭で見かけた可憐な花。

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ネジバナだな……と思って見ていて、気づいた。

ネジれてない。通常、ネジバナの花列は、らせん状に捻じれてぐるりと巻いているものなのに、直列している。

ネジバナの巻き方が右巻きか、左巻きかと議論になることはあるが、巻かずに直列されては困る。バランス崩れて倒れるかもしれない(^^;)。ちなみに巻きは、左右どちらもあるそうだ。

でも、調べてみると、直列しているのもあって、変異体だそうだ。珍しいそうである。そんな個体が庭にあることを面白がるか。

 

2026/07/10

巨木だけでない多様な森

東京大学大学院の研究。

森の木々の熾烈な競争と共存の謎を解く
―なぜ巨木が独占せず、多様な木々と共存できるのか?―

わりと昔からある命題なのだが、植生が遷移していけば、最後に残る木は何か、というのがある。進化論でも、なぜ弱肉強食なら強い者だけが生き残らないのか、と考えがちだ。

動物の場合は食物連鎖の発想で、ライオンばかりになったら餌がなくなってしまうじゃないか、と説明すれば、とりあえず納得されるのだが、植物で成り立つ森林の場合は困る。

巨木が光も水も栄養も全部独占しないのはなぜなのか。

背の高い木が常に勝ち続けるのであれば、成熟した森には一部の巨木しか残らないはずですが、実際の森では大小様々な木が共存しています

だが、わかったのは、高い木は樹冠を広げて光を邪魔されずに多く獲得するが、肝心の利用効率は低い、強い日光が当たると十分に光合成できないという、わりと単純な構造であることだった。

森の年齢(遷移段階)にかかわらず、背の高い木は背の低い木に比べて、「光獲得効率」が高い一方で、「光利用効率」は常に低いという明確なトレードオフが確認されました。背の高い木は、強すぎる光による光合成の飽和や、水分を吸い上げる水力学的ストレス、さらには大きくなると体を支える幹や根への投資割合が増加するため、獲得した光を成長に変換する効率が悪くなるのです。

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そういや、夏の真昼は光合成をしないというなあ。木漏れ日の方が、光合成に向いた光の質なのだろう。土壌養分だって樹種によって必要とする差があるし、共生する菌根菌も違ってくる。菌によって吸収する成分や能力に差が出るらしいから、そこでも棲み分けができる。

もっと踏み込むと、異種同士の方か水や養分の交換をして両者共存・共栄できるのかもしれない。だから混交林の方が樹木の生長がよいとも聞く。

それが生物多様性を生み出す仕掛けなのか。

逆に見ると、スギやヒノキだけの単相林は、棲み分けができない偏った森ということになる。

森林林業を考える際に、この共生を可能とする理論は忘れないようにすべきだろう。

2026/07/09

半夏生の生存戦略

梅雨が明けたので、生駒山のハンゲショウを見に行ってきた。

例年は6月だったので、ちょっと遅いかと思ったが、しっかり白い絨毯を広げていた。

生駒山のむろいけ園地につくられた人工的な湿原だが、いつの頃からかハンゲショウが育ちだした。自生なのか、苗を植えているのか、種子を撒いているのか。ドクダミ科だから、ドクダミのように強い地下茎が伸びて育つのか。

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半夏生と書くように、半分夏に生きる覚悟を固めようと思ったのである(^^;)。まあ、半化粧と記すこともあるらしいが。
ハンゲショウの名の由来は諸説あるが、この白い葉が特徴だろう。一見、花を思わせるが、葉が白づくのである。

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よく見ると、1枚の葉の中で白くなる部分と、緑を残す部分に分かれている。すべての葉が白くなるわけでもない。だから半化粧なのかもしれない。

これは葉が花に擬態している、この白で目立って昆虫を呼び寄せて受粉させるため、とされている。たしかに白い葉の周辺には小さな花序がある。花そのものは大きくせずに葉に宣伝は任せたよ、といった感じ? ガクアジサイの花もそうだな。

白い部分は、表皮と葉肉組織の間に空気の層ができ、光が乱反射することで白く見えるのだそう。葉緑体は葉の奥の方にあるとしても、光が届かないだろう。もう光合成はできなくなるのではないかと思う。
光合成しなくても栄養は十分なのだろうか。それとも初夏までに栄養を地下茎にため込んで、その後は繁殖に力を尽くせばよいのか。

生存戦略としては、炭水化物を生成する光合成を犠牲にしても、受粉を進めるということか。白い葉を食べる虫はいないのかもしれない。

2026/07/08

イギリスどうする?EUDR

EUDR(ヨーロッパ森林破壊防止規則)が発足したとき、イギリスはこれを適用するのだろうか、と疑問があった。

EUDRの施行は何度も延期されてきたが、ようやく今年12月30日から(大企業向きは)スタートする予定だ(予定どおりならば)。

これはEUで協議されてきたものだから、施行範囲はEU加盟国であろう。一方でイギリスは2020年にEUを脱退している。

ただ、EUDR以前のEUTR(ヨーロッパ木材規則)などもあって、こちらはイギリスも参加している。いや、そもそも森林破壊防止に関する貿易規則づくりにイギリスも熱心にだったのではないのか。

詳しい経緯はともかく、イギリスが参加しないのでは、効果の点で弱まるのではないか……と感じていたのである。

だがイギリスは、新たな森林破壊規制を導入すると発表した。森林破壊につながる一次産品の取引規制制度を、2027年から施行をめざすらしい。

簡単に振り返ると、EUDRは、木材のほか牛肉、パーム油、大豆、カカオ(チョコレート)、コーヒー、ゴムとそれらの派生製品を扱う企業は、それらの原料の生産過程で森林破壊をしていないことを確認する義務を課す。

そして森林を破壊して生産されていたら、その商品を取引してはいけない。しかも生産国の法律を違反していなくてもダメというものだ。合法でもダメ、というのは強力な制度でありメッセージだろう。

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それに対してイギリスの制度案は、原料生産が原産国の法律に適合して作られたことを確認する義務を求めている。また対象となる企業は、年間売上高100万ポンド超だという。年商2億円規模の中小企業まで含むとなれば、抜け道を防ぐことになる。
EUDRのように「合法でもダメ」ではないが、将来的にはEUと足並みを揃える予定のようだ。

EUと差別化を図りたいのかどうわからないが、もっと簡単に「EUDRに加盟します!」と言えなかったのかなあ(^^;)。

もっとも、日本のクリーンウッド法に比べれば、圧倒的に厳しい。

クリーンウッド法は、昨年改正されて事業者に合法確認が義務づけられたとはいうものの、違法産品でも締め出さない。また対象も、木材および木材製品(家具・紙など)だけで、生産過程における森林破壊には踏み込まない。農畜産物が含まれない点も致命的だ。だいたい原産地に本気で確認するのか怪しい。書類上で「合法でーす」と一筆書いてもらったらOKになりそうだ。

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ともあれ、世界は粛々と動いている。他方で戦争や人権無視・迫害も広がっているけど、コツコツ進めるべきことはある。

 

2026/07/07

Y!ニュース「県が上告断念した平群メガソーラー…」を書いた裏事情

Yahoo!ニュースに「県が上告断念した平群メガソーラー裁判、その争点を追う」を執筆しました。

この記事のアップ時間を見てもらいたい。午前10時12分である。

いつもなら昼前を狙う。お昼に読む人がいるだろうということからだが、今回は超特急で仕上げた。

なぜなら、前回控訴審判決が出た際は、記事をアップするのを出遅れたからだ(T ^ T)。
メガソーラーを止めた専門知識と、本質見ない行政の許認可

もちろん、今回もテレビ局などの速報はその日のうちに出たから敵わないのだが、せめてネットの解説記事では、負けない速度で出そうという野望?を持っていた\(^o^)/。

まあ、平群メガソーラー関係では、もうYahoo!ニュースには書かないから最後を飾ろう……というさもしい発想。

ちなみに記者会見場では、これまでになく優しい空気が流れていた。ただ現実に返ると、この建設中の現場が放置されたら大変なことになる。あの崩れ方は、盛り土として欠陥だらけだから。今後も崩れ続けるだろう。

仮にメーラーパネルを設置してから、今回のような雨(これでも、計画時の最多雨量ではない)で崩壊したら、業者は大損害を負うはず。だから今止めたのは、業者側にとっても得したはずだ、というのが住民側の意見である。

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2026/07/06

メガソーラー訴訟、奈良県が上告断念の裏で

速報ニュースが駆けめぐったが、奈良県が、メガソーラー訴訟の上告を断念した。

控訴審は開発許可取り消しの判決を出したのだが、今日が期限だった上告を諦めると知事の記者会見で発表したのである。

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でも、これ、ややこしい。

まず平群町住民の訴訟は、建設を進める業者に対して建設差し止め訴訟を起こしている。次に林地開発許可を出した奈良県に対しても許可取り消し訴訟を起こした。

奈良地裁の一審は、両方合わせて審議して、原告の言い分を棄却したのだが、控訴審で出た判決は、取り消し訴訟に対してである。業者相手の差し止め訴訟はまだ続いている。

ところが業者は、県の取り消し訴訟の参加人であったことから、なんと業者が上告したのである。県が断念したのに? と思うが、言い換えると業者が県と平群町住民相手に最高裁を戦うつもりらしい。もっとも、最高裁がこの訴えを棄却する可能性もあるが(というより棄却するだろ、普通)。

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住民側の記者会見

ただ、最高裁の決定が出るまでに何カ月かかるか。下手すると年をまたぐかもしれない。それまで高裁判決は止まってしまう。それは業者が工事を続けることができることを意味する。

もしかしたら、業者が県を訴えるかもしれない。県が許可したから建設を始めたのに、止められたら損害を追うからである。

そこで住民側は、「工事の執行停止」処分を大阪高裁に求めている。これが認められたら工事は止まる。こちらは、いつ結論が出るか。そんなに長くは待たされないはずだが……。

そしてそして、仮に止めても、今のまま放置されたら、むしろ防災工事も止まって、今以上に災害が発生する可能性は高まる。建設工事の執行を止めつつも、防災工事だけはやらせないといけないのである。

……う~ん、なんて面倒くさいのだ。ややこしくてわからん。

2026/07/05

『羅生門』の柱

先日、NHKのBSで黒沢明監督の『羅生門』をやっていた。私は録画して見た。

原作は読んでいるが、映画版は見た記憶がない。第12回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞第24回アカデミー賞名誉賞を採った映画なのだから見てみようという思いだった。気がついたのは、芥川龍之介の『羅生門』は別の小説で、これは『藪の中』を原作としていることだ。

が、それはいい。どちらも読んでいる。物語は有名なので触れないが、登場する羅生門は、平安京のものだという設定だ。奈良の都ではないかあ。殺しや盗みは当たり前の世界観なのだが、戦乱の跡なのか、羅生門も崩れかけている。

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大雨の中、三人の男が語るわけだが、気になったのは、この羅生門セットである。

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人物と比べたらわかる通り、とてつもなく太い。直径1mを優に超える太さの柱だ。これ、原木なら1.5mくらいは必要ではなかろうか。長さだって、5mくらいは必要だろう。

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天井を見上げて映したところで、梁との接合部もわかる。よくできている。アップになったシーンでは、なかなかリアル(といってもモノクロであるが)な木目やひび割れも表現していた。

映画は1950年作。この時代に発泡スチロールもなかったと思うのだが、これだけ太い柱をどうやってつくったのか。もちろん、本物の木を使って建てたとは思えないのだが、では材料は何だ? 細い木で枠組を立てて、そこに布か紙を張ったのか。

そのほか、夜盗が侍夫婦を襲うシーンでは、森林の中なのだが、こちらも太いスギの木が林立していた。太さは60~80センチは確実にある。
さすがにこれはロケであり、本物のスギ林で撮影したのだろうが、どこの森で撮影したのか。

こんなことを気にしてしまうのでは、映画鑑賞に向いていません(^^;)。

2026/07/04

金魚にいじめはあるか

我が家の庭の池。金魚はすっかり減ってしまって、最近確認できるのは7匹くらい。隠れているのも合わせて10匹に届かないのではないか。

金魚を襲う敵への防御は可能な限りやって、少し落ち着いた感があるが、今度は気になる現象が起きている。

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特定の金魚が、ほかの金魚から追い回されているのだ。それも何匹も集団で追いかけたり、つついたり。

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最初は繁殖行動かと思っていた。オスがメスを追いかけるのは珍しくない。しかし、よく観察しているうちに、繁殖とは思えない、攻撃的な行動なのだ。体当たりしたり、鱗をむしっているようだったり。これって、いじめ?

金魚にもいじめ行動はある。

たしかにいじめられている方は、小型だ。しかし、ほかの小型の金魚も参加していじめているケースもある。団体でやっているのだ。

この池には、今春は30匹いたのがここまで減ったのだから、広さは十分。ストレスがあるように思えない。新入りでもない。同時に池に入れている。謎である。思えば、昨年までは20匹弱だったが、仲がよかった。

魚にも嫉妬や怒り行動はあるという研究も見かけた。もしかしたら言葉に近いコミュニケーション方法もあり、そこで中傷動画ならぬ紛争が勃発したのかもしれない。金魚社会も厄介である。

しかし、こうして死んでいけば数は減る。何か対策はないものか。

 

追記・翌朝見ると、やはり死んでいた。いじめられ死だな……。

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2026/07/03

脱炭素に「森林」は必要か

先月だったか、地球温暖化防止の講演を聞きに行った。

主催者が林業界の人だったので、当然ながら森林、そして林業が二酸化炭素吸収に関わる状況を取り上げると思っていた。

ところが、話にほとんど森林は登場しない。あれ?という感じ。

そこで質問で「日本の森林は日本の脱炭素の目標を達成するだけの吸収力があるのではないか」と投げてみた。ちょうど演者と同じ東京大学大学院の研究チームの発表があったばかりだから。

決定版!!ホントの日本の森林の二酸化炭素吸収量

が、返答はそっけなかった。そうした研究があることは認めつつも、関心がないらしい。脱炭素は発生源であるエネルギー消費の削減でなし遂げるべきと考えているようであった。

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こうした傾向は、この講演者だけでなく、全般に感じることである。日本では、意外と脱炭素は森林吸収分と結びついていないのである。
もちろん気候変動に関する政府間パネル(IPCC)では森林吸収分を重要視しているし、京都議定書から始まる脱炭素政策の中で森林は大きなポイントとして掲げられている。日本も、それで恩恵を被っている。が、研究者(だけでなく、行政関係者も含む、脱炭素政策推進者)の頭の中では、両者は切り離されている様子だ。

加えて言えば、ネイチャーポジティブ、生物多様性にもあまり関心を示さない。だから日本で「脱炭素のために森林面積を増やす」とか「林業施業法を見直す」という論議にはつながらない。

むしろ林業関係者の方に「森林は二酸化炭素の塊」「だから森林の所有者に金よこせ」意識が強い(笑)。
だが、こちらはこちらで「森林を木材としてよりも脱炭素の道具として利用してくれ」と言っているようで気持ち悪い。

なぜか。ようするに脱炭素と森林の担当者が別々であるからだろう。縦割りなのだ。理屈では森林吸収分を使えば脱炭素になるとわかっていても、森林は自分の担当じゃないという意識が働いている。自分の担当は、企業に排出を減らさせることだ、と無意識の線引きが行われている。

森林林業担当者は、正直、脱炭素に興味がない。これを唱えたら金を引っ張ってこれるかな、ぐらいであろう。林業関係者は生物多様性にも興味が薄い。林業は単相のスギ林、ヒノキ林が舞台だから生物多様性を持ち出したら不利になると思っているかもしれない。

本来、総合的に考えるべきなのは政治家の役割なのだろうが、そんな意識高い系政治家はいない(´Д`)。

聞くところによると、ヨーロッパなどの脱炭素と森林の結びつきは非常に強いらしい。もちろん排出削減も強力に進めているが、森林も増やして吸収させようという政策を進めている。危機感が強いのだろう。日本は遅れているというより、次元が違う(低次元だ)。

さて、今夏も酷暑、熱波に包まれそうだ。こちらはヨーロッパに負けないよ。

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2026/07/02

『吉野山独案内』を読む…無理

古本屋で目についた本、『吉野山独案内』。

どうやら江戸時代に発行された観光ガイドブックのよう。もちろん、そのものではなく、昭和になったからの副製本だが。

本来は6巻ものだが、その合本となっている。ただ中身は、当時の本の書体そのものを複製しており、しかも和歌などが並ぶ高尚?な代物で、全然読めない(泣)。

それでもパラパラとめくると絵もある。何か参考になるかも、と思って購入した。だって、300円だもの。

調べてみると、以下のようになっていた。

『吉野山独案内(よしのやまひとりあんない)』は、江戸時代初期の寛文11年(1671年)に謡春菴周可(山岡元隣)によって著わされた古典的な地誌・案内書です。吉野山の名所、寺社、桜の見どころを網羅しており、現代の観光ガイドのルーツとなっています。

 

文学と巡礼の案内書: 『万葉集』や『古今和歌集』などの古典から連歌・漢詩・俳句に至るまで、吉野山を詠んだ名歌や文学作品の引用が豊富にちりばめられています。文学の世界に浸りながら吉野の名所を楽しめる構成となっています。

絵入りで分かりやすい: 当時としては珍しく、挿絵(絵入り)が盛り込まれており、吉野山の様子を視覚的にも伝えています。

地域社会の記録: 名所や社寺だけでなく、当時の吉野の里人たちの生業や生活の様子も描かれており、歴史資料としても非常に価値の高い一冊です。

 

ゆっくり見ると、吉野山だけでなく、飯貝、つまり五條の案内も含まれ、吉野山もきめ細かく地域別で、神社や仏閣のほか、細かな名所が登場する。が、読めない……。そさらに山を超えて天川村の蝙蝠窟という洞窟も登場する。ここは役の行者が修行したところだ。そして、大台ヶ原まで行くといくのだが……。

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ようやく、このページを見つけた。川上村の西河から大滝らしい。清明滝とか蜻蛉小野といった地名が見える。この絵が、何が書いているのか読めない。和歌だもの。

これでもガイドになったのだろう。昔の人の教養の高さを示しているかもしれない。残念ながら、吉野杉の絵はなかった。そもそも江戸時代初期には吉野林業はまだ確立されていなかったはずだ。植林が始まったものの、当時は樹齢20年~30年で伐採していた。だから杉林もなかったのではないか。もう少し探す。でも読めないだろうな……。

2026/07/01

『大追跡グローバルヒストリー』から龍次郎を想う

NHKの『大追跡グローバルヒストリー』という番組を見た。不定期にやっているが、毎回海外で活躍した日本人、それもほとんど知られていない謎の日本人を発掘して紹介する番組。

今回はアメリカとの貿易を切り開いた佐藤百太郎と、彼の会社オーシャニック・グループの後継者たち。

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大追跡グローバルヒストリー ニューヨーク 謎のビジネスマンを追う

10代で英語をマスターして渡米し、貿易という高いハードルを超えて日本の産品、あるいはアメリカの支那を輸出入したというのは驚きだ。そして後継者は日本を生糸王国に仕立てるまでにしたという。

ただ、私は「この人が取り上げられるなら、土倉龍次郎も取り上げてくれ」と思ってしまった(^^;)。

彼の業績も、同じぐらいある。台湾探検家にして、林業と樟脳生産に取り組み、発電事業まで手がけた起業家である。台湾を開拓した男、として紹介したいと思っている。さらに「カーネーションの父」でもある。

彼の一代を調べて記しているのだが、まともに書けば長くなる一方なので、現在は1冊の本に収まる長さに削っている最中だ。削るという作業は泣ける。悔しくなる。でも、そうしなければ出版が難しい。梗概的には、こんな感じ。

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もし、龍次郎をNHKが取り上げるとしたら、私より詳しい資料を手に入れられるだろうか、と思ったりもする。台湾の資料も手に入れたけど、読むのが大変でなあ。見落としがあるかもしれない。

でも、私抜きでは手に入らない資料もあるぜよ(⌒ー⌒)。

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